こんにちは。めいげつです。

みなさんはヨーロッパの観光地と聞くとどの国を思い浮かべますでしょうか。ヨーロッパにはヶ国ありますが、最初に思いつくのはおそらくイギリス、フランス、イタリアなどの国かと思います。

しかし今回はこういった「主要な」ヨーロッパの観光地はとりあげません。ヨーロッパをちょっとマイナーな場所ばかりを20ヶ国旅した僕がおすすめする、マイナーなヨーロッパの国を紹介します。

【重要】新型コロナウィルスの流行に伴い、各地で入国制限および入国後の隔離等の対策がとられています。詳細は各国大使館等のページを確認していただくとともに、各国の感染症危険状況については、外務省の海外安全ホームページ等をご確認ください。

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リトアニア

リトアニアの国旗の画像
OpenClipart-Vectors / Pixabay

リトアニアはバルト三国の一つで、その中でも一番南にある国。国土面積、人口共にバルト三国で最大。北にラトビア、東にベラルーシ、西と南をロシア(カリーニングラード)とポーランドに接しています。

リトアニアは僕がヨーロッパでも大好きな国の1つなのですが、その理由が

  • 料理が美味しい
  • 観光地がたくさんある

といったところ。僕はシャウレイ、カウナス、ヴィリニュスの主要3都市を回りました。

主要都市間はバスで繋がっているし、リトアニアから近隣のラトビア、ポーランドへはバスで手軽に行けるので、移動が非常に便利になっています。

リトアニアの観光地

ヴィリニュス旧市街

夜のヴィリニュス旧市街の中心
夕方のヴィリニュス旧市街の中心

まずはここ。リトアニアの首都・ヴィリニュス。リトアニアに来たらヴィリニュスははずせません。

ヴィリニュスの旧市街は、同じバルト三国の首都、リガやタリンとはまた趣が違います。規模も大きく、歩き回るのもけっこう大変。僕はヴィリニュス観光をする日のほとんどをトラカイ城で費やしたためあまり観光できませんでしたが、それでも街の雰囲気をしっかり感じられました。

十字架の丘(シャウレイ)

十字架の丘
十字架の丘。雪景色の真っただ中、頽廃した雰囲気が一層この丘を作り上げた人たちの悲劇や苦労を物語る

リトアニア北部のシャウレイから北東に12kmのところにある、十字架で埋め尽くされた小高い丘。ここは、リトアニア市民のロシア帝国やソ連への抵抗を示すモニュメントとなっている場所です。

杉原ハウス(カウナス)

リトアニアといえば杉原千畝、という人も多いかと思います。1918年のリトアニア独立からソ連による併合までにはカウナスに首都がおかれ、杉原は主にこの地で活動しました。

カウナス中心街から少し離れた旧領事館が、現在「杉原ハウス」として彼の活動に関する展示をしています。最初に見せられたホロコーストのビデオを見て泣きそうになりましたし、この地を訪れることができたことを光栄に思いました。

トラカイ城(トラカイ)

トラカイ城は、ヴィリニュスから西に約30km離れた場所にあります。

この三角帽子を被った赤レンガ造りのお城はガルヴェ湖という湖の島の上に建っていて、14世紀からの歴史があります。

館内は博物館になっていて、トラカイ近辺の歴史や、歴史的に重要と思われる品物の数々が展示されています。

おすすめ料理

ツェペリナイ

ツェペリナイとチーズの写真ツェペリナイ(左)と右のやつは確かチーズ。カウナスのBernelių užeigaにて
ツェペリナイ(写真左)

ツェペリナイ(Cepelinai)はジャガイモで作られた分厚い皮の中にお肉が詰まっている、いわゆるダンプリングの一種です。

どことなく日本食に近いような味わいで、とても美味しいですよ。けっこう油っこいので、2個食べたらかなりお腹にたまります。

シャルティバルシチャイ

シャルティバルシチャイ(左)。ヴィリニュスのBernelių užeigaにて

シャルティバルシチャイ(Šaltibarščiai)はリトアニアの冷製ボルシチ。

スメタナ(サワークリーム)が入っているおかげで、少し重いんですけれどビーツのあの独特の味がほどよく抑えられていました。

ガチのボルシチは苦手……という方(僕がそうなのですが)にもお勧めできます。

ハンガリー

ハンガリーの国旗の画像
OpenClipart-Vectors / Pixabay

ヨーロッパの穴場の国その2はハンガリー。ハンガリーは料理が美味しくて、ブダペストの町は非常に美しい。

僕はブダペストにしか行っていないのでハンガリーという国自体に関してはそこまで書けませんが。しかし短い滞在にあったにもかかわらず、僕はハンガリー、あるいはブダペストという町が好きになりました。

ハンガリー(ブダペスト)の観光地

国会議事堂

ブダペストのシンボルといえばこれ。ドナウ川のほとりに悠然と構える国会議事堂は、100年ほど前に完成したゴシック建築の建物。

コシュート広場に隣接した広々としたスペースにどっしりと構えていて、近くで見ると圧巻です。

ブダ地区・王宮の丘

ブダの丘、マーチャーシュ教会と漁夫の砦
ブダの丘、マーチャーシュ教会と漁夫の砦

ブダペストは、ドナウ川をはさんで東側がペスト地区、西側がブダ地区と呼ばれます。2つの地区はドナウ川に渡されたセーチェーニ鎖橋によって繋がれています。

ブダ地区には、漁夫の砦やマーチャーシュ教会、ブダ城など観光スポットがたくさん。それに標高がぐんと高くなっているので、ドナウ川とブダペストを一望できます

セーチェーニ温泉

知られざる温泉大国であるハンガリー。セーチェーニ温泉は、ブダペストの中でも最大規模を誇ります。

中はさながらプールのようで、生暖かいお湯のなかで人々が泳いだ離、チェスを楽しんだりしています。サウナもありました(ロウリュはできなかったけど!)。

おすすめ料理

グヤーシュ

ハンガリーのグヤーシュスープ
ハンガリーのグヤーシュスープ。ブダ地区のレストランにて

ハンガリー料理といえばグヤーシュ(Gulyás)ですね。パプリカをふんだんに使ったスープ料理です。

場所によっては水っぽいスープだったり、シチューのようにどろっとしていたりします(チェコのグヤーシュがそれ)。僕はこのグヤーシュがヨーロッパ料理の中でも断トツに好きです。

トカイワイン

トカイワインの写真
ブダペストにて

ハンガリーではワインが作られていますが、他の地域にはあまりないワインがあります。それがトカイワインハンガリーの北東部、スロバキアとの国境をまたぐトカイ(Tokaj)という地域で作られる貴腐ワインです。

トカイワインは白ワインが主流ですが、これが白いワインと思えないくらいの甘さ。ものによっては非常にどろっとした甘さがあって、甘いとはいってもかなり人を選ぶかと。

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クロアチア

クロアチアの国旗の画像
Clker-Free-Vector-Images / Pixabay

日本でもけっこうメジャーになってきたけれど、やはり西欧の大国と比べると人気は見劣りするかな、というクロアチア。バルカン半島北西部に位置する、アドリア海に面した国で旧ユーゴスラビアを構成していた国の一つです。サッカーが強いことでも有名ですね。

クロアチアも僕が愛してやまない国です。上で挙げたリトアニアやハンガリー以上に観光資源が豊富で、地中海の富を豊富に使った料理がもう絶品。

僕がクロアチアを訪れたのは5月でしたが、これがベストシーズンでした。初夏の瑞々しい新緑、アドリア海の青い海、オレンジ色の屋根がくっきりと美しいコントラストを描いていたから。それにハイシーズン直前とあって人もそこまで多くなかったです。

僕が訪れたのはスプリット、ドゥブロヴニク、プリトヴィツェ湖群国立公園。ザグレブには時間の関係で行けませんでした……また機会があったらぜひ行きたい。

クロアチアの観光地

ディオクレティアヌス宮殿(スプリット)

スプリット、ディオクレティアヌス宮殿の広場
スプリット、ディオクレティアヌス宮殿の広場。たくさんの人がごった返す

スプリット(Split)は、クロアチア南部の沿岸部(ダルマチア地方)にある半島の町。その旧市街は古代ローマの建築様式が色濃く残る、迷宮のような街です。

その旧市街の中心にあるのがディオクレティアヌス宮殿。ローマ帝国のディオクレティアヌス帝の時代に、彼が退位後に住まう住居として造られた宮殿です。

ドゥブロヴニク旧市街

スルジ山からみたドゥブロヴニク
スルジ山から見たドゥブロヴニクとロープウェイ。内戦で大半が破壊されたとはとても思えません

クロアチアといえばここ。アドリア海に突き出たような形の要塞都市ドゥブロヴニク(Dubrovnik)です。

「アドリア海の真珠」と呼ばれるだけあって、アドリア海の透き通った青色と相まって非常に稀有な美しさを持つ街です。もともとはこの町だけでラグーサ共和国という都市国家だったようです。

旧市街から少し離れたスルジ山(標高412m)からは、ドゥブロヴニクの街全体を見下ろすことができます。

実はドゥブロヴニクは飛び地になっていて、陸路ではボスニア・ヘルツェゴビナを通らないと入ることができません。僕はここで数時間、足止めを食らいました。

プリトヴィツェ湖群国立公園

プリトヴィツェ湖群国立公園の入り口にあたる場所
プリトヴィツェ湖群国立公園の入り口にあたる場所。ここから難渋南百もの美しい湖と滝が迎えてくれます

スプリットやドゥブロヴニクといった文化遺産に加えて、クロアチア観光でおさえたいのがプリトヴィツェ湖群国立公園(Plitvička jezera/Plitvice Lakes National Park)。クロアチア中部、ボスニア・ヘルツェゴヴィナとの国境に近い地域に広がっていて、クロアチア最初の国立公園にして、140万人もの観光客が訪れる国立公園でもあります。

過去には紛争の舞台にもなったこともあり、多くの地雷が設置され危機遺産のリストに入ったこともあったものの、何百もの湖と何千もの滝が作り上げる光景は絶景です。

おすすめ料理

ブローデットなど地中海の海鮮料理

クロアチアの魚介料理ブローデット
クロアチアのブローデット。白身魚やチーズなど具だくさん。ドゥブロヴニクにて

クロアチアは地中海に面した国。そして言わずもがな、魚介類が非常に美味しい国です。

魚介を使った料理はどれも美味しいのですが、ブローデット(Brodet)という魚介類や野菜をトマトベースのスープで煮込んだ料理は格別。魚介や野菜の旨味がしっかり出ていて、これがトマトの鮮やかな味と絡まって本当に美味しいです。ワインにもぴったり。

ほかにも白身魚のスープや、マグロのステーキなんかも美味しかったです。魚介の盛り合わせは最高でした。

マグロのステーキ。スプリットにて
マグロのステーキ。スプリットにて

おまけ:フィンランド

フィンランドの国旗
OpenClipart-Vectors / Pixabay

最後におまけとして紹介するのは、僕が住んでいた北欧のフィンランド。北欧はもはやおなじみになってしまったように感じるのでおまけ(=プラスアルファ)としておきました。

僕はここに10ヶ月住んでいて国内旅行もしたので、観光地はいくらでもあげられます。

フィンランドの観光地

ヘルシンキ大聖堂、元老院広場

改装工事中のヘルシンキ大聖堂

「バルト海の乙女」と呼ばれる美しいヘルシンキ。そのヘルシンキのランドマークともいえるのが、白亜のヘルシンキ大聖堂(Helsingin Tuomiokirkko/Helsingfors Domkyrka)。ヘルシンキを訪れた人の誰もが足を運ぶ観光スポットです。プロテスタントの教会で、中は装飾がほとんど施されていません。少し離れたところにある正教会の大聖堂との比較が興味深いです。

元老院広場(Senaatintori/Senatstorget)は、ヘルシンキ大聖堂の周りに広がる広場。大聖堂、ヘルシンキ大学本館、ヘルシンキ市庁舎に囲まれていて、中央にはロシア皇帝アレクサンドル二世の銅像が毅然と立っています。

オラヴィ城(サヴォンリンナ)

夕方頃のオラヴィ城。サヴォンリンナにて
夕方頃のオラヴィ城。サヴォンリンナにて

サヴォンリンナ(Savonlinna/Nyslott)は、フィンランド東部湖水地方の、ロシアとの国境の近くにある町。フィンランド最大の湖、サイマー湖にほど近い位置しています。

このサヴォンリンナにあるオラヴィ城(Olavinlinna/Olofsborg)は、湖に浮かぶ中世のお城です。実はドラゴンクエストの「竜王の城」のモデルになったとか。典型的なヨーロッパのお城と異なり石がむき出しの、質素で無骨な印象をもつお城です。

サンタクロース村(ロヴァニエミ)

サンタクロース村の写真
サンタクロース村の建物。中にサンタさんのオフィスやお土産屋さんがある

フィンランドはサンタクロースの故郷としても知られています。この話の真偽のほどはここでは触れませんが、フィンランドの北部にはサンタクロースの仕事場という場所があります。

そのサンタクロース村があるのが、フィンランド北部=ラップランドの主都ロヴァニエミ(Rovaniemi)郊外。サンタクロース村ではサンタさんと会話を楽しめるほか、写真を撮ることもできます(観光地価格で半端なく高いけど)。マリメッコなどのお店も入っています。

またサンタクロース村に北緯65度線が通っており、「北極圏到達証明書」なるものがもらえますよ。

オーランド諸島

オーランド諸島(Åland Islands)はバルト海の上、フィンランドとスウェーデンのちょうど間に浮かぶ群島。フィンランド国内では珍しい、スウェーデン語圏の地域です。

オーランド諸島ではバルト海の海産物が楽しめるのに加え、カステルホルム城(Kaltelholms slott/Kastelholman linna)やボマルスンド要塞(Bomarsunds fästning/Bomarsundin linnoitus)などの遺跡も見ることができます。

おすすめ料理

フィンランド料理については「まずい」と評する人もいますが、僕は「そんなことはない」と思っています。別記事にもおすすめ料理を詳しく書いているのでそちらもどうぞ。

ロヒケイット

僕が自分で作ったサーモンスープ
※これは僕が作ったサーモンスープです。意外とうまくできました

ロヒケイット(Lohikeitto)という名前を知っている人は少ないでしょう。フィンランド語でロヒはサケ、ケイットはスープです。つまりサーモンスープです。

クリーミーなスープに、ぶつ切りのサーモンがごろごろと入っています。タマネギやリーキなどの野菜やジャガイモが入っていて、ディルというハーブで香りづけたをしたものがスタンダード。

このサーモンスープが絶品で、僕はフィンランド料理で一番好きです。日本でも食べられるお店があるので試してみては。

ムイックの素揚げ

淡水魚ムイックの素揚げ。ヘルシンキのマーケット広場にて

ムイック(Muikku)はフィンランドの湖に生息するサケ科の淡水魚です。ヘルシンキのマーケット広場などではこのムイックを素揚げにしたものが出されています。いわゆるファストフードのようなもので、質素なもののけっこう美味しいです。マーケット広場に行ったときはぜひ試してみてください。

トナカイの肉

ラップランドで食べたトナカイ肉のスープ

スカンジナビアの先住民サーミ人の生活に密接に結びついたトナカイ。彼らは移動手段でもあり、食料でもあります。

フィンランドの北部のレストランでは、トナカイのお肉を使った料理がよく見られます。たとえばスープだったりステーキだったり。独特の臭みがありますが、それさえ我慢できればなかなか美味しいですよ。

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まとめ

以上、ヨーロッパの穴場3ヶ国+αを紹介しました。

ヨーロッパと言えばやはりイギリスやフランス、イタリアやドイツなどの西欧の国が圧倒的人気を誇ります。が、東欧や北欧の小さな国にも面白い国がたくさん。

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ちょっと人とは違うヨーロッパ旅行をしてみたいという方はぜひ足を運んでみてくださいな。