こんにちは。めいげつです。

僕はそこそこの言語マニアで、現在複数言語(英語、フランス語、フィンランド語、ロシア語etc)を学習しています。スピーキングに関しては大したことない僕ですが、世の中にはいくつもの言語を高いレベルで操る人々がいます。それがポリグロット(polyglot)です。

今回のテーマはそのポリグロットやマルチリンガリズム(複数言語併用)といった題材を扱ったBBCのラジオ番組です。

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BBCのドキュメンタリー「The Superlinguists」

BBC The Documentary Podcastsは、オンラインで聞くことのできる、その名の通りBBCが放送しているドキュメンタリー番組です。

アップルのPodcatsではもちろん、僕が使っているラジオアプリ「TuneIn Radio」でも聞くことができます。

僕がこのThe Superlinguistsという番組を見つけたのは、Twitterでフォローしているスティーヴ・カウフマン(Steve Kaufmann)(@lingosteve)さんのツイートがきっかけ。

カウフマン氏自身も複数言語を話す&学習しているポリグロットであり、さらに言語学習アプリLingQの共同創設者でもあります。

これから紹介する「The Superlinguists」へは以下のリンク(リンク先は第1回)から行けます。もちろんポッドキャストやTuneIn Radioでも検索すればヒットしますよ。

ちなみにBBCなのでもちろん前編英語ですが、基本的に非常にゆっくりとしたペースで話してくれるので理解しやすいです。ただ、インタビューは結構速かったりしますけど。

内容

「The Superlinguists」は4つのパートに分かれています。

最初のパートは導入のような感じで、いくつもの言語を話せる人々=ポリグロットの事例を紹介しています。10以上の言語を話すイギリス人ポリグロットのアレックス・ローリング(Alex Rawling)氏やPoilyglot Conferenceを主催しているリチャード・シムコット(Richard Simcott)氏などこの界隈では有名な人たちも出演しているほか、心理学者や脳科学者も出演し、複数言語話者に関する彼らの意見を述べてます。

2つ目はみなさんが一番気になるであろう、言語の学び方について。5つのアドバイスが紹介されています。

3つめは多言語国家であるインドやルクセンブルクの状況を現地からレポートしています。社会言語学をかじった身としてはここが一番興味深かったので、ここを主に深堀りしようと思います。

4つめはモノリンガル(単一言語)社会について。日本については冒頭部分で軽く触れられるのみですが(アイヌ語がちょっと出てくる)。単一言語的だと思われている国や地域は、実は複数の方言や言語が入り混じっているんだよというお話。マイノリティ言語の復興についても触れられていて、ここではドイツ、イギリスの例がでてきます(ウェールズ語やモーゼル・フランケン方言)。

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感想

社会言語学をかじっていた身として、なかでも興味をそそられたのが3パート目、多言語社会(Multilingual societies)についてのお話。レポーターがインドとルクセンブルクに赴いて、直接現地の人々にインタビューしながら進めていきます。

ルクセンブルクでは、例えば学校で数学をフランス語で、歴史がドイツ語で学ばれるなど、マルチリンガリズムが日常生活に浸透している国

ダイグロシアについての記事でも触れましたが、ルクセンブルクはドメインによって使う言語が異なる(家庭ではルクセンブルク語、法律はフランス語って感じ)ので、複数言語が絡んだポリぐロシアという状況になっています。

ルクセンブルク社会はそれで問題なく回っているんだろうと思えば意外とそうではなく、生まれた年代によってフランス語をやってなかったりとか分断が起きているようです。

超多民族国家のインドは言わずもがなの超マルチリンガル国家。インドでは地域によって公用語が異なり、国家の公用語でかつある種リンガフランカであるヒンディー語を話せ、高等教育を受ければ英語も話せる人もいるわけで(まあこの辺りの事情は人によりさまざまですが)。番組では英語で教育を行う大学がでてきてます。

番組内でインタビューされる人は3言語以上話せる人ばかり。インタビューは基本英語で行われるので、それとヒンディー語+地域語だったり、他の地域後を複数操ることができたり。僕みたいに日常生活が単一言語で回る身としては想像できない社会です。

それと4パート目の「モノリンガル社会(Mololingual Societies)」も良かったですね。「The Superlinguists」と題しつつもモノリンガル社会を扱っている点も良い。

ドイツやイギリス等のように非常に強い一言語が存在する国にも、ある地域に歴史的に根差したマイノリティ言語だったり、移民が持ち込んだ言語があったりします。もちろん、日本も例外ではありません。

日本は伝統的に「単民族国家」といわれ、日本語だけで社会が回っていると誤解している人も多いでしょう。まあヨーロッパの国々に比べれば単民族度は高いしサービスの大半は日本語で受けることができるものの、やはりアイヌやニヴフなどの少数派や移民たちの存在は見落とせませんよね。

番組の4パート目でベルギー人研究者がある格言を引用していました。A languages has a navy behind it、あるいは A language is a dialect with an army and navy、つまり「言語とは陸軍と海軍を持った方言である」というのは、「言語」とか「〇〇語」というものの本質を上手く表しているように思います。

まとめ:外国語を学ぶということは世界を知るということ

いかがでしたでしょうか。以上、語学好きなら聴いてほしいBBC Documentary Podcastの番組「The Superlinguists」を紹介いたしました。

外国語を学ぶと、その言語が使われている国や地域の文化を同時に学ぶことになります。その過程で少数言語についても学ぶことができるでしょう。

それに番組中では、「多言語を話せる人は、他者への思いやりに長けるんじゃないか?」という説が唱えられたりしています。この際みなさんに多言語の楽しみを味わってほしいですね。