こんにちは。めいげつです。

中世にはヨーロッパでも指折りの強国だったポーランド。その映画を感じられる美しき古都が、南ポーランドのクラクフ

そんなクラクフの旧市街を街歩きしたようすを、写真でお届けします。

【重要】新型コロナウィルスの流行に伴い、各地で入国制限および入国後の隔離等の対策がとられています。詳細は各国大使館等のページを確認していただくとともに、各国の感染症危険状況については、外務省の海外安全ホームページ等をご確認ください。

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クラクフ基本情報

クラクフ旧市街の聖マリア教会の塔からの眺め

クラクフ(Kraków)は東欧の大国・ポーランドの南部に位置する古都です。

「そもそもポーランドってどこ」って方は、↓の地図を縮小してみて下さい。

ポーランドの人口は4000万人より少ないくらい。東欧には小さい国が多いのを考えると、その中では大国と言っていいかも知れません。

ポーランドの首都は今でこそワルシャワですが、ワルシャワが首都になったのは17世紀初めのこと。それまでは、このクラクフが首都だったのです。

特に中世の時代のポーランドは、ポーランド・リトアニア大公国という広大な国で、ヨーロッパでも随一の力を誇る国でした。

その後勢力が衰えたポーランドという国は、プロイセンやロシア等列強の思惑により、地図から姿を消えてしまいました。その後独立を勝ち取ったのは、第一次大戦後の事。

ちなみにワルシャワ旧市街は第二次大戦時に爆撃で破壊され、その後復興しましたが、クラクフは戦火を免れたため、中世の街並みがそのまま残っています。

クラクフ旧市街は「クラクフ歴史地区」として世界遺産にもなっています(ワルシャワ歴史地区も世界遺産です)。

クラクフ到着~旧市街へ

僕ら(連れが二人いました)は、ワルシャワからバスでクラクフに入りました。

バスはクラクフ中央駅東口の地階にあるバスターミナルに到着しました。ワルシャワからの日帰り旅だったので午前中には到着。

そこから駅を東から西へまっすぐに突っ切って、クラクフ旧市街に向かいます。

クラクフのとあるお店

途中、駅ビルに入っていたNorth Fishというお店で軽食をとることに。

このロゴのお魚の適当さがたまらないですね。今はロゴが変わってこのお魚見れないらしいですが!

クラクフのとある教会

綺麗な見た目の教会がありました。

クラクフにある銅像

ここをまっすぐ南下すれば城門を通って旧市街行ける、という道まで来ました。銅像にはGrunwald(グルンヴァルト)という文字が。

後で調べてみると、これはドイツ騎士団を当時のポーランド・リトアニア大公国軍が破ったグルンヴァルトの戦い500周年を記念して建てられたのだそうです。

グルンヴァルトの戦いは、もしかしたら「タンネンベルクの戦い」で知っている方も多いかも知れません。僕もその一人です。

グルンヴァルトはポーランド北部の村で、クラクフからはかなり距離があるようです。そのクラクフにこの記念碑が建てられたのは、ここが当時の首都だったからでしょうか。

ちなみにタンネンベルクの戦いは、ほぼ500年後の第一次大戦にもありましたね。逆にこちらでは東方のロシア軍に対して西方のドイツ軍が勝利しています。

500年の時を経て同じところで行われた戦で東西の勝敗がひっくり返るとは、何という運命でしょうか。

クラクフのトラム

記念碑の近くを通るトラム。ここのトラムは青と白い色をしていました。

クラクフ旧市街のバルビカン

バルバカンが見えてきました。ワルシャワ街歩きの記事でも書いたんですが、バルバカンとは中世の都市を囲んでいた城壁に造られた、半円形の防衛設備のこと。

バルバカンの奥に当のようなものが見えますね。そこに旧市街への入り口があります。

クラクフ旧市街の城壁の門

聖フロリアンの城門。ここを潜り抜けると、旧市街の目抜き通り・フロリアンスカ通りに出て、旧市街の中央広場に進めます。

クラクフ旧市街の城壁の門の中

トンネルの向こうにフロリアンスカ通りと聖マリア教会が見えます。中世の小さなトンネルを通して街並みを覗き見るような感じ、ものすごい非日常感ですね。

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城門の内側・クラクフ旧市街は美しい

クラクフ旧市街の城壁近く

さてクラクフの城壁の内側に来ました。城壁に沿ってお土産物屋が展開しているのはよくあることですね。

クラクフ旧市街の城壁の門

聖フロリアンの城門。外側から見たときは質素で無骨な感じでしたが、内側から見ると、飾りのついた柵や彫刻があったりしてやや豪華です。十字架も見えますね。

外側から来る人には威圧感を、内側にいる人には信仰にもとづいた安心感を、という感じでしょうか。

クラクフ旧市街の目抜き通り

旧市街の目抜き通りこと、フロリアンスカ通り。観光客の人数がとんでもないですね。クラクフ旧市街の中では人口密度が一番高い場所だと思います(一番の目玉である中央広場は、人が多いけど広いので)。

その違いは脇道に目をやると一目瞭然ですね↓

クラクフ旧市街のとある通り
クラクフ旧市街の中央広場

中央広場にきました! 僕はヨーロッパの中世の町をいくつも訪れていますが、ここの広さはトップクラスです。

広場のど真ん中に立っている織物会館とよばれる建物を、整然と並んだ可愛らしい建物がぐるりを囲んでいます。

クラクフ旧市街の中央広場

実は、僕たちがこの広場に入った瞬間、天気が急によくなり始めたんです。元々悪くはなかったんだけど、そのタイミングでお日様が雲の後ろから出てきまして。

その様子がものすごく綺麗で、活気があって、天気も良くて……一瞬でクラクフの旧市街に恋に落ちましたね。

クラクフ旧市街の織物会館の内部

織物会館では数多くの商店がずらりと並んでいて、観光客でにぎわっています。僕も2つほど小物を購入しました。

クラクフ旧市街の中央広場

中央広場の2つの目玉、織物会館と聖マリア教会です。

クラクフ旧市街の中央広場

広場では馬車も走っていました。もしかしたら本物の馬車を見たのはこれが初めてだったかも。

豪華壮麗すぎる聖マリア教会

クラクフ旧市街の中央広場には、2つの主要な観光名所があります。広場のど真ん中に立っている織物会館と、聖マリア教会。

クラクフ旧市街の聖マリア教会

赤レンガで出来た聖マリア教会は、ファサードに並んで立つ2本の塔が印象的なゴシック様式のカトリック教会。

クラクフを訪れたなら、必ず訪れましょう(命令)。

というのも、、

クラクフ旧市街の聖マリア教会の内部

そう、教会の内部が豪華絢爛・壮麗過ぎるから。青をベースにした、まるで夜空に星々が燦然と輝くようなデザイン。

「中はどんな風になってんのかなー」とのほほんと入り込んだ僕は、あまりのすごさに息を呑み、しばらく立ち尽くしてしまったほどです。

今思い出すと、バチカンのサンピエトロ大聖堂、ドイツのケルン大聖堂に次ぐくらいの圧倒的な印象を焼き付けられた教会だと思います。

ゴシック様式に典型的な、天高くに昇っていくような構造に、こんな豪華な飾りが施されていたら、昔の信心深い人たちはどれだけ圧倒されたか。

僕のような信仰心の欠片もない人間ですら圧倒されたのですから、何というか、想像に難くありません。

祭壇も金だらけですね。

クラクフ旧市街の聖マリア教会の内部

後ろを向いても青い天井が続きます。金ぴかの装飾も至る所に。

まるで教会の内部だけがファンタジックな異世界に接続されているような気分。

ちなみに聖マリア教会の塔の上には、登ることが出来ます。

クラクフ旧市街の聖マリア教会の塔からの眺め

塔の上まで登れば、クラクフ市街を地平線まで一望できます。

クラクフ旧市街の聖マリア教会の塔からの眺め

中央広場と織物会館もこの通り。ただ、ここまで登るのに階段を死ぬほど上らにゃなりませんが。

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ヴァヴェル城へ

ヨーロッパの中世の町には、たいていお城なり領主の館なりがありますよね。もちろんクラクフにもあります。それがヴァヴェル城

聖マリア教会のある中央広場から南の方に歩いてけば、そう時間もかけずに行けますよ。

クラクフ旧市街のとある通り
クラクフ旧市街のとある建物

途中でこんな建物がありました。教会ではなさそうですが、何でしょう。

下から見たクラクフのヴァヴェル城

数分も歩けば、ヴァヴェル城の城壁が見えてきます。城壁に沿ったスロープを歩いていきます。

ただ、高い丘の上などに築かれた典型的なお城(プラハやニュルンベルクの城のような)とは違って、ヴァヴェル城は下町との高低差が比較的少なくて、町とより繋がっているような気がします。

下から見たクラクフのヴァヴェル城

だんだんと城壁の上の建物が近づいてきました。

ヴァヴェル城の銅像

このモニュメント、見たときは「銅像になるんだしいちおう有名人団だろ」と写真を撮った程度でと特に気にもかけなかったんですが、あとで調べたら、コシチューシコの銅像でした。

コシチューシコとは、18世紀末の第2回ポーランド分割の時に、ロシア帝国に対して蜂起した軍人。彼が放棄したのがここ、クラクフだったんですね。

そういえばワルシャワの新市街にも、彼と共に蜂起した司令官のなかの一人の銅像がありました。

クラクフのヴァヴェル城

ヴァヴェル城にやってきました。

クラクフのヴァヴェル城

ヴァヴェル城の中には教会もちゃんとあります。これがそのヴァヴェル大聖堂

正教会とカトリック教会をごちゃごちゃにしたような、でもそれでいて整然さも感じるような、不思議な感じがします。……カトリック教会だそうですが。

ここには歴代の王の戴冠式が行われ、王の遺体が埋葬されているそうです。

クラクフのヴァヴェル城
クラクフのヴァヴェル城の内部

ヴァヴェル城の中も少し覗きました。この中庭らしきスペースはかなり広かったです。

クラクフ旧市街のとある通り

さて、旧市街の中心部に戻りました。この後は、織物会館やふらっと立ち入ったチョコレート屋さん(有名なのかメチャ混みでした)で買い物をしたり、マクドナルドに行ったりしました(ポーランドまで来て)。

クラクフ旧市街は夜まで楽しめる

クラクフ旧市街に限らず、中世ヨーロッパの町は昼だけでなく夜の街歩きも楽しいです。

クラクフ旧市街の聖ペテロパウロ教会

この薄暗くなってきた時間帯が、僕はお気に入りです。ちなみに写真は、聖ペテロ聖パウロ教会。バロックか、新古典様式っぽい様式のカトリック教会。

ちなみにクラクフ旧市街の南東部は「カジミェシュ地区」と呼ばれ、歴史的にユダヤ人が多く住んでいた地区です。なので、かれらの礼拝所であるシナゴーグもたくさん立っています。

僕らは夕方の時間のほとんどを、このカジミェシュ地区で過ごしました。夕食も、この地区にあるローカルレストラン(というより食堂)でいただきました。

サーブしてくれた女性は少し英語が話せたものの、それ以外の人はからっきし、そんな感じの場所でした。

特に美食というわけではないけれど、それなりに美味しかったです。観光客向けレストランもいいけど、こういうローカルな場所も良いですよね。

クラクフ旧市街のカジミェシュ地区にて
クラクフ旧市街のイザーク・シナゴーグ

偶然通りかかったシナゴーグ。イザーク・シナゴーグというそうです。屋根の三角形のところに顔があるように見えますが、何か意味のある飾りなんでしょうか。

因みに僕、キリストの教会やお寺には特に躊躇せず入れるんですが、どうもモスクやシナゴーグってあまり入る勇気が湧かないんですよね。

夜のクラクフのヴァヴェル城

夜のヴァヴェル城は、少しライトアップされていました。

夜のクラクフのとある広場

聖マリア教会のすぐ城にある広場。細長い建物が整然と並んでいますね。

夜のクラクフの聖マリア教会

夜の聖マリア教会。

夜のクラクフの織物会館

中央広場まで戻って来ました。おそらく旧市街一番の目玉である織物会館も、しっかりライトアップ。

この後はクラクフ中央駅のバスターミナルの方へ戻り、バスターミナル近くのバーで少し軽食をとって、バスでワルシャワへ戻りました。

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まとめ

以上、クラクフを街歩きしたようすを写真でお送りしました。

クラクフは、ヨーロッパで僕が訪れた60数都市の中でもトップ10くらいに入る、お気に入りの都市です。

中世の街並みがほぼそのまま残る美しい旧市街を、みなさんも楽しんでみて下さいね。

ポーランドと言えば、クラクフと並ぶ観光地が、首都のワルシャワ。

クラクフ旧市街と同じくワルシャワの旧市街も世界遺産ですが、ワルシャワのほうは第二次大戦の爆撃で破壊され、復興したという歴史があります。そんなワルシャワ旧市街には、クラクフとはまた違った顔がありますね。

クラクフの現地ツアー、アクティビティなど

その他、便利なサイトやサービス

最後に、クラクフ観光に便利なサイトを置いておきますね。