こんにちは。めいげつです。
チェコ共和国の第4の都市にして、世界中を席巻するビール・ピルスナーが生まれた都市・プルゼニ(Plzeň)。
こじんまりとした可愛らしい旧市街と、歴史ある醸造所を巡っていきます。もちろん飲み歩きもね。
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1日目:プラハに寄ってプルゼニ到着
プラハにデイトリップ
10時すぎにFlixBusでニュルンベルクを出発し、13:30ごろにプラハのフロレンツにあるバスターミナルに到着しました。
当方プラハは3度目。本来予定になかったところにねじ込んだ形になったため、数時間程度の滞在になります。
およそ2年半ぶりのプラハです。やはりドイツとは何となく街並みが違います。
そして今回プラハに来たのは、懐かしい気持ちに浸るのもあったのですが、もう一つ、行きたいお店があったから。それがこちら。
ウ・シュヴェイカではなくウ・カリハ(U Kalicha)。チェコ旧市街より南のノヴェー・ムニェスト地区(Nové Město)にあるビアホールです。
ここはチェコの国民的作家ヤロスラフ・ハシェク(Jaroslav Hašek)の『兵士シュヴェイクの冒険』に登場し、かつ作家本人の行きつけでもあったお店です。
ここで2年半ぶりのピルスナー・ウルケルのドラフトを、ピルスナー・ウルケルの丸っこいジョッキで頂きました。やっぱりチェコに来たらこれははずせません!
食べ物にはオニオンスープとフライドチーズを頼みました。どちらも美味しかったです。
食後は、友達に頼まれていたシュヴェイクのお土産を物色。かれが所望していたボールペン類はなかったので、代わりにマグネット(150コルナ=730円)を購入しました。
腹ごしらえの後は、これまで一度も行ったことがなかった、旧市街南方にある丘・ヴィシェフラト(Vyšehrad)へ向かいます。
しばらく歩き回った後、聖ペテロ・パウロ教会(Bazilika svatého Petra a Pavla)へ。入館料として90コルナ=435円払って中へ入りました。
他の教会ではあまり見ないような美しい絵が施された教会。これを見られただけでも、ヴィシェフラトに来た意義がありました。
壁一面にミュシャを想起させる絵が描かれているように見えますが、どうもミュシャではなくもっと古いものみたいです。
その後はヴィシェフラト駅からメトロに乗って旧市街広場を散策した後、フロレンツのバスターミナルに戻り、17:40初のバスに乗りました。西部の都市プルゼニ(Plzeň)に向かいます。
プルゼニに到着
19:30ごろにFlixBusでプルゼニのフソヴァ・バスターミナルに到着。すでに暗かったので、ホテルに直行しました。バスターミナルは旧市街から離れているので、20分弱ほど歩いて旧市街に行きました。
今回お世話になる宿泊先、ホテル・スロヴァン・プルゼニ(Hotel Slovan Plzeň)にチェックインしました。古いけど高級感のあるホテルでした。部屋も広くベッドも大きかったです。
その後は近くのスーパーで適当に食べ物と飲み物を買って、食事をして寝ました。
2日目:青空のプルゼニ市街と醸造所
次の日は好天に恵まれました。さっそくプルゼニ市外を観光です。
プルゼニはチェコ第4の都市で、シュコダが生まれた工業都市。それでも人口は20万人に満たないため、観光客でごった返すプラハとは対照的に、旧市街は非常に落ち着いた雰囲気が漂っていました。
道もプラハよりよっぽど綺麗です。やっぱ地方都市っていいなあ。
共和国広場に立つのは聖バルトロムニェイ教会(Katedrála svatého Bartoloměje)。13世紀建立のゴシック様式のカトリック教会。ウィルス伝播の影響で中には入れませんでした。
バロック様式かと思われる(あまり詳しくないので)、共和国広場の建物たち。東欧らしいカラフルな街並みが可愛らしいです。やはりドイツとは建物の雰囲気が違います。
鐘楼に登りました。入場料は90コルナ=442円くらい。天気が良かったので遠くまで見渡せました。何百段もの階段を上った甲斐がありました。
プルゼニの大シナゴーグ。ヨーロッパで第2の大きさを誇るのだそう(ソースによって順位はまちまち)。第1位はたぶんブダペスト。
ところどころ階段が急なところがあるので、降りる際は注意してください。
共和国広場でぶらぶらしたら、ランチタイムです。
こちらは共和国広場に面したLékárna(レーカールナ)というパブ。こちらの動画でプルゼニで一番美味しいピルスナー出すお店として紹介されていました。
ちなみにlékárnaとはチェコ語で「薬局」。普通の本物の薬局にもLékárnaと書いてあるので、間違えて薬局に入らないようにしてください。
聖バルトロムニェイ大聖堂を拝みながらドラフトのピルスナー・ウルケルを飲める最高のロケーション。テラス席ならさぞかし気持ちが良かったことでしょう!
無濾過のものを除けば、確かにここのウルケルが一番美味しかった気がします。フードにはグヤーシュとサラダを頼みました。グヤーシュって基本的にどこで頼んでもハズレがないよね。
ランチの合計は305チェココルナ=1,545円でした。観光地ど真ん中という立地を考えると安いかも。
お腹も満ちたところで、プルゼニ観光の大本命・プルゼンスキー・プラズドロイ醸造所(Plzeňský Prazdroj)へ向かいます! 徒歩で。
こちらの立派なたたずまいの門が、プルゼンスキー・プラズドロイ醸造所の入り口に鎮座して訪問者を迎えてくれます。
プルゼニ、ドイツ語名でピルゼン(Pilsen)は、全世界で生産されるビールの大半をしめるスタイル、「ピルスナー(Pilsner)」の発祥の地。あの黄金色の、ホップの苦みが効いたビールはこの醸造所で生まれたのです。
ここプルゼンスキー・プラズドロイ醸造所では、毎日醸造所のツアーを行っています。ツアー代金は250コルナでだいたい1,100円。
その事前学習として横浜にあるキリンの工場見学もしてきたので、予備知識はばっちりです。
こちらがツアーで訪れる主な建物。現在の醸造設備は別の新しい建物に映っているそう。
ビール好きなら目にしたことがあるであろう、ピルスナー・ウルケルのロゴ。ビジターセンターで集合した後は、グループでこの建物に入っていきます。
地下に並んでいる樽から、直接注いでもらいった無濾過ピルスナー・ウルケル! 無濾過らしいほのかな甘みとコクがあり、かつフレッシュで旨い。同じグループにた子連れの夫婦と乾杯しました。
ブルワリー見学の後は時間がたんまりあったので醸造所博物館(Pivovarské Muzeum)へ。
この日のディナー先・Šenk Na Parkánuもすぐ隣にあります。
醸造所博物館では、メソポタミアやエジプトからプルゼニにいたるまでの、ビール醸造の歴史が学べます。醸造につかう道具もたくさん展示されています。
入館料は90コルナ=442円。プルゼニ市内にあるプルゼンスキー・プラズドロイ直営の4店舗でビール300mlと交換できるバウチャーももらえます。
ぶらぶら歩いていたらチェスキー・クルムロフ城にあったような、騙し絵が描かれた建物があった。
醸造所博物館併設のビアホール・Šenk Na Parkánu(シェンク・ナ・パルカーヌ)にてディナー。
ミックスサラダ(75コルナ)、黒ビールのローストポーク(189コルナ)を頂きました。ローストポークにはジャガイモのダンプリングと茹でほうれん草がついています。
あとは醸造所博物館でもらったビールバウチャーで小さめビールをいただき、さらにオーソドックスな500mlの無濾過ピルスナー・ウルケル(51コルナ)も。やっぱり無濾過のウルケルは甘みとコクがあってうまい。
ディナーの出費は315チェココルナ=1,545円でした。
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3日目:プルゼニの歴史的地下ツアー
午前中は、航空券の変更やら払い戻しやらで電話をせねばならず、SIMカードと戦いつつ電話をしていました。
この日の午後には、「プルゼニの歴史的地下通路ツアー」に参加して、プルゼニ市内にあまねく広がる地下通路を見学します。
前日のプルゼンスキー・プラズドロイ醸造所見学ツアーで、ガイドの方が「プルゼニ市内のパブには馬車でビールを運んでいる」と言っていました。
「さすがに冗談やろ」と思いきや……
はい。いました。ピルスナー・ウルケルを届ける馬車です。まさか本当にお馬さんで車を牽いてビールを運んでいるとは。思いがけずいいものが見れました。
ランチはホテルで適当なものを食べて済ませたのですが、何となくパブに入りたいなと思っていたので……
共和国広場から歩いて数の場所にあるU Salzmannů(ウ・サルズマンヌー)とうお店に行きました。こちらもビールバウチャーが使えるお店です。
ここではちょっと趣向を変えてムリーコ(Mlíko)を頼んでみた。94%ほどが泡でできている、ぼったくり感満載のビールです。
メニューによればムリーコ1杯に、ビールは実質250mlしか入っていません。1杯35コルナ=173円で普通より安め。ちなみにジョッキは500mlのものです。
チェコ語「牛乳」と呼ばれるだけあって、たしかに牛乳を想起させるようなまろやかさがあって面白い味でした。これはこれで美味いです。ただ、放っておくと泡がどんどんなくなっていくので、時間との勝負になります。
ちなみにふつうのビールの注ぎ方は、フラディンカ(Hladinka)と呼ぶそうです。
あまり大きなフードを頼む気もなかったので、ポテトチップ(89コルナ)を頼んだらこんなにでかいのが来ました。シンプルだけど香ばしくて美味しい。その後ムリーコをおかわりしました。
合計で159コルナ=765円。ポテチとビール(ムリーコ)2杯です。
「プルゼニの歴史的地下通路ツアー(Pilsen Historical Underground)」は、醸造所博物館の中庭からスタートします。
プルゼニの人たちはビールの保管のほか防衛にも使っていたそう。食器などの出土品も展示されておりました。
この日のディナーはプルゼンスキー・プラズドロイ醸造所内にあるビアホール、Na Spilce(ナ・スピルツェ)へ。昔の発酵室を利用した広々としたお店で、席数は何と550。チェコ国内でも最大級だそうです。
「水死体」という名前のついたソーセージと野菜の漬物ウトペネツ(Utopenec、89コルナ)、レバーのダンプリングのスープ(59コルナ)、バウチャー使ってピルスナー・ウルケル1杯、ガンブリヌスを1杯(300ml、27コルナ)頂きました。
ウトペネツは酸味が強くてちょっと苦手です。レバーのダンプリングのスープはミュンヘンのものには及ばないもののそれなりに美味しかったです。
ガンブリヌスはこれもプルゼニで醸造されているビールのブランド。ちょっとどころかかなり、ピルスナー・ウルケルの陰に隠れている感じがしますが。
かかった料金は175コルナ=858円。
4日目:長距離電車旅でドイツへ
翌朝朝食をすませホテルからチェックアウト。ただまだ時間が早過ぎたので、1時間ほどロビーで時間潰しました。その後プルゼニ駅へ。
チェコのIC、ドイツ国鉄の地方電車やIC等を乗り継ぎ、南西ドイツのバーデン・ヴュルテンブルク州のカルフ(Calw)へ。7時間半にも及ぶの長い長い道のりです(実際はさらに2時間かかったけど)。
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