こんにちは。めいげつです。
「ヨーロッパに一人旅をしてみたいんだけど、どの国がいいか分からない」「ヨーロッパは治安が悪いって聞いたから、できれば治安がよくて英語が通じるといいな」と思っている方、いませんか。
今まで行ったこともない地域を旅するのに、不安が付きまとうのは自然なこと。
そんな方向けに、ずばり「初めてのヨーロッパ旅行なら『北欧か中欧』がおすすめである」とういことを解説していきたいと思います。
【重要】新型コロナウィルスの流行に伴い、各地で入国制限および入国後の隔離等の対策がとられています。詳細は各国大使館等のページを確認していただくとともに、各国の感染症危険状況については、外務省の海外安全ホームページ等をご確認ください。
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北欧と中欧
ここでいう北欧は、いわゆるスカンジナヴィアとかノルディックなどと呼ばれる5ヶ国です。
スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、アイスランド。
分類によってはバルト三国も北欧(北ヨーロッパ)に含まれるようですが、今回はバルト三国含めません。
中欧は、ここではチェコ、オーストリア、スロバキア、ハンガリーの4ヶ国を指します。ポーランドは含めても良いかも。スイスも中央ヨーロッパに分類されますが、ここではちょっと例外とします。
(チェコ、スロバキア、ハンガリー、ポーランドの4ヶ国は「ヴィシェグラード・グループ」という団体を構成してるそうですね)
北欧(北ヨーロッパ)の特徴
治安がとても良い
北欧を旅するメリットはの第一は、何といっても治安の良さ。
外務省の海外安全ホームページにも、他のヨーロッパ諸国と並んで危険情報は出ていません。
僕はフィンランドで長期滞在していたから分かりますが、北欧はヨーロッパの中では飛びぬけて安全。
特に町の中心部や観光地でも、スマホをポケットに入れておいてもスられくらい安全です。
とはいっても、駅の周辺などの人が集まりやすい場所は少し注意が必要です。またエリアによっては比較的治安のよくないところもあります。
なので安全だといえど、ある程度注意することが必要になります。ただ南欧の国などに比べると、治安が良いのは事実かなと思います。
英語が通じる
海外旅行をする上で悩ましいのが言葉の問題。一人旅だとなおさら、現地の人とのコミュニケーションは重要です。
でも特に非英語圏での短期の旅行だと、現地語をがっつり学ぶわけにもいかないのが大半でしょう。
しかし日本語だけでは心もとないから、せめて日本人に最もなじみのある外国語=英語の通用度が問題になります。
北欧の国々は英語圏ではないものの、英語が達者な人が多いです。
その英語力は折り紙付きで、スウェーデンの語学学校エデュケーション・ファースト(Education First, EF)の英語能力指数ランキングにおいても世界トップクラス。
ストックホルムやコペンハーゲンといった観光客が多く訪れる都市の人たちは、老若男女問わずある程度以上の英語力があります。なんなら地方都市でも。
短期滞在なら英語だけで全く問題なくやっていけます。
北欧諸国が公用語としている言語はどれも話者数500~1000万人程度、アイスランド語に至っては30万人ほどのマイナー言語です。
せっかく北欧を訪れるなら多少現地語を覚えていくと良いと思いますが、滞在先で英語が通じるとラクですよね。
刺激的な気候が楽しめる。
旅の醍醐味といえば、自分の住んでいる場所では体験できない、食べ物や文化、雰囲気なんかを味わうこと。
北欧は地理的に、そんな醍醐味を味わうのにうってつけのロケーションにあると思います。
北欧――特にスカンジナヴィア半島の3ヶ国とアイスランドは、北緯60度以上の場所が大半にある、かなり高緯度の国です。
それがどういうことかというと、夏の間は昼間が極端に長くなり(=白夜)、冬の間は夜が極端に長くなる(=極夜)ということ。
夏と冬で月間の日照時間が最大250時間違うというデータもあります。
フィンランドを例にとると、最南部のヘルシンキでも冬の間は午後4時にはもう真っ暗になりますし、夏が近づくと午後11時まで日が出ているなんてことも(夜中は真っ暗にならず、ほのかに明るい空がずっと続きます)。
観光するという点では、夏の北欧が良いでしょう。冬だと暗くなるのが早いため、どうしても活動時間が限られるからです。
一方日本では「北国」というと青森とか北海道のような雪深い地域を思い浮かべますが、北海道最北端の稚内市ですら北緯45度ほど。
もちろん日本でも夏と冬で日の長さは違いますが、北欧諸国はその比ではありません。
北欧に来て、「本物の北国」の刺激的な気候を感じてみませんか。
水道水が飲める
大陸ヨーロッパの国では、硬度が高かったり水道管に問題があったりで、水道水が直接飲めない場合があります。
その点北欧諸国では基本的に大丈夫。水道水をボトルに注いで、そのまま持ち歩くこともできます。
もちろん全ての水道水が飲めるわけではないので、その場合はきちんと注意書きがしてあるはず。
北欧、特にフィンランドの水道水の質はお墨付き。僕もよくキッチンの蛇口から水をマイボトルに注いで持ち歩いたものです。
交通機関が発達している
北欧をはじめ、ヨーロッパは交通機関が発達していて移動にストレスがあまりありません。
国内は鉄道が走っています(※アイスランドを除く)し、鉄道がなくともバスで色々なところに用意アクセスできます。
チケットがオンラインで購入できるのも便利で良いですね(ローカル線など全てがオンライン決済可能ではないですが)。
空路でも、北欧の都市どうしはよくつながっています。北欧は首都を周遊する人がけっこう多いので、首都間の移動の際に便が見つからないということはまずないでしょう。
おしゃれな北欧家具・ 雑貨のショッピングを楽しめる
街歩きや博物館とかの観光もいいけど、旅先ではやっぱりショッピングがしたい! という人も多いかと。
北欧は、ミニマルなデザインの先進地域。スウェーデンはIKEAを生んだ国でもあります。
十数年前から北欧デザインの家具がブームになり始め、今までコンスタントにブームが続いていますよね。
北欧の都市ではこうしたインテリアなどのショップをいたるところで見かけるので、買い物が楽しくなること間違いなしです。
ユーロが通用しづらい
フランスやドイツ、スペインなどの西ヨーロッパ諸国ではEUの通貨ユーロが採用されているので、国境をまたいでも両替の必要はありません。
が、北欧では少し事情が違います。
北欧ではスウェーデン、デンマーク、フィンランドがEUに加盟していますが、通貨としてユーロを使っているのはフィンランドだけ。
フィンランド以外の北欧諸国は、すべて独自の通貨を使っています。
国 | 通貨 |
---|---|
スウェーデン | スウェーデン・クローナ |
デンマーク | デンマーク・クローネ |
ノルウェー | ノルウェー・クローネ |
アイスランド | アイスランド・クローナ |
北欧諸国を周遊する場合は、お金の両替がちょっと面倒ですね。まあそれも旅の醍醐味といえますが。
物価が高い
北欧を旅する上で一番のネックは物価。はい、北欧の物価は高いです。
物価の高さを特に感じるのは、宿泊費と交通費、外食、そして嗜好品です。
バックパッカー御用達の安宿なんてものはないと思ってください。ドミトリーはあるものの、最低でも一泊2,500~3,000円はします(ストックホルムでは1000円台のものもあるようですが)。
電車やタクシー、バスも世界の他の地域に比べれば高く、格安バスはあるもののヨーロッパの他の地域やアジアなどに比べると高いと言わざるを得ません。
食事は、生鮮食品は意外と安いので自炊する分にはそこまで気にならないものの(肉類などは高い傾向にあるけど)、ジュース等の嗜好品も高くなりがち。
外食はかなり高くつくのはヨーロッパあるあるですね。
カフェやバーも然り。現地の学生もバーには行かず、スーパーなどで買ったお酒を家や公園で飲むことが多いくらい。特にアイスランドは覚悟するようにしてください。
陸路では周遊しづらい
まず、スカンジナヴィア諸国は国一つ一つが大きいです(デンマーク本土とアイスランドを除く)。
なので、とりわけ首都を周遊するプランだと、首都どうしの距離が遠いのでおのずと時間やお金などのコストがかかりがち。
それにスカンジナヴィア4ヶ国のちょうど真ん中あたりにバルト海という海があるので、陸路での周遊はかなり複雑になります。
特にフィンランドとスウェーデンは北の方に行かないと陸で繋がってないので、十中八九海路か空路になるでしょう(別にフィンランドをスキップしてもいいんだけど)。
そして一番の問題はアイスランドですね。スカンジナヴィアはおろか大陸ヨーロッパからかなり離れた島国で、どちらかというとグリーンランドに近い立ち位置。
デンマークやノルウェーなどから船が出てないこともないですが、時間も費用もかかるので、やはり飛行機が無難でしょう。
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中欧(中央ヨーロッパ)の特徴
物価が安い
中欧を旅するメリットその1は、物価の安さ。北欧や西欧の国々と比べると、その差は歴然です。
特に北欧では、町の中心部でビールを一杯飲むだけで1,000を超えてくることはザラ。
中欧の中でも物価が安いなと感じたのは、ハンガリー、スロバキア、ポーランドです。オーストリアはここでは例外です。
ここで挙げた(オーストリア以外の)中欧でも物価が高め(と個人的に感じた)チェコでも、北欧のビール代で軽くディナーが食べられます。
もしろん中欧の国にも高いレストランはありますし、こういうのはぶっちゃけ青天井なので、ある程度入るお店は選ぶ必要があります。
特に観光地の中心部のレストランでは価格がかなり上がるので、中心部からは少し離れたところがおすすめ。
明らかにローカルな食堂然としたレストランなら、安さも折り紙付きです。
主要都市どうしが近く、陸続きで周遊しやすい
中央ヨーロッパは、小さな国がひしめき合っています(ポーランドは比較的大きいけど)。
国一つ一つが大きくて間に海が広がっている北欧とは違って、中欧はエリアそのものが狭く、主要な都市どうしの距離が近いです。
地図で見ると一目瞭然(参考までに中欧のほぼ中央にあるブラチスラヴァにピンを置いています)。
これだけ主要な都市どうしが近いと周遊がラクですね。
中欧は一般的に交通費も安い傾向にあるし、何より格安バスの定番・FlixBusが盛んに走っています(北欧にはあまり通ってない)。
飛行機やフェリーが必要になる北欧などに比べて、周遊のコストがぐっと抑えられます。
少し言い方は良くないですが、訪れた国の数を増やしたいなら、中央ヨーロッパはうってつけです。
世界遺産が多く、「まさにヨーロッパ的な」街並みが楽しめる
石造りの家々、オレンジ色の屋根、石畳の道、天に突き刺さるような尖塔のある教会、くねくねと曲がりくねった通り道……
こんな風な街並みを想像したことはありませんか? そういう方には、中央ヨーロッパがぴったりです。
中央ヨーロッパでは、こんな感じの「まさにヨーロッパ的な」「メルヘンチックな」街並みが楽しめます。
チェコのプラハ旧市街、オーストリアのウィーン歴史地区、ドナウの真珠と呼ばれるハンガリーのブダペストなど。
首都ではなくても、チェスキー・クルムロフやクラクフといった都市もメルヘンチックな美しい街並みが楽しめます。
それに世界遺産の数。ポーランドを含めた中欧は日本の1.6倍くらいの範囲の中に、55もの世界遺産があります。
中欧の首都も、ほとんどが世界遺産になっています(ブラチスラヴァだけが例外)。
治安は悪くない
ヨーロッパを旅するうえで気になるのが現地の治安。
ローマやブリュッセル、ロンドンといった南欧や西欧の大都市では、スリなどの軽犯罪から、テロのニュースも何度か聞いたことがあることでしょう。
そういった大都市と比べると、中央ヨーロッパには治安の良さを感じる都市が多いです。
特に治安の良い印象を受けたのはオーストリアのウィーンとスロバキアのブラチスラヴァ。
プラハは上で挙げたような都市に比べれば全然安全に感じますが、旧市街広場のあたりはさすがに人が多すぎます。
ハンガリーやポーランドといった国にはあまり良い印象を持たない人もいますが、ブダペストもワルシャワもとても雰囲気の良い場所です。
もちろんスリなどの軽犯罪がないわけではありません。プラハの天文時計周辺など恐ろしく人が集まる場所では注意が必要です。
ユーロが通用しづらい
北欧と同様、中欧ではユーロが比較的通用しにくいのが難点。
ここで紹介する中欧の国はすべてEUに加盟していますが、ユーロを採用しているのはスロバキアとオーストリアのみ。
国 | 通貨 |
---|---|
チェコ | チェコ・コルナ(koruna) |
ハンガリー | フォリント(forint) |
ポーランド | ズウォティ(złoty) |
チェコ、ハンガリー、ポーランドはは独自通貨を使っているので、両替がちょっと面倒です。
チェコ等は場所に寄ってはユーロを受け付けてくれることもありますが、かなりの例外です。
まとめ
以上、初ヨーロッパ旅行なら「北欧か中欧」がおすすめな理由をご紹介しました。
治安良し、交通機関よし、ショッピングの魅力もよし。どちらのエリアも、ヨーロッパの国としての魅力が詰まっています。
北欧と中央の旅行先としての特徴を一言で表すなら、
- コストがかかるが、安心と安全で旅しやすいの北欧
- コストが低くて周遊しやすい、メルヘンを楽しむ中欧
といったところでしょうか。
金に余裕があって安心安全に旅したい人は北欧、お金がないけど色々な国を訪れて、メルヘンな街並みを楽しみたい人は中欧ですかね。
一人旅で行っても、複数人で行っても楽しめること間違いなし。
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みなさん、初めてのヨーロッパ旅行は北欧か中欧にしませんか?
Thumbnail Credit: ErikaWittlieb / Pixabay
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