こんにちは。めいげつです。
チェコ西部の都市プルゼニ(Plzeň)には、チェコの中でも大規模な地下空間が存在します。
そんな地下世界を探検できる「プルゼニの歴史的地下通路ツアー(Pilsen Historical Underground Tour)」に参加しました。
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プルゼニ市街の地下通路
「プルゼニの歴史的地下通路ツアー」は、醸造所博物館(Pivovarské muzeum)の中庭からスタートします。受付でeチケットを見せると、このツアーの紙のチケットと、市内の4つのピルスナー・ウルケル直営店でビール300mlと交換できるビール券がもらえます。
中庭でぽつねんと待っていると、ツアーに参加するというご夫婦がやって来、続いて博物館からガイドさんがやって来まりました。
中庭から地下へ続く通路は、ツアーに参加しなくても入ることはできます。ただしツアー参加なしで入れるエリアはごく一部で、肝心な場所は鉄格子で閉ざされています。いわゆるペイウォールってやつですね笑
その鉄格子をガイドさんが開けてくれ、いよいよツアーが始まります。
こちらがプルゼニ市外にあまねく広がる地下通路の図。思ったより大規模で驚きました。プルゼニ市の地下通路は、チェコ国内でも大変規模が大きいもののようですね。
ちなみにツアーで入れるのはほんの一部で、地図で赤茶色で示されている部分のみ。全体のおよそ1割にも満たないでしょうな。
プルゼニ市の設立は13世紀の終わりごろ。神聖ローマ皇帝からプルゼニ市民にビールの醸造権が与えられ、この地下空間はビールの貯蔵にも役立てられました。
神聖ローマ帝国の大都市プラハとニュルンベルクの間にあるプルゼニ市では、この地を渡る人たちにビールを振舞うのが一大ビジネスになっていたようです。
地下空間はビールだけでなく食料の保存にも使われていたし、街の防衛にも使われていました。さらには墓所や礼拝堂まであったのだとか。チェコの他の街にも地下空間はありますが、これほど多機能なものはとても珍しいそうです。
予断ですが、このツアー正式な名前はPilsen Historical Underground Tour。いい感じの単語が見つからなかったので日本語訳は「歴史的地下通路ツアー」としましたが、ちょっと正確さに欠けますね……
いざ中世の地下空間へ
「プルゼニの歴史的地下通路」に入ると、そこはまるでダンジョンのような世界でした。本物の中世の街の地下通路に入ったのですから、当たり前ですね。
プルゼニの地下通路は18世紀から発掘調査され、崩落を防ぐためにレンガなどの素材でしっかり補強がされています。
ただ、第二次大戦後の共産主義時代には予算がカットされたようで、補強はコンクリート等のような安価な素材で行われました。
こういった補強素材の違いに注目すれば、自分がいる場所の補強がどの時代になされたのかが大体わかります。
こちらが中世の時代にビールが保存されていた樽のレプリカ。ピルスナー・ウルケル醸造所に置いてあった樽よりも随分と小柄ですが、まああの大きさだと地下通路に運び入れるのは不可能でしょう。
発掘調査時にはこのような出土品も多く見つかっているようです。鈴でできた食器からガラスのものまで。
ここがプルゼニの地下通路で一番大きな部屋。部屋とは言っても太い通路が密集したようなものなので、全体をとらえるのは不可能ですが。
鍵穴のような形の通路。ガイドさんの話によると(僕の記憶が正しければ)、地下通路初期の頃のものだそうです。
鍵穴を通って向こう側には行けますが、この先には水が流れているので先には進めません。
ここが「プルゼニの歴史的地下通路ツアー」のクライマックス。給水塔の真下にある水車、のレプリカです。まあ、クライマックスと言ってもそこまで面白いものでもありませんが。
この後は通路を戻り、地上に浮上してフィニッシュです。
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ディナーでビール券を使う
冒頭でもお伝えしましたが、チケットを貰う際に、プルゼニ市内に4つあるピルスナー・ウルケル直営のビアホールで、ビール300mlと交換できるビール券がもらえます。
このビール券がもらえるお店は、醸造所博物館に併設のŠenk Na Parkánu、共和国広場にほど近いU Salzmannů、醸造所内のNa Spilce、そして旧市街の南にあるRestaurace 12。
Šenk Na Parkánuは前日にもう行ったし、U Salzmannůはこの日のランチで行ったので、この日の夜はピルスナー・ウルケル醸造所内にあるチェコ最大級のビアホール・Na Spilceでディナーにしました。
もちろん、博物館の受付でもらったビール券も忘れずに。
ウトペネツ(Utopenec)というソーセージと野菜の漬物と、レバーのダンプリングのスープ。そしてビール券を使って頼んだピルスナー・ウルケル300ml。
ソーセージの漬物という珍しい響きにそそられて頼んだものの、あまりに酸っぱくてちょっと辟易しました。ちなみにウトペネツとな「水死体」という意味だそうです。
レバーのダンプリングのスープは以前ミュンヘンにいた時に食べて美味しかったので頼んでみましたが、ちょっとここのはクセが強かったです。
ガンブリヌス(Gambrinus)の無濾過ビールもいただきました。実はこのガンブリヌスの醸造所もプルゼニ市内にあり、見学ツアーも催されています。行けばよかったなあ。
以上、「プルゼニの歴史的地下通路ツアー」の参加レポートでした!
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