青の都サマルカンドであったり、最近観光ビザが不要になったりと最近よく聞くようになったけれど、ウズベキスタンはまだまだ未知の国。具体的なイメージがわかない……という方も多いと思います。
僕は9月下旬に1週間ほどの旅程で中央アジアの未知の国ウズベキスタンを一人で旅行したのですが、この時に現地で気づいたことをシェアします。
これからウズベキスタンに(一人で)旅行する方に役立つヒントもあるかもしれません。
【重要】新型コロナウィルスの流行に伴い、各地で入国制限および入国後の隔離等の対策がとられています。詳細は各国大使館等のページを確認していただくとともに、各国の感染症危険状況については、外務省の海外安全ホームページ等をご確認ください。
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時期と訪れた都市、旅程
僕は1週間の旅程で、タシケント、サマルカンド、ブハラの3都市を巡りました。
(↑クリックすると地図上にルートが表示されます)
タシケントはウズベキスタンの首都。空路でウズベキスタンに入国する人は、おそらくタシケントに降り立つことになるでしょう。
サマルカンドは、言わずと知れたシルクロードの交易都市。ティムール帝国の首都が置かれた町でもあって、大学受験で世界史選択だった人にはお馴染みの町ですね。
世界史選択でなくても、おそらくその名前を一度は聞いたことがあるはず。
ブハラはウズベキスタン南部のオアシス都市。ブハラ=ハン国の主婦が置かれた歴史的な町です。
国土が東西に長いウズベキスタンで、タシケントが最東部にあって、ブハラが中央にあり、サマルカンドがその間あたり(ちょっとブハラ寄り)。
なので、ウズベキスタンの東から入り、西に進み、そこから戻った感じです。
世界遺産イチャン・カラを擁する都市ヒヴァは断念したんですが、現地で使った出費を考えたら全然行けました。夏休みで時間ならいくらでもあったし。ちょっと後悔。
ウズベキスタンにはほかにも、シャフリサブスやテルメズ、コーカンド、リシタンなど行きたい都市がまだあるので、もう一度訪れようかと思っています。
僕がウズベキスタンに行ったのは9月の中旬から下旬にさしかかる時期。記事の少し後のほうで理由を説明しますが、けっこういいシーズンだったと思います。
ウズベキスタンってどんな国?
ちょっとここでウズベキスタンの基本的な情報をまとめておきます。
ウズベキスタンは、中央アジアの国。中央アジアは日本から見ると、広大な中国の向こう側にある感じです。
中央アジアといえばカザフスタンという巨大な国(世界最大の内陸国です)がいますが、人口でいえば実はウズベキスタンが3200万人で最大(カザフスタンは1820万人)。
国土は東西に長くて、地図で見ると左肩上がりになっているように見えます。面積は44万7400平方kmで、日本よりも大きいんですね。
周りすべてを内陸国に囲まれた、世界広しといえど2ヶ国しかない二重内陸国です(もう1つはリヒテンシュタイン)。
陸路で行く場合は、国境を2回越えないと海に行くことができません。
首都はタシケント(Toshkent/Тошкент)で、ウズベキスタンの最東部にある都市です。
公用語はウズベク語。周りのカザフ語とキルギス語とトルクメン語、それにウイグル語やトルコ語とも近い関係にある言語です(テュルク諸語と呼ばれます)。
(タジキスタンのタジク語はペルシャ語系なので全く違います)
時差は-4時間なので、日本が10時ならウズベキスタンでは6時ということになります。
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ウズベキスタンに行った感想
さて、1週間ほどの旅程でウズベキスタンを訪れたわけですが、その感想を一言で表すと「歴史ある町とエキゾチックさが最高に面白かった」です。
サマルカンドといえば、世界史選択勢にとってはお馴染みもお馴染みの歴史都市。
青いドームのマドラサ(宗教学校)が並ぶ印象的な光景は、世界史の教科書で目にしたもの。
まず日本ではお目にかかれない、一度は行ってみたい場所でした。
なんとなくシルクロードの交易都市に対する憧れもあって、実際にレギスタン広場に来た時は興奮が止まらなかったです。
ブハラもまたすごかった。
憧れという点ではサマルカンドほどでありませんでした。
が、サマルカンドがわりと「都市」という感じなのに対して、ブハラはオアシス都市らしさが全面に出ている感じ。
サマルカンドにも勝る砂漠都市のエキゾチックさがもうたまりません。
砂のような色の石材でできたこの裏路地なんて最高でしょ。
タシケントは、打って変わって大都会。バスやメトロといった交通機関も発達している。
でもやっぱり日本の都市とは全然ちがいます。
ものすごく活気にあふれていて、でもちょっと砂ぼこり臭いようなところが発展途上国らしい。
ソ連時代に整備されたという、とんでもなく道幅が広い通りも新鮮でした。
ウズベキスタンは物価も安いし(詳しくは記事の後半で)、歴史を感じられる場所がたくさんで、心から「もう一度行きたい」と思える場所でした。
まあタクシーにぼったくられたり、食べ物が合わなかったのか下痢になったりしたのもまあいい思い出かな。
ウズベキスタン観光のポイントや注意点
では、ここからはウズベキスタン観光のポイントだったり、気を付けておくべきこと、知っておくべきことを並べていきます。
空気は乾燥している
ウズベキスタンの気候は、「大陸性気候」や「砂漠気候」と呼ばれます。ざっくりと言えば雨が少なく寒暖差が激しい気候です。
またウズベキスタンの町はたいてい、砂漠や荒野のど真ん中にあります。特にオアシス都市であるサマルカンド、ブハラ、ヒヴァなどが顕著。
昼夜や夏冬の寒暖差が激しく、夏は気温40度超えるが冬は氷点下にまで下がる……ということもザラです。
僕がウズベキスタンを訪れたのは9月中旬から下旬の時期。どうやら気候でいえばかなりベストに近かったようで、適度に暖かく過ごしやすかったです。
そして砂漠に囲まれた町ということは、空気が非常に乾燥しているということ。
僕は特にタシケントで空気の乾燥度合いを強く感じました。不思議なことに、サマルカンドやブハラではそうでもなかったのですが(観光に夢中だったからでしょうか……?)。
一応化粧水程度は持って行ったのですが、町を歩いているとまあ肌が乾燥する。少しですがピリピリしてきます。目の乾燥も激しかったです(涙が止まらない、という程ではなかったですが)。
ですが一方、空気に水分が少ないお陰で、日本では広がりがちだった僕の癖っ毛のワガママっぷりは、ウズベキスタンでは鳴りを潜めていました。
ちなみに天気は、サマルカンド観光をした日以外はすべて晴れでした(サマルカンドでも3日目は快晴でした)!
物価はとっても安い。特に外食は衝撃価格
ヨーロッパ留学中に旅行しまくっていた僕にとって、主な海外旅行といえばヨーロッパ諸国でした。東&東南アジアは台湾しか行ったことがありません。
国によりけりですが、ヨーロッパ諸国は基本的に物価が高いです(東欧なんかは安いところもありますが)。特に外食なんかするとかなり高くつきます。
ヨーロッパに比べて、ウズベキスタンは物価が安いです。
ウズベキスタンの1人あたりGDPは7,830米ドルで、日本の5分の1以下です。物価も安いわけだ。
特に安く感じるのは外食と交通費。主なものを挙げれば、
- 町中のチャイハナでそれなりに食べて300円くらい(ずっと下の方に写真があります)
- パイントサイズ(約500ml)の黒ビールが84円 in サマルカンド
- タシケントの公共バスは1乗車あたり17円
- タシケントからサマルカンド(300km離れてます)のタクシーで盛大にぼったくられても1400円
……こんな感じ。びっくりするくらいの安さです。これで生活できるのか、と思うくらい。
上の写真はタシケントでの昼食ですが、プロフ、トマトとキュウリのハーブのサラダ、ヴァージンモヒート、これにシャシリクがついて280円です。信じられますか?
もちろんスーパーで売っている諸々も安かったのですが、ヨーロッパでは高くなりがちな外食が安いのは非常に大きかったです。
これだけ外食が安くて、さらにゲストハウスで朝食が頂けたので、自炊なんてほとんどしませんでした。
東南アジアはまだ行ったことがないのですがどうなんでしょうか?
観光施設への入場料は物価ほど安くはない
外食や交通費がものすごく安いという話をしましたが、ひとつ例外的に、さして安くないものがあります。
それが観光施設への入場料。
サマルカンドのレギスタン広場やシャヒー・ジンダ廟、ブハラのアルク城などに入るには当然お金がかかります。
こうした史跡を維持するのも大変なんですから、払ってしかるべきですね。
こうした観光施設への入場料は、値段設定が日本のお寺と同じくらいに設定されています。
詳しくは別の記事にまとめましたが、代表的なものをあげると、
- レギスタン広場(サマルカンド)……420円(30,000スム)
- シャヒー・ジンダ廟(サマルカンド)……252円(18,000スム、撮影料込み)
- グリ・アミール廟(サマルカンド)……308円(22,000スム、撮影料込み)
- カランモスク(ブハラ)……112円(8,000スム)
- アルク城(ブハラ)……281円(20,000スム)
ウズベキスタンでは外食で腹いっぱいになれるくらいのお金がとられるわけですね。
シャヒー・ジンダ廟やグリ・アミール廟の入場料には、撮影料という費用が別途含まれています。これもウズベキスタンに独特ですね。
ウズベキスタン旅行での出費については、「ウズベキスタン旅行の出費(概算だけど)をまとめてみた」という記事にまとめています。ぜひご覧ください。
タクシー運転手のぼったくりに注意
タクシー。ウズベキスタン旅行者にはポピュラーな交通手段です。
タクシー運転手は基本的に空港や駅、主要な観光地(サマルカンドならレギスタン広場)の近くで縄張りを張っています。
そこに何も知らない観光客が迷い込むと、押しの強いセールスで彼らを出迎えます。
そしてそういうタクシー運転手たちは基本的に高めの値段をふっかけてきます。なんせ観光客は金持ちですからね。運ちゃんたちだって生活のために稼ぎたいわけです。
まあ、盛大にふっかけられても1000円は超えないので、まあ若干交渉して数ドルくらい下げてもらえばいいかなと思います(あ、タクシー運転手は米ドル払いが多いですよ)。
もし可能な限り最低コストでタクシーを利用したい場合は、ホステルの人に頼んで空港や駅までのタクシーを手配してもらうこと。
こうすればぼったくられることはないため、低い料金でタクシーを利用できます。
逆に空港や駅から町の中心部に行く場合は……うーん、交通機関が乏しい場合が多いのでちょっと難しいかも。特にブハラ。
しかし昼間に駅でタクシーなんか必要ない時だとたくさん話しかけられるのに、夜ゲストハウスへの帰り道に駅に寄っても一人もいないんですよね。そういう時こそいてほしいんだけどなー。
ロシア語が広く通用する。でも英語が分かる人も意外といる
ウズベキスタンといえば、旧ソビエト連邦を構成していた共和国の一つ。
そんな彼らにとって、外国語と言えば英語ではなくロシア語です。旧ソ連が崩壊して20年は経っているとはいえ、まだまだロシアの影響は強いのでしょう。
ウズベキスタン人は基本的にバイリンガル(またはそれ以上)で、町中の広告や標識なんかもウズベク語とロシア語のバイリンガルだったりします。ロシア語のみの表示もときたまあります。
僕はロシア語を少しだけ勉強していたので、ウズベク語は挨拶とありがとうだけ覚えていきました。
とりあえず英語で話してはみるのですが、やはりロシア語が使える人の方が多かったです。サマルカンドの地元の人がい浮くような食堂の店主から、タクシーやバスの運転手まで。
でも英語が全く通じないかというと、実はそうでもありません。
近年欧米や日本の観光客が増えてきたのか、英語を話せる、あるいは少し知っているという人が思いのほかいました。
僕はウズベキスタンでは英語が通じないと聞いたので、これは少し意外なことでしたね。
ウズベキスタンでは欧米から来たと思われる観光客を大勢見かけたので、そういった需要に合わせて、英語を学ぶ人が増えたのかも知れません。
タシケント駅のセキュリティゲート(駅に入るのにもセキュリティチェックがあります)にいた警官に「ここは駅ですか」と英語で聞いてもYesと答えてくれましたし、
ブハラスーパーで店主にロシア語でビールは売ってるか聞いたところ「50メートル先だ」と英語で返答してくれました。
サマルカンドの地元の人しか行かないような食堂(地図にすら載ってない)でも、Speak Russian?くらいの英語は分かっているようでした。
また、ゲストハウスやホステルのスタッフは、全員英語が問題なく通じます。まあ一人ロシア語オンリーな人もいたけど。
おそらく彼らの一般的な英語レベルは、平均して日本人の英語レベルのちょっと下といったところだと思います。知っている単語や文法は多くないけれど、話すことには躊躇しない感じです。
というわけなので、最悪ロシア語が分からなくても英語でなんとかなるかもしれません。
でもところどころでロシア語のモノリンガルがいたりする(僕もロシア系のタクシー運転手に遭遇)ので、ロシア語があると便利ですね。ウズベク語もできれば完璧。
治安は良好
海外旅行する時に一番心配なのが安全面。
おそらくアフガニスタンのイメージで、「~スタン」と名の付く国では全て内戦が起きていると勘違いする人がいますが、この辺りはウズベキスタンはクリアです。
外務省の海外安全ホームページでは、ウズベキスタンのほぼ全域が危険度レベル1、キルギスとタジキスタンとの国境付近がレベル2となっています。
僕の個人的な感想ですが、ウズベキスタンは基本的に南ヨーロッパと同じくらい安全(つまり日本ほどは安全じゃない)だと思います。
むしろ、地下鉄に限っていえば、スリで有名なローマやアテネよりも遥かに安全に感じました。駅にはそもそも人が少ないし。
というのも、町にはたくさんの警官が巡邏しているから。
レギスタン広場など主要な観光地や、地下鉄や長距離列車の駅、空港の入り口に警官が常駐していて、ときたま荷物チェックをされます(空港や長距離列車の駅には柵が巡らされていて、チェックを受けないと入れません)。
警官さんは最初のうちはおっかないですが、こちらが日本人と分かると知ってる日本語で嬉しそうに話しかけてきたり、チケットを買う場所を教えてくれたりといい人が多いです。
あ、安全面はクリアと言いましたが最低限の注意はしてくださいね。日本にいるときと同じような気分で旅行してたらスマホはおろか財布3個ぐらい盗まれると思いますので。
僕はポケットにスマホを入れなかったり、カバンを施錠したりしてたので幸い何もなかったです。日本語学習中の現地の大学生を名乗る2人組が話しかけてきたときは、即刻警戒モードに入ったことなんかもありました笑
治安が良いとはいえ警戒するに越したことはありません。
お金事情がけっこう複雑
通貨は基本スムを使うけど、米ドルもかなり通用する
ウズベキスタンの通貨はスム(soʻm/сўм)。ウズベキスタンではかなりのインフレが起こっていて、1スムの価値がかなり低くなっています。
ちなみに2021年1月時点では、1スム=0.0098円。1円=102スム。例えば1万スムが日本円にして100円にしかならない、ということになっているわけです。
そうなると17円のバス料金が1,734スム、300円の食事が30,600スムになってしまうため、多額のスム紙幣が必要になります(コインは一度も見かけなかった)。
そんなふうなので、ウズベキスタンに入国した際に300ドルなんかを両替すると、えらく大量の札束が返ってくることになります。
さらに悪いことに、ウズベキスタンはごりごりの現金社会。クレジットカードは基本的に使えないため、ものすごい枚数の現金を持ち歩かねばならないのです。
スリや盗難でお金をなくすことを防ぐために、1つの財布にはあまり大量に入れず、現金を分散して入れておくようにしましょう。大量のお札でパンパンになった財布なんてスリの格好の的です。
まあこんな風なので、スムに対する信用は現状かなり低いです。おそらく長く独裁が続いたのも一因だとは思いますが。
なので現地通貨のスムよりも、世界の基軸通貨としての信頼を誇るアメリカドルの方を欲しがる人がいます。
ウズベキスタンを旅していると、このことを度々実感します。というのも、スムではなく、アメリカドルでの支払いが求められることがあるから。
それはホステルだったり、タクシーの場合もあります。こういう時に米ドルが役に立つのです。
さらにアメリカドルが役に立つのはウズベキスタン入国直後にも。日本円から直接スムへの両替はできないので、米ドル持って行ってスムに両替する必要があります。
ウズベキスタン旅行では、このように二重の意味でアメリカドルが役に立つのです。たまにユーロで両替できる場合もありますが、ドルの方がよっぽどツブシが利きます。
……ただ場所によってはスムでした支払いができないところも。僕がブハラで航空券を買ったときは、スムオンリーだと言われてしまい、急遽タクシー運転手にドルを両替してもらいました。
ウズベキスタンでは、スムと米ドルの二刀流が必要になります。
闇両替商はあまりいないし、おすすめもしない
ドルとスムといえば、以前は公定レートと闇レートの乖離が激しかったので、街中で非合法の両替商がいたそうです。
銀行や空港などで両替をするよりも、こうした非合法の両替の方がスムを多く入手できたんですね。
ですが2017年あたりで公定レートが当時の闇レートに近づく形に設定されたため、銀行でも闇レートと同じくらいのスムを入手できるようになりました。
数年単位でのレートの変化をグラフで見ていると、2017年あたりで急激に変動しているのがわかります。
現在でも街を歩いていると「ドルを交換しないか」と話しかけられることがありますが、さして利点はないため銀行などで両替をするほうがよほど安心です。
料理はエキゾチックで美味しいものが多い
海外旅行に行ったら、ぜひとも現地の食文化を楽しみたいですよね。できれば美味しいものをたらふく食べたい。
ウズベキスタン料理を一言で表すと、「脂っこくて、海の要素がゼロの素朴でエキゾチックな料理」。
先ほどウズベキスタンは二重内陸国だという話をしました。周りが内陸国なのに加えて、海に繋がる河川もないという気候。
レストランで魚を見かけることはおそらくゼロで、肉や野菜、穀物中心のメニューになります。
代表的なウズベキスタン料理には以下のようなものがあります。
- プロフ(羊肉がのった脂っこいピラフみたいなもの)
- ラグマン(うどんのようなスープ麺の料理)
- シャシリク(ケバブみたいなもの)
- ショールヴァ(羊肉のスープ)
- サムサ(ミートパイっぽいもの)
- ノン(でっかいパン)
- シャカロプ・サラダ(トマトときゅうり、タマネギに香草をかけたサラダ。なぜかどの店でも出てくる)
東西の間に位置しているからか、米とパンの両方がでてきます。
この中でおすすめなのはラグマンとショールヴァ。やさしい味で日本人の舌にも合いやすいです。
ちなみにウズベキスタンの市場(バザール)では、ドライフルーツやナッツなどが量り売りされています。
こちらはサマルカンドのシヨブ・バザールでのようす。
手前のものがドライアプリコットにクルミを詰めたもの(けっこう美味しい)で、奥にはレーズンやドライアプリコット、ぐるぐる巻きのドライメロン(!)が並んでいます。
こうした果実類のほかにも、スパイスなんかも売ってました(入って見るとスパイスの匂いで鼻が刺激されます)。
こうした軽食はお土産にぴったりだし、食が偏りがちな旅行中の貴重なビタミンや食物繊維の源になります。100グラム単位で買えるので、何種類か買ってみるといいですよ。
こうした市場で商売している人は、英語が分かる人もいますので。
アルコール事情
ウズベキスタンは、伝統的にイスラム教のスンナ派が信奉されてきた国。
ウズベキスタンの観光施設のほとんどは、イスラム教の礼拝施設であるモスクだったり、イスラム教の神学校であるマドラサが占めています。
イスラム教では飲酒は禁忌とされているはずなのですが……
旧ソ連の唯物論の影響なのか、トルコのように世俗国家に移行したのかは分かりませんが、アルコールに対してはかなりルーズのよう。
レストランや食堂ではビールやワインがふつうに出されますし、サマルカンドにはでっかいビール工場だってあります(工場の直営パブにも行きました)。
町のスーパーや酒屋さんでふつうにお酒を買うことができます。僕もタシケントの酒屋さんでウズベキスタンワインをお土産に購入しました。
国際チェーン店はほぼない
あとはちょっとしたこぼれ話を。ウズベキスタンでは、日本人に馴染み深い国際的なチェーン店がほとんど見当たりません。
マクドナルドやスターバックス、ケンタッキーフライドチキンなどの有名なチェーンもウズベキスタンには1つもありません(KFCだけはタシケントで店舗が鋭意建設中でしたが!)。
旧ソ連だということは特に関係ないと思いますが(旧ソ連のバルト三国にはマックもスタバもありますし)、国の政策によるものなのか。はたまたロシアの影響が強いのか。
なので、基本的にはローカルなお店のお世話になることになります。僕はタシケントのスタバのようなカフェBlack Bear Kofiや、Urban Foodというタシケントの高級バーガーレストランらしきお店等で食事しました。
ウズベク料理には飽きたけれど日本にもあるようなチェーンには行きたくない……という方はぜひご安心ください。そんなものはそもそもウズベキスタンにはありませんので。
旅行に関する制度など
ウズベキスタンは、「スタン系」の国の中でも旅行者にとって面倒な国。
というのも、入国前の申告や、滞在許可書といった面倒くさい制度があるから。
日本人は2018年2月3日から30日間までの滞在ならビザが不要になったので、その前に比べればずいぶんと楽になりました。
ウズベキスタンの制度でも特殊なのが滞在許可証(レギストラーツィヤ)。
おそらくは旧ソ連時代の名残で、「外国人が国内の指定の宿泊施設に滞在した」ことを証明する小さな紙きれです。
ウズベキスタンでは、外国人はホステル等の宿泊施設に滞在しなければいけません(なので野宿とかできない)。その証明として滞在許可証を受け取るのです。
ホステルに滞在するときは、基本的にそこのスタッフがちゃんと発行してくれます。
この滞在許可証、ほとんど使う機会はありません。しかしないとも限りません。郷に入っては郷に従えと言うとおり、いざという時のためにちゃんと保管しておきましょう。
……とはいっても、わざわざこんなもの持ち歩かせるくらいなら、空港の入り口かどこかできちんと確認してくれよと言いたくなります。
僕は一度も使いませんでしたが、まあ一応外国人は持っておくべきとされているものなので、なくさないようにしてくださいね!
シボレーが多い!
最後は余談になりますが。ちょっと面白いネタを。
日本の車ってたくさんありますが、日本で広く流通している車というのはある程度絞られてきますよね。また国によっても人気のブランドは違ってきます。
ウズベキスタンではどの車が多いのかというと、圧倒的にシボレーです。
僕が利用したタクシーはすべてシボレー。タシケントのチョルスーバザールの近くに路駐してあった7台くらいの車がすべてシボレーだったということもありました。
マクドナルドの等のインターナショナル・チェーンがほとんどないところから、ウズベキスタンでは外国資本(特にアメリカ)の企業があまり参入していないよう。
それでいて、アメリカ資本の自動車がこんなに普及しまくっているのはかなり謎が深いです。
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まとめ
以上、今回はウズベキスタン一人旅の感想や、ウズベキスタン観光のポイントをお届けしました。
近年注目されるようになってきたウズベキスタンですが、やはり旅行s会としてはまだまだマイナーです。
ネット上の情報量も、ヨーロッパや他のアジア地域の有名な国に比べてずっと少ないですね。
それでもこの魅惑の国ウズベキスタンに行ってみたい! という方の助けになれば幸いです。
以上、ウズベキスタン旅行で気づいたことでした!
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