こんにちは。メジャーなものよりもどちらかというとマイナーなものが好きなめいげつです。

フィンランドは英語圏の国々に比べて非常にマイナーな国なので、留学先を選ぶときにフィンランドは候補に上がりにくいです。

が、僕からすれば、フィンランドは安心して勉学に励むことのできる環境がそろった、留学先におすすめな国です。僕はヘルシンキにいたので基本的にヘルシンキのことしか言えませんが、おそらく大きい町ならばどこでも当てはまることだと思います。

以下、フィンランドが留学先としてなぜ優秀なのか、その理由を6つ、ヘルシンキでの留学経験者が紹介します。大学でも高校でも大学院でも、留学でもインターンでも、フィンランドでの長期滞在をお考えの方はご参考にしてください。

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英語が流暢な人が多い

フィンランドには英語が堪能な人が多くいます。どれくらい堪能かっていうと、世界の英語力ランキングで上位に来るくらい。

スウェーデンの語学学校エデュケーション・ファースト(Education First, EF)が発表したランキングによれば、フィンランドの英語力は世界第6位。他の北ヨーロッパの国々と肩を並べて上位に来ています。

国営ラジオ放送Yleのラジオニュースで英語のコメントが流れても、フィンランド語訳が流れてこないのです。気になる方はぜひポッドキャストなどでYle Uutisetを聞いてみてください。

もちろんこのランキングだけで国民全員が英語ペラペラだと言えるわけではありませんが、1つの指標にはなるでしょう。

フィンランド人(特にヘルシンキなどの都市部)は英語が堪能な人が多いので、交換留学生でフィンランド語を真剣に学んでいる人はほとんどいませんでした(せいぜいフィンランド語専攻の学生くらい)。1年程度滞在するだけなら、フィンランド語が一切できなくてもあまり問題なく生活できます。

語学好きならともかく、専門分野を学びに来ているのに英語での生活が成り立たないようだとストレスが嵩みがち。その点では、フィンランドは(英語で)全問分野を勉強するのに最適な環境だといえます。大学でも、英語の課程はたくさんありますし。

ですが、彼らの母語はあくまでフィンランド語あるいはスウェーデン語。なので英語に関してはネイティブスピーカーではなく、彼らフィンランド人にとって英語ははあくまで外国語に過ぎません。

もちろん英語ネイティブの留学生もいるのでネイティブと話す機会はありますが、基本的に非ネイティブ同士の「リンガフランカとしての英語(English as a lingua franca, ELF)」を話すことになります。

英語という言語は、今やネイティブではない人がネイティブの人を数で上回っています。英語が広まっているとされるインドは膨大なポテンシャルを秘めていますし、東南アジアなどの発展著しい地域でも英語はさかんに教えられていますので。

これだけ非ネイティブがさらに増える可能性があるのですから、将来英語を使うとき、会話の相手となるのは非ネイティブである可能性が非常に高いのです。そんな中で(特にアメリカの)ネイティブの英語に慣れ親しんだであろう私たちには、「リングアフランカ(共通語)としての英語(ELF)」を使う貴重な経験ができます。

フィンランドに限らずとも、特に北欧の非英語ネイティブの使う英語はシンプルで分かりやすいことが多いです。ネイティブが多用するような凝った分かりづらい表現よりも、彼らのように言いたいことを相手にわかる形で言う、という能力が鍛えられること間違いないでしょう。

治安が非常に良くて安全

ヘルシンキ大聖堂

治安。これかなり重要ですよね。治安が悪いとそれだけでストレスになります。犯罪が頻発して勉強どころじゃないとなれば、何のために留学しに来たのか分からなくなります。

ですが、その点フィンランドは安心できます。フィンランドはとても治安の良い国外務省の海外安全ホームページにも他のヨーロッパ諸国と並んで危険情報は出ていません。

ですが個人的な印象を言わせてもらえば、フィンランドはヨーロッパ諸国の中でもトップレベルで治安がいいです(外務省のページではフィンランドはイタリアと同じ安全レベルですが、正直フィンランドの方が遥かに安全です)。これは首都であるヘルシンキにも当てはまります。

僕は10ヶ月をヘルシンキで過ごしましたが、スリ等にはただの一度も会っていません。特別スリを警戒してたわけでもなく、リュックは常に後ろに背負っていたし、スマホはズボンの前ポケットに入っていました(ちなみに僕は尻ポケットに物を入れる趣味はないです)。フィンランドにいた時の僕の警戒レベルは日本にいた時と同じくらいでした。

もちろんヘルシンキにも、人が集まるヘルシンキ中央駅や、安いバーが集中するカッリオ地区(Kallio)やソルナイネン地区(Sörnäinen/Sörnäs)など、比較的治安のよくない場所もあります。

スリ等の軽犯罪も報告されていますので、犯罪が全く起こらないわけではありません。

ただ、世界でトップレベルに安全な日本にいても、誰かに殺される可能性は無きにしも非ずです。なので最低限の注意を怠らなければ犯罪に巻き込まれる可能性は低いと思われます。

安全な国で、ストレスなく勉学にいそしみ、のびのびとアクティビティに参加できるのは留学生にとって最高の環境だと思います。

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ITが進んでいる

IT超先進国・エストニアと海を挟んで隣にあるフィンランド。当然、ITの浸透度合いも違います。

まずは無料Wi-Fiが町中にあること。カフェやレストラン、ショッピングセンター、大学や博物館にも無料Wi-Fiがありますし、接続のクオリティは落ちますがヘルシンキ市内のいたるところから接続できるWi-Fiもあります。

交換留学生の中には、simカードを買わずに1年間パブリックWi-Fiだけで済ませる人もいたくらいです(僕の友人はそんな人たちを「Wi-Fiサバイバー」と呼んでいました)。

そんな人がいる一方僕はsimカードを買ったのですが、これがまたすごい。なんたってデータ量無制限なので、定額プランに入れば町中でYouTubeの動画を何本見ようと料金が高額になることもありませんし、速度制限もかかりません。

僕が使っていたのはElisaのSaunalahtiというsimカードなのですが、月19ユーロ(約2400円)と定額料金が格安。それで月何ギガバイトだって使えちゃうのですから大したものですね。

この時代ネットがないとかなり不便ですから、ネットに困らないのはかなり大きいですね。

そしてIT技術の高さを反映するように、町ではキャッシュレス決済も広く普及しています。

ヘルシンキで普段の買い物をするなら、現金はほとんど必要ありません。レジに並んでいるときには、周りの人の様子を見てみましょう。カード払いの人が多いことに気づくはず。

街中では多くのお店が、クレジットカードなりデビットカードでの支払いに対応しています。ヘルシンキの観光名所であるマーケット広場(Kauppatori)の露店でもカードが使えるくらいです。

フィンランドは基本的に非常に治安のいい国ですが、やはり大量の現金を持ち歩くのは危険。普段からカード払いを習慣づけておけば、現金を持ち歩かずに済むし、もし盗まれて悪用されてもカードを止められて使われたお金も戻ってきます。安心です。

そして大学での勉学に関しても、パソコン1つあれば様々なことができます。

例えば、授業の課題。僕がとった授業(フィンランド語の授業以外)の課題はすべてインターネット上にあるポータルやメールを通して配信され、課題の提出もメールに添付して講師に直接送ればOK。課題はWordやGoogle Docsなどを使えば、完全ペーパーレスで提出までこぎつけます。

日本の大学でもかなりIT化が進んでいますが、年配の教員には今でもレポートをハードコピーで退出するよう求めている人も見られます(それが一概に悪いとは言いませんが)。

ですがヘルシンキ大学の教員で、電子ファイルでの提出NGという人は聞いたことがありません。先述したフィンランド語の授業でも、作文を訂正してくれたものを先生がメールで送ってきたこともあるくらいです。

ペーパーレスになれば、プリントするために払うお金が節約できるし(一応ヘルシンキ大学では、アカウントを作ってお金をチャージすれば印刷できます)、そもそもプリントする手間と時間が省けます。紙よりもメリットが多いように思えるので、ぜひペーパーレス化を進めてほしいですね。

バイリンガリズムが地名レベルで浸透している

上にフィンランド語、下にスウェーデン語で書かれているフィンランドの道路標示
VirveK / Pixabay

よく日本はモノリンガル国家(単一の言語が主に使われる国)、フィンランドはバイリンガル国家(2つの言語が使われる国)と呼ばれます。

というのも、先ほど書いたように、フィンランドではフィンランド語とスウェーデン語の2つが国の公用語になっているからです。北部にはサーミ語という先住民族の言語が公用語になっている地域もあります。主に内陸部にフィンランド語のみが使われる地域もありますが。

ヘルシンキやトゥルクなど大きい都市においては、基本的にフィンランド語とスウェーデン語の2つが併用されています。加えて英語も使われるので場所によっては3言語併用です。

町の中のサインを見てみればフィンランド語・スウェーデン語と英語の3言語表記、最低でもフィンランド語とスウェーデン語の2言語で表記されています(通りの名前とか)。それもかなり細かいところまで。

地名のほとんどにフィンランド語名とスウェーデン語名があります。ヘルシンキ(Helsinki)はスウェーデン語ではヘルシングフォルス(Helsingfors)と呼ばれるし、メトロのシーリティエ駅(Siilitie)にも、イーゲルコッツヴェーゲン(Igelkottsvägen)というスウェーデン語名があるくらい。メトロに乗った時などは気にしてみると面白いです。

しかしフィンランドの言語事情は、それだけにとどまりません。個人的な印象ですが、彼らフィンランド人、とくに大学生は外国語への関心が非常に高いように思えます。

先の「英語が流暢流暢な人が多い」に通ずることですがフィンランド人の英語力は平均して高いレベルにありますし、さらにその他の外国語を高いレベルで話す人はたくさんいます。ヘルシンキ大学では日本語のコースもあり、多くの学生が日本語を学んでいます。

日本語のクラスでボランティアのアシスタントとして参加すれば、彼らとの交流も深まることでしょう。対価として単位ももらえて一石二鳥ですし。

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気候が刺激的

フィンランド日本よりもかなり北の方にある国です。最南端のエリアにあるヘルシンキでさえ北緯60度、最北端のヌオルガム村(Nuorgam)で北緯70度。一方日本は最北端の稚内で北緯45度の位置にあります。

これだけ場所が違うと、当然気候も異なってきます。これは短所にもなりえますが、見方によっては長所です。なんせ日本では経験できないことがここでは経験できるから。

例えば一番特徴的なのが日照時間の変化。夏は朝に日が昇り、23時を過ぎるころまで明るくなりますが、冬には一転、9時頃に太陽が出ても16時には真っ暗になります。

フィンランドでは夏と冬では月間の日照時間が最大250時間違うというデータもあります(でも冬に日照時間50時間ある月ってそうそうないと思う)。

日照時間が長いと眠れないかというとそうでもありません。ただ、冬の間の、日照時間が短い時は要注意。気分がふさぎ込みやすくなるので、ビタミンDをとるなり、運動する習慣をつけたりと自分の健康をちゃんと考える必要があります。それも必要なことです。

個人的な話をしますと、僕は暑いのが嫌いなので、正直多少日照時間が短くても平気でした。「何なら数日くらい太陽光なくても全然平気」……日本にいる時はそう思っていました。

でも長くて暗い冬を越した後は、太陽のありがたみを身に染みて感じるようになりました。11月なんか日が短くなっていく上に曇りが2週間くらい続いたから……。それに、日照時間が長ければ行動時間も長くなりますからね!

日照時間については、「フィンランドに長期滞在するなら、日照時間に注意せよ【留学体験記】」で僕の個人的な経験を書いていますので、よろしければご覧ください!

11月中旬のヘルシンキのとある通りにて

こちらの写真は16時ごろにヘルシンキのとある通りで撮りました。ほぼ夜です。

短期間旅行するだけでもある程度気候の違いは体感できますが、やはり長く住んだだけ、季節間の違いが明瞭に分かるようになってきます。気候はその地に住む人々の考え方にも関係してくるので、日本と違う環境を求める人にはうってつけです。

日照時間以外にも寒さの問題がありますね。冬は軒並み氷点下、10月から5月まで雪が降る気候も刺激的。

ただ寒さについては、ぶっちゃけて言うと建物の中はセントラルヒーティングで暖かくなっていますし、外へ出る時はきっちり防寒をすれば問題ありません。

正直、寒いことよりも日照時間が短いことのほうがきついです。あと強風。気温がさほど低くなくても風が強いと、外出て数十秒で顔が真っ赤になります!

でももし寒さにウンザリしそうになったら、週に何度かサウナに入れば、お風呂代わりにもなって気分爽快です。ロウリュ効果で人生の質も間違いなく向上しますよ。

ちなみに「少し寄り道しません?ヘルシンキ留学経験者おすすめのマイナー観光スポット」という記事で、ヘルシンキの隣町ヴァンター市にあるおすすめのサウナを紹介しています。ヘルシンキ周辺で伝統的スモークサウナを体験できる希少なスポットです。

非英語圏という希少なチャンスを活かせる

世の中で留学と言うと、やっぱり英語圏と言う人が多いのではないでしょうか。

それはそれで良いのですが、僕が非英語圏にいたからでしょうか、個人的にはせっかくなら非英語圏に行ってみたらいいのに、と思います。

専門の勉強ができるのはもちろんですが、他国からの交換留学生と交流していれば英語も伸びていきますし、たまには英語とは違う現地の言語に触れてみることもできます。

現地の言語については、教室で勉強するだけでなく実際に生活の中で使ってみることもできます。これは英語圏ではできない楽しみではないでしょうか!

しかもフィンランド語はヨーロッパでも数少ないウラル語族(英語とかフランス語とは祖先が根本的に違います)の言語。ここは言語オタク的に強烈なロマンを感じるところなのですが、いかがでしょうか。

……まあ、フィンランド語ってフィンランド国外でほとんど使う機会ないんだけどさ。

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フィンランド留学で学べる事

ヘルシンキ大学図書館
ヘルシンキ大学の図書館

これだけ安心して勉強できる環境が揃ったフィンランドで学べることはたくさんあります。

フィンランドが有名な分野の筆頭は、やはり教育や社会福祉でしょう。なかでも教育の授業は非常に充実しているようで、僕の友人の日本人留学生でも数人いました。個人的にはヘルシンキ大学とユヴァスキュラ大学が教育専攻の学生に人気がある印象です。

他にも僕の友人の中では、メディア専攻の人、歴史専攻の人、また珍しい所ではフィンランド語専攻の人も一定数いました(中国、フランス、ポーランドの人でフィンランド語専攻の人ががいました)。

あとは語学力について。非英語圏であるフィンランドで英語力が向上できるかは、正直その人の努力次第かと。フィンランドは英語が達者な人(現地の人や留学生問わず)が多い国なので、英語で会話できるチャンスはいくらでもありますよ。

番外編:フィンランド留学にかかる費用はどれくらい?

留学に関して、一番気になるのはおそらく費用の問題でしょう。

フィンランド含め北欧は物価が高いことで有名です。北欧だけでなくアメリカやイギリスなどの英語圏、そして西欧の国なども、アジアや東欧の国に比べると生活費は高くなる傾向にあるかと思います。

しかしフィンランドでは学生がかなり経済的に恵まれていることもあって、首都ヘルシンキでも生活スタイルによっては出費をそれなりに抑えることは可能です(ある月は10万円を下回りました)。また、JASSOの海外留学支援制度(協定派遣)のような留学のための給付型奨学金への出願も検討しましょう。

フィンランド(ヘルシンキ)留学中にかかる生活費については、別の記事にもまとめましたのでそちらにどうぞ。

フィンランドの大学の学費について。

フィンランドは少し前までなら外国人でも学費が無料でしたが、現在ではEU圏外から来る学生に対して学費を徴収しています(英語のプログラムの場合)。プログラムによっては、日本の私大と大差ない金額がかかります。

ただフィンランド語やスウェーデン語で履修するなら授業料が無料だったりします。他にも授業料を無料にできる条件がいくつかあるようです。

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おわりに

以上が、フィンランド留学がおすすめな理由をお送りしました。

留学先としてはマイナーなフィンランドですが、留学先として優秀な理由がわかって頂けたでしょうか。(正直最初の2つだけでも十分フィンランドを選ぶ理由になると思います)。

もし留学先の国で迷っている方は、ぜひフィンランド留学もご一考ください。フィンランド留学が決まった方がいらしたら、おめでとうございます。フィンランド留学、準備段階での情報収集に使えるサイトブログ等を読んで情報収集を始めましょう。

もちろん、フィンランド以外の国にもまた違った魅力がありますので、ご自身のやりたいことに合わせて留学先を選んでいってくださいね。

当ブログでも、ヘルシンキでの学生生活や気候といったフィンランド留学で役に立つ情報や、現地での生活について発信しています。

ヘルシンキ大学をゆるく紹介する記事も書きました。

ヘルシンキに滞在するなら、余暇にプチ旅行をしてもいいかも。ヘルシンキからは日帰りで行ける観光地がいくつかあるので、週末だったりテスト後の休みなんかに旅行するといいでしょう。

おすすめなのは、中世の街並みが残るエストニアのタリンや、ヘルシンキの隣町に広がるアクセス良好なヌークシオ国立公園です。根を詰めて勉強するのも良いけど(留学の目的は勉強ですし)、ちょっとお出かけすると気分転換になって勉強にも一層身が入りますよ。

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