ウズベキスタンから帰国しました! めいげつです。
近いようで遠い中央アジア。シルクロードの要衝、サマルカンドを擁するウズベキスタン。ユーラシアの東の日本とも、西側のヨーロッパとも異なる異国の地。なんとロマンをそそることでしょう。今回、そんなウズベキスタンを旅してきました。
これから4回に渡って、ウズベキスタンを一人旅した旅行記をお送りします。第1弾はウズベキスタンの基本情報と、1~2日目に訪れた首都タシケントです。
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ウズベキスタン一人旅2~3日目:曇天のサマルカンド(前編)
ウズベキスタン一人旅3~4日目:曇天と青天のサマルカンド(後編)
ウズベキスタン一人旅4~6日目:砂漠の町ブハラ
ウズベキスタン一人旅6~7日目:タシケントふたたび
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基本的なこと:ウズベキスタンってどんな国?
ウズベキスタンと聞いて、世界地図上でその場所を指させる人は少ないのではないでしょうか。
たいていの人は、ウズベキスタンについてあまりよく知らないようです。大概特に何のイメージも持っておらず、僕が「ウズベキスタンに行く」と言うと「何しに行くの?」とほぼ毎回聞かれました(いや普通に旅行だっつの)。
「~スタン」という名のせいか人によっては戦争をしているイメージがあるらしく、治安の面で心配されることが少々ありました(これはアフガニスタンとパキスタンくらいのもので、中央アジアのスタンたちは比較的安全です)。
ではウズベキスタンはどこにあるのか?
ウズベキスタンは、「中央アジア」と呼ばれる地域にあります。上の地図の巨大なカザフスタンとトルクメニスタンの間にある国。あとは東にキルギス、タジキスタンがいます(この3ヶ国間の国境が面白いことになっていますね)。
そして中央アジアの東には中国があり、北にはロシア、西にはカスピ海そしてコーカサス地方、南にはパキスタン、アフガニスタン、イランといった国々があります。
中央アジアの国名には、すべてに「~の土地」を意味する「~スタン」がついています。なのでウズベキスタンは「ウズベク人の土地」という意味になります。
ちなみに中央アジアの国は全て内陸国で、中でもウズベキスタンは周囲を内陸国に囲まれた内陸国の中の内陸国、「二重内陸国」。海に行くのに少なくとも国境を2回越えないといけないという、島国日本とは全く異なった世界。
ウズベキスタンの人口は、外務省によると3190万人。中央アジアで面積が一番大きい国はカザフスタンですが、意外なことに人口が一番多い国はウズベキスタン(カザフスタンの人口は1820万人)です。
面積はカザフスタンの5分の1未満なのに人口は多いので、人口密度はカザフスタンに比べかなり高いことになります。
首都は中央アジア最大の都市、タシケント。首都タシケントのほか、サマルカンド、ブハラ、ヒヴァ、シャフリサブスといった都市が主な観光地です。
公用語はトルコ語によく似たウズベク語オンリーですが、旧ソ連を構成する国であったためロシア語が今でもかなり通じます。
気候は砂漠性気候で、夏は気温が非常に高くなる(40度を超すこともザラだそうです)一方、冬は気温が氷点下まで下がります。空気はかなり乾燥しています。
人口のほとんどをウズベク人と少数のロシア人が占めます。ちなみにウズベキスタンに在留している日本人は132人だそうです! やはり欧州やアジアに比べて少ないですね。
なぜウズベキスタンに?
今回は旅行で来ました。一人で。物凄く久しぶりの一人旅です。
フィンランド国内なら何回か一人旅をしたのですが、日本とフィンランド以外ではこれが初めて。しかも今回は7泊8日の予定で過去最長です。フィンランドでの一人旅ですら最長で5日間だったので3日も記録を更新。
サマルカンドやヒヴァなど観光地がたくさんあるウズベキスタンですが、旅行先としては日本人にはまだまだマイナーです。
ではなぜウズベキスタンにしたのか。
ウズベキスタンに興味を持ったのは高校3年生のころ。受験勉強をしていたころです。世界史資料集のイスラーム史の項目にティムール朝の首都サマルカンドや「世界の半分」エスファハン(※これは現在のイランですが)といった街の、青色のドームを頂く中世イスラームの美しい街並みの写真が載っているのを見たのがきっかけです。
その時はただ何となくいつか行ってみたいなーと思っていただけで、その後大学に入ったりフィンランドに行ったりヨーロッパを旅行したりしてウズベキスタンへの興味は薄れていってしまいました。
しかし帰国後にヨーロッパ以外の地域に興味が行くようになって、そういえばウズベキスタン行きたいと思っていたなーというのを思い出して、バイト代の貯金が充分にたまってそうな長期休暇の時期を狙って今回ウズベキスタン旅行を敢行したわけであります。
イランはまだちょっとハードルが高かったので……しかも幸運なことに、今年2018年の2月から日本人は30日以下の滞在ならビザが不要になるという超グッドなタイミングで嬉しいニュースが! これはもう行くっきゃありませんね。
今回のウズベキスタン旅行では、7日間で3つの主要な観光地であるタシケント、サマルカンド、ブハラを周り、8日目に乗り継ぎの時間を利用してソウルを観光します。ヒヴァも行きたかったし何なら一番行きたかったけど、時間と費用を考えて今回は断念……。もし次来る機会があれば、その時にとっておこうと思います。
できれば旅行先から更新したかったのですが、ゲストハウスのWi-Fiだとワードプレスがうまく動作せずあえなく帰国後すぐに更新することにしたのですが、その後お腹を壊しダウンしていたためこんなに遅れてしまいました。。。
今日は、ウズベキスタン一人旅旅行記第1弾として、最初の夜を過ごしたウズベキスタンの首都であり玄関口・タシケントでの様子をお送りします。
一応言っておきますが、写真は時と場合によってスマホでとったりデジカメで撮ったり、はたまた不要なところ(指の影が映りこんだりしていて)を削ったりしています。大きさにはばらつきがあるのはそのためです。
※日本円表示は旅行出発時(9月18日)のレートを参考にしています。
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さあ、ウズベキスタンに入国。
今回利用したのは大韓航空で、ソウルの仁川国際空港経由。成田空港を13時20分に出発して、仁川空港には15時50分に到着し、そこで1時間20分ほど過ごします。
しかし飛行機が少し遅れていたので仁川空港を出発したのは17時20分くらい。タシケント空港には20分遅れで20時50に到着しました。
そこから入国審査があって待たされ、さらに荷物が出てくるまで30分ほど待ち、空港を脱出できたのは22時過ぎた頃。空港で食料調達&現地通貨の入手をしようにもお店も両替所も見当たらなかったので仕方なく外に出ました。
空港から出るや否や、待ち構えていたタクシー運転手の群れに迎えられ(これがかなり恐怖)、押し負けた形でタクシーに乗り込みました。この時事前に値段交渉をほぼしてなかったせいで、7ドルも払う羽目になりました。
出国前にちょっとだけ身につけておいたロシア語でいちおう移動中にできるだけ値切った(提示されたのは10ドル。「8(ドル)」「7(ドル)」の数字の応酬を繰り返したら向こうが折れた)のですが、ホステルの人によれば2ドルで十分とのこと。まあ距離を考えればね。とほほ。
ホステルにようやく辿り着けたのは22時30分頃。European Backpacker’s Hostel という、中心街からは少し離れたホステルです。
チェックインを済ませた後はフロントで5ドルだけ両替(なぜたったの5ドルだけかというと……「ウズベキスタン 通貨」で調べてみるとなんとなく分かると思います……)してもらい近くのスーパーで水とビールとお菓子を購入。
シャワーを浴び、つかの間の晩酌をした後床に就きました。
スーパーの店員さんはやはり英語が分からなかったため、勉強してきたロシア語で拙くもコミュニケーションをとりました。
まあ、「Небольшое пиво(ニェバリショーイェ・ピーヴァ=大きくないビール、маленкое=小さいが出てこなかった……!)」と「Вода без газа(ヴァダー・ビェズ・ガーザ=ガス無しの水)」とだけ言ってお菓子を掴んでホイッと渡すだけなので楽なものです。
もちろん帰り際のスパシーババリショイも忘れない。
起きる。そして町を彷徨う。
起きたらすぐ朝食をとりました。卵、ハム、チーズにパンという質素なものです。その後はさらに現地通貨を入手し、サマルカンド行きの当日のチケットを買うために中央駅へ。
たまたまフロントで出会った日本人男性が、中央駅にあるらしき両替所に用があるというので同行することに。ホステルの近くにバス停があると聞いたのですが見つからず、歩けそうな距離だったので駅まで歩きました。結構遠かった。
ちなみにバス停は↑の黄色のピン止めをしたところにありました。
おそらく上下どちらのバス停でも問題ないのですが(実際ここでバス乗れたし)、上のバス停で待っているとスーパーのおっちゃんがわざわざ出てきてここにはバスは来ないよ、と教えてくれたので下のバス停の方が確実かもしれません(他にも数人待っている人が居ましたし)。
結局駅に両替所などはなく、銀行に行こうとするも改装工事中だったり、銀行の看板はあったものの店舗がなかったりし、3軒目でようやく現地通貨を手に入れることができました。
リスクを冒して闇両替をする勇気はなかったし、最近の公邸レートは闇レートと近くなったと聞いたので闇両替はしませんでした。
中央駅に戻ったのですが受付を軽くたらい回しにされるも結局当日のチケットはないことが判明、ついにチェックアウトの時間も過ぎてしまいました。一応サマルカンドへは乗り合いタクシーで行けるとの情報を得ていたので、電車は諦めて、一旦ホステルに戻ってチェックアウトします。
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昼食をとる。
中央駅に向かうと言われたバス(一律1200スム、17円くらい)に乗ったら中央駅を華麗にスルーされたので、とりあえずどこかで降りることに。メトロのAbdulla Kodiriy駅の近くで下車しました。
Oloyというバザールのすぐ近くにあるAzura parkというレストランで先ほどの男性と一緒に昼食をとることに。幸運にも英語が分かるスタッフが応対してくれました。
プロフ(伝統的な米料理)とシャシリク(肉の串焼き)を頂きました。素朴で美味しかったです。シャシリクのお皿に乗っている酸っぱいタマネギ(ディル付き)はお肉との相性が抜群。熱った体には冷たいヴァージンモヒートがしみるぅー。
これで2万スム(約280円)でした。安い。
参考までにAzura Parkの場所はこちら↓
サマルカンドへ出発。
男性はバザールに行くと言っていたのでそこで分かれ、僕は乗り合いタクシーのターミナルがあるメトロChilanzor線の終点Olmazor駅まで向かいました。
こちらがメトロの入場券になるもの。メトロは距離にかかわらず一回乗れば駅を出るまで一律1200スム。メトロの路線図はTashkent metro mapとでも検索すれば画像が出てくるのでダウンロードしておくと便利です。
ちなみに駅構内は写真撮影禁止。駅に入る前には警察官による荷物の中身のチェックがあったりなかったりします(ないことのほうが多かったですが)。
そこまで観光という観光をしていなかったので、途中Amir Temur Hiyoboni(ティムール広場)駅で下車し、ティムール広場にてティムール像とホテルウズベキスタンの写真を撮りました。
イッテQのウズベキスタン回でも、イモトさんが最初にここに登場してましたね。日本語ペラッペラの文化大臣か何かのおじさんと握手してました。
Olmazor駅から出るなりたくさんのタクシー運転手に呼びかけられ(&ロシア語で捲し立てられ)、乗り込む前にサマルカンドまでいくらか(Сколько стоит до Самарканда? を絞り出して)と聞くと「Сто тысяч.=10万スムだ(1400円ほど)」というので距離考えれば全然お得だわと思い同意しました。
ただ、後々他のサイトをよく見て考えてみるとやっぱり高いみたいです。でも途中給油も含めて4時間飛ばしてくれゲストハウスの前まで連れてってくれたのでよしとします(結構迷ってて人に聞いたりして探してくれました。ガラ悪いけどいい人でした!)。
タクシーには先客がいてこれまたデカい声でどこから来たの、とかタシケントで何したの、とか色々聞いてきました(タシケントでは特に何もしてなかったんですが!)。
……と、こんな感じでどたばたしているうちに最初のタシケントでの滞在は終わってしまいました。持ち時間も半日であまり観光という観光もできていないので、帰国前日の時間のある時にまた観光するとしましょう!(ていうか実際にしたんですけど)
次回は、シルクロードの交差点、青の都サマルカンドでの様子をお送りいたします。乞うご期待!!
サマルカンド編(前編)を見る>>>ウズベキスタン一人旅2~3日目:曇天のサマルカンド(前編)
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タシケントでの出費まとめ
円での金額はすべて概算です。
- 800円(7ドル)……空港からホステルまでのタクシー
- 900円(確か8ドルほど)……ホステル一泊
- 119円(8500スム)……お菓子とビールとお水
- 17円(1200スム)……バス
- 70円(5000スム)……タシケント中央駅からホステルまでのタクシーの僕の負担額
- 280円(20000スム)……昼食
- 17円(1200スム)……メトロ
- 17円(1200スム)……メトロ
- 1400円(10万スム)……サマルカンドまでのタクシー
1日半の合計3620円。まじか。宿泊費含めてこの額で抑えられたとは(うち3分の1強はタクシー代)。
タシケントでの滞在は非常に短かったので、あまり出費をせずに済みましたね。
準備段階での買い物や航空券代も含め、ウズベキスタン旅行のためにかかった費用はすべて「ウズベキスタン旅行の出費(概算だけど)をまとめてみた」にまとめました。
ちなみに飛行機を探すときは、僕は毎回スカイスキャナー(Skyscanner)というサイトで調べています。ここで格安のチケットが見つかればラッキーだし、見つからなくても航空券の目安が大体わかるのでおすすめです。
今回のウズベキスタン旅行の場合は、ここで一旦調べてから、アシアナ航空の公式サイトに飛んでチケットを購入するという方法を使いました。結果、出発1ヶ月前でもそこそこ良いチケットがとれました。
スカイスキャナーは海外のサイトです(日本語もあります)が、日本のサイトが良いという方はTRAVELISTなどのサービスもあります。こちらはスカイスキャナーと違って外部サイトにジャンプせず、検索からチケット購入まで全てTravelist上で完結するのでシンプルです。
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