こんにちは。元ヘルシンキ大学交換留学生のめいげつです。

今回のテーマはヘルシンキの定番中の定番の観光スポット。ヘルシンキ大学に長期留学していた筆者が、ヘルシンキ旅行の際に絶対に見て周ってもらいたい名所をまとめました。

最初の方はヘルシンキの基本情報やヘルシンキという町の歴史について触れています。あまり興味がないという方は↓の目次から、お目当ての項目に飛んでみてくださいね。

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「バルト海の乙女」ヘルシンキ

バルト海から見たヘルシンキの写真
by bearinthenorth / Pixabay

バルト海のフィンランド湾に面したフィンランドの首都ヘルシンキは、日本から一番近いヨーロッパの首都であり、「バルト海の乙女」と形容されるほど美しい町です。

ヘルシンキ市としての人口約63万人で、ヘルシンキ都市圏での人口は100万人を超えます。北緯6度の高緯度にあり、アイスランドのレイキャヴィーク(北緯64度)に次いで世界で最も北にある首都(ちなみに日本の稚内市で北緯45度)。100万人規模の人口を抱える都市圏としては世界最北です。

Googleで画像検索するとお分かりいただけると思いますが、ヘルシンキのランドマークである白亜の大聖堂と、19世紀のネオ・クラシカル様式の整然とした街並みが非常に印象的。

ヘルシンキは定番の観光地だけでもたくさん見どころがあるのですが、実はとてもコンパクトで観光地のほとんどが中心街に密集しています。なので徒歩で回っても良し、バスやトラムなどに乗ってみても十分に楽しめるでしょう。

首都ヘルシンキの歴史をちょっとおさらい

ヘルシンキの歴史は、古くは16世紀までさかのぼります。当時のスウェーデン国王グスタフ・ヴァーサの勅令によりヘルシンキの建設が始まりました。

しかし当時のフィンランド(まだスウェーデンの一部でしたが)の文化や商業の中心はあくまでトゥルクやラウマなどの西海岸地域。ヘルシンキは首都になる前は人口わずか数千人程度の小さな漁村だったのです。迫りくるロシアとの国境近くという戦略的に重要な場所だったにもかかわらず、ヘルシンキは19世紀になるまであまり発展しませんでした。

そして転機が訪れたのが1806年。フィンランドがロシア帝国に併合されフィンランド大公国という自治領になると、ロシアはヘルシンキをフィンランドの新たな首都に制定しました。旧宗主国スウェーデンの影響力を弱めるためです。

そこからトゥルクにあったフィンランド唯一の大学がヘルシンキに移転し(現在のヘルシンキ大学です)、議会などの首都機能もすべて移され、ヘルシンキは大きく発展しました。ドイツから招聘された建築家カール・ルドヴィク・エンゲルによって、ヘルシンキは小さな漁村からネオクラシカル様式の街並みが美しい首都へと変貌を遂げました。

ヘルシンキ市の人口は62万8208人(2016年)でフィンランド最大。隣り合うエスポー市、ヴァンター市、カウニアイネン市とともにヘルシンキ首都圏を構成します。

それではお待ちかね、この美しきバルト海の港町・ヘルシンキの定番観光スポットを見ていきましょう。ちなみに観光地の現地語表記はカッコ内はフィンランド語/スウェーデン語/英語の順で表記しています。

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ヘルシンキ大聖堂と元老院広場―ヘルシンキのシンボルマーク

秋空の下のヘルシンキ大聖堂、一部工事中
秋空の下のヘルシンキ大聖堂。一部工事中

言わずと知れたヘルシンキのランドマーク、ヘルシンキ大聖堂(Helsingin Tuonmiokirkko/Helsingfors Domkyrka/Helsinki Cathedral)と元老院広場(Senaatintori/Senatstorget/Senate Square)。ヘルシンキに観光に来たなら、この2つは絶対に外せません。

大聖堂も元老院広場も、19世紀にドイツ人の建築家カール・ルドヴィグ・エンゲル(Carl Ludvig Engel)が設計したもの。

ヘルシンキ大聖堂はルター派プロテスタントの教会で、ヘルシンキを象徴する美しい白亜の教会です。プロテスタントの教会に共通することですが、大聖堂の内部は装飾がほとんどなくとても質素です。

元老院広場は大聖堂の位置する広場。ヘルシンキ大学の本館やフィンランド政府宮殿と呼ばれるお洒落な建物で囲われています。また広場の中心にはロシア皇帝アレクサンドル2世の銅像が毅然と立っています。

大聖堂の目の前の階段では、よくカップルが仲良く座っていたり、学生たちがのんびり過ごしていたりしています。特に天気の良い日なんかは、コンビニやスタンドで買った軽食を片手に、会談で座ってゆったりとしていたものです。

クリスマスの時期になると、元老院広場では大規模なクリスマスマーケットが開かれます。クリスマスキャンドルだったり、レイパユーストやカラクッコなどの出来合いのフィンランド料理だったり、お土産も売られます。暗く長い冬に明かりがともしてくれるような賑わいようで、冷え切った気分も明るくなります。

11月上旬のヘルシンキ元老院広場
11月上旬の元老院広場

元老院広場の近くには、エンゲルの名にちなんだ、ヘルシンキ大聖堂を眺めながら一休みできるカフェ・Café Engelや、ここだけの上質なクラフトビールが飲めるマイクロブルワリーBryggeriもありますので興味があればぜひ立ち寄ってみてください。別の記事で少し詳しく紹介しています。

時間があれば行っても良いかも。ヘルシンキのマイナー観光スポット6選

ヘルシンキ大聖堂(Helsingin Tuomiokirkko)
Unioninkatu 29, 00170 Helsinki, フィンランド
公式サイト:http://www.helsinkicathedral.fi

ウスペンスキー大聖堂―赤銅色の正教会

ヘルシンキのロシア正教教会、ウスペンスキー大聖堂

ウスペンスキー大聖堂(Uspenskin Katedraali/Uspenskijkatedralen/Uspenski Cathedral)は、カタヤノッカ島(Katajanokka)にある正教会の教会です。生神女就寝大聖堂とも呼ばれます。ヘルシンキ大聖堂のある場所からは、東に歩いて数分程度で着きます。

完成は1868年。白を基調とした全く飾り気のないヘルシンキ大聖堂とは対照的に、内部は正教会の教会らしく壁に絵や模様が描かれています。ヘルシンキ大聖堂と比べてみると宗派による違いがはっきりとわかるので面白いです。

ウスペンスキー大聖堂の内部。装飾が豪華

ちなみに、ウスペンスキー大聖堂の足許にある公園の名前は、なんとトーヴェ・ヤンソン公園(Tove Janssonin puisto/Tove Janssons park)。2014年にトーヴェ・ヤンソンの生誕100周年を記念して「カタヤノッカ公園」から変更されたのだそう。

特にトーヴェ・ヤンソン感はありませんが、あまり大きすぎずごたごたしていないいい感じの公園です。

ウスペンスキー大聖堂(Uspenskin Katedraali)
Kanavakatu 1, 00160 Helsinki, フィンランド
営業時間:火~金9:30–16:00、土10:00-15:00、日12:00–15:00
公式サイト:https://hos.fi/kirkot/uspenskin-katedraali/

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スオメンリンナ―沖合に浮かぶ世界遺産の要塞島

スオメンリンナの海岸線


「フィンランドの要塞」という意味で、スウェーデン統治時代に作られた、海に浮かぶ要塞の島、スオメンリンナ(Suomenlinna)。元はヴィアポリ(Viapori)という名前でした。

ちなみに「リンナ(linna)」がフィンランド語で「城」とか「要塞」という意味なので、「スオメンリンナの要塞」は二重表現です。

スオメンリンナはヘルシンキ南西の沖合にある、フィンランドにある数少ない世界遺産の一つ。マーケット広場のすぐ近くの乗り場から出るフェリーで約15分で行ける(HSLのトラベルカードを持っていれば追加料金なしでそのまま乗れます)ので、手軽に行けるのも魅力の一つ。

要塞の中には造船所の跡地や大砲が残っていたり、博物館もあります。スオメンリンナに住んでいる人もいるので、学校や教会、カフェのような建物も一通りそろっています。

それとどうやらスマホゲームのポケモンGOで特別なポケモンが出るスポットらしく、何十人もの子どもたちがスマホを片手に散策している姿を見かけました。

近世の要塞と現代の生活が混ざり合っているのは何とも不思議なものです。

テンペリアウキオ教会―くり貫かれた岩の教会でひとときの静寂を

スオマライネン兄弟が1969年に建設したテンペリアウキオ教会(Temppeliaukionkirkko/Tempelplatsens kyrka/Temppeliaukio Roch Church)は、エトゥ・トーロ地区(Etu-Töölö/Främre Tölö)にある、岩をくりぬいて作られたというとても世界で最もロックな教会です。

テンッペリアウキオ・岩の教会の外観

外観は少し地味で気を付けていないと通り過ぎてしまいそう。しかし、内部にはとてもアーティスティックかつ、同時に厳かな雰囲気が漂ってます。コンサートや結婚式も時折行われるそうです。

教会の中は非常に静かなので、一時的に都会の喧騒から逃れたい方には抜群の休憩ポイントでもあります。特に教会の内部全体を見渡せる2階席がおすすめです。

テンペリアウキオ教会へはメトロのカンッピ駅(Kamppi)からまっすぐ歩いて行けます。

テンペリアウキオ教会(Temppeliaukion Kirkko)
Lutherinkatu 3, 00100 Helsinki
公式サイト:https://temppeliaukionkirkko.fi

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マーケット広場―小さな港町の賑わいが集まる、

晴れた日のヘルシンキのマーケット広場の写真

マーケット広場(Kauppatori/Salutorget/Market Square)はヘルシンキの市庁舎の真ん前にある市場で、毎日多くのお店が出ています。フィンランド語ではカウッパトリ。こちらも観光客に人気のスポットです。

ここでは新鮮なベリーやキノコが比較的安価で買えたり、色々なお土産が買えたりします。北部のラップランドで着用するようなフサフサの帽子だったり、マフラーや手袋などの防寒具もそろいます。外国から来た観光客向けのお土産らしく「Finland」とか「Helsinki」という文字が刺繍してあったりなかったり。

自分の名前が彫れるナイフなんかを買っていく人もいます。僕自身は小物が好きなので木製のフォークとスプーン(実用性重視)や、トナカイが描かれたキーホルダーをここで買いました(ちゃっかり「Finland」の文字入り!)。

マーケット広場の店は全て屋台ですが、驚くべきことに多くのお店でクレジットカードが使えます。さすが北欧ですね。

夕方5時頃には、ほとんどがお店がたたんでしまうので早めに行きましょう。

淡水魚ムイックの素揚げ。ヘルシンキのマーケット広場にて

マーケット広場でよく見るファストフード、淡水魚ムイック(Muikku)の素揚げ。質素ですがかなり絶品です。

こんなふうに、淡水魚やサーモンなどの魚介類が楽しめる屋台もいくつかあるので、小腹が空いたときにもピッタリ。価格はヘルシンキの一般的なレストランくらい(つまり高い)。

シベリウス公園―緑に囲まれフィンランドの偉大な作曲家を想う

シベリウス公園のシベリウス記念碑

タカ・トーロ地区(Taka-Töölö/Bortre Tölö)の海岸にある公園で、『フィンランディア』で有名なシベリウスを記念したモニュメントがあります。

左のパイプオルガンのようなものがそれで、シベリウスの顔は後から追加したのだとか何とか。

シベリウス公園自体はヘルシンキの中心地にありながら非常に緑豊かな広い公園で、青々と茂った背の高い木々に囲まれながらベンチでリラックスできます。晴れの日はとても気持ちが良いですよ!

緑豊かなシベリウス公園の写真

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エスプラナディ公園―都市の中心の小さな楽園、

晴れた日のエスプラナディ公園
Angelo_Giordano / Pixabay

エスプラナディ公園(Esplanadin puisto/Esplanadparken)は、ヘルシンキの中心も中心にある東西に長い公園です。

公園の南北両側を走るエスプラナディ通りには典型的なヨーロッパの建物が並び、様々なお店が軒を連ねています。北エスプラナディ通りには宝石店やイーッタラのお店、南エスプラナディ通りにはフィンレイソンなどの有名なブランドのお店が並んでいます。さながらヘルシンキの銀座と言ったところでしょうか。

アールトがデザインしたことで有名なアカデミア書店も、この通り(北エスプラナディ通り)にあります。

ですがこの公園は、そんな観光地の中心にありながらも一息つける場を提供してくれる、市民の憩いの場。都会の中心のオアシスのような場所です。僕は大学の授業の後にこの公園を散歩したり、ベンチに座って読書するなりぼーっとするのが好きでした。

観光に疲れた時は、ぜひこの広々とした公園で一休みしてみてください。

北エスプラナディ通り
北エスプラナディ通り
幻想的な装飾がされた冬のエスプラナディ公園
冬には幻想的でかわいい装飾がされます

アカデミア書店―アールトのデザインが光る書店

アールトがデザインしたアカデミア書店の内装

前述のエスプラナディ公園の北側、北エスプラナディ通り(Pohjoisesplanadi)にあるアカデミア書店(Akateeminen Kirjakauppa/Akademiska Bokhandeln)。

フィンランドの有名な建築家アルヴァ・アールトがデザインしたことで有名な、ヘルシンキで一番大きな書店。

僕はここの雰囲気が好きで、授業の終わりにこの書店で本を見るためだけに何度も通っていました。一階にはイスが置いてあるので休憩することもできます。

旅のお土産にフィンランド語やスウェーデン語の本、というのも悪くないのでは。(ちなみに英語の本の品ぞろえも抜群です)

2階には『かもめ食堂』にも登場したカフェ・アールト(Cafe Aalto)があります。

『かもめ食堂』のサチエとミドリがCafe Aaltoで出会ったシーン
『かもめ食堂』でサチエとミドリが出会ったのもCafe Aalto (C) Kamome Company

Akateeminen Kirjakauppa/Akademiska Bokhandeln
Pohjoisesplanadi 39, 00101 Helsinki(Keskuskatu 1, 00100 Helsinki)
営業時間:月~金9:00-21:00、土9:00-19:00、日11:00-18:00
公式サイト:https://www.akateeminen.com/storage/index/aboutstore

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アラビア工場―フィンランドデザインのメッカ

アラビア工場の外観
アラビア工場(Arabiakeskus)の外観

北欧と言えば北欧デザイン。フィンランドにも、数多くの素晴らしい北欧雑貨のブランドがあります。

マリメッコと並びフィンランドで最も有名なのは、イーッタラ(Iittala)でしょう。ムーミンのマグでも有名なアラビアを傘下に持つ、フィランドを代表するブランドです。

そのアラビアの工場があるのが、ヘルシンキ中心街から北東に分ほと言ったところにある、名前もそのままのアラビア地区(Arabia)。アラビア行きの6番トラムに乗れば簡単にアクセスできます。

工場内にはアウトレットストアがいくつかあります。イーッタラのアウトレットもありますし、ムーミンのテキスタイルで有名なフィンレイソン(Finlayson)も。また工場の奥の方にはこちらもフィンランドで有名なブランドである「PENTIK」のアウトレットもあります。

PENTIKについては、「フィンランドの隠れた名ブランド、PENTIKのおすすめのシリーズ4選」という記事でおすすめなシリーズを紹介しています。併せてご覧くださいませ。

フィンランドで北欧雑貨のショッピングをしたい方には、アラビア工場は絶対にはずせない観光スポットでしょう。

アラビア工場内のカフェ
カフェも併設されています

Arabiakeskus(Arabia Shopping Center)
Hämeentie 135, 00560 Helsinki
営業時間:月~金10:00-20:00、土日10:00-16:00

デザイン地区―様々なデザインが集う場所

ヘルシンキのデザイン博物館の外観
ヘルシンキのデザイン地区にある「デザイン博物館(Designmuseo)」外観

デザイン地区(Design Destrict)は、エイラ(Eira)やプナヴオリ(Punavuori)、ウッランリンナ(Ullanlinna)、カールティンカウプンキ(Kaartinkaupunki)といったヘルシンキ中心街の南部にある地区の通称。大小さまざまな雑貨屋さんやテキスタイルのお店が集まっているエリアで、北欧デザインの好きな方にはアラビア工場と並んで訪れてほしい場所です。

このエリアを歩いていると、街並みの可愛いエリアを散歩しながら、小さなショールームを見て回っている気分になります。お気に入りのブランドに出会えると素敵ですね。

ストックマン・デパート―マリメッコから食料品まで

Stockmannデパートの北側入り口
Photo by Tapio Haaja on Unsplash

ヘルシンキでショッピングを楽しむならココ! Keskuskatuという通りを挟んでアカデミア書店の向かい側にある、北欧最大規模のデパート、ストックマン(Stockmann)。

ストックマンとは、19世紀にフィンランドに来たドイツ人商人の名前。

重厚感のある渋い趣きの建物の中には、コスメや食品や電化製品からマリメッコなどのフィンランドが誇るブランドの家具まで色々なものが売っています。カフェも入っているのでショッピングモール感覚で一日楽しめるかも。

現地の人(特に学生)が普段の買い物のために行きまくるような店ではありませんが、ちょっと奮発したい時にたまに買い物しに来たりします。フィンランドの有名ブランドはだいたいあるし、たまにセールがやっていたりもします。

僕はストックマンの雰囲気が好きだったので、買い物こそあまりしないものの店内でよくブラブラしていました。特に地価の食品売り場の雰囲気が好きでした。

Stockmann Helsingin Keskusta
Aleksanterinkatu 52, 00100 Helsinki
公式サイト:https://info.stockmann.com/info/department-stores/floor-plan-helsinki/?lang=en

FAZERカフェでサンドイッチとサルミアッキ・アイス