こんにちは。めいげつです。

先日南ドイツ・バイエルン州にある町「バンベルク(Bamberg)」に2泊3日の旅程で滞在しました。その旅行記です。

第二次大戦でドイツ国内の多くの旧市街が灰燼に帰した一方、バンベルクはその旧市街が戦火を免れ、中世からその町並みを残すとしてユネスコの世界遺産に登録された町です。

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バンベルク初日

チェックイン2時間半前に到着してしまうの巻

バンベルク駅
バンベルク駅の外観

フランクフルトからFlixbusでバンベルク駅前に到着。ホテルのチェックインが15:00なのに13:00に到着してしまうという誤算を早々に犯してしまいました。

ホテルに1時間早いチェックインを打診しようとメールを送ったり電話をかけたりしたものの、反応ありませんでした。

とりあえず駅の中にあったパン屋さんでサンドイッチとハンバーガーを買い、ランチとしつつ時間を潰しました。

それでも一人ではそんなに時間も潰れないので、重いバックパックを背負って、ホテルのある旧市街に向けてとぼとぼ歩き始めました。

バンベルク駅から旧市街へ至る道
バンベルク駅から旧市街へ至る道

駅を少し離れた瞬間から、バロック様式のような旧市街チックな建物が整然と並び始めます。どこからが世界遺産の「バンベルク旧市街」なのか分かりませんが、けっこういい雰囲気です。

小さい子供や小中学生くらいの2~3人組があるいていたり、ベビーカーを押す人がいたりとかなり生活感があります。

St. Martin教会のファサード

この重厚感のあるファサードは聖マルティン教会(Pfarrkirche St. Martin)のもの。この辺りから、お店が増えてきたり露店が現れたりと、いっそう活気を感じるようになります。人も大勢歩いています。おそらくこのあたりから旧市街が始まるのでしょう。

バンベルク旧市庁舎の横側

ホテルへに行くには、街を分断するように流れるレグニッツ川を超える必要があります。

このレグニッツ川に架かる橋の一つにオーベレ橋(Oberre Brücke)があるのですが、なんと橋の上に旧市庁舎が建っているのです。写真はその旧市庁舎の側面で、壁に豪華なフレスコ画が描かれています。

しかし川を渡ってもまだ1時間弱はあったので、仕方なくカフェで時間を潰すことに。道中にあったカフェ・アム・ドム(Cafe am Dom)とうお店で個^ひーをケーキを頂きつつ1時間ほど居座りました。

14時53分くらいになるとカフェを出て、今回の宿泊先・Hotel Sandstern(agodaのページに飛びます)に向かいました。カフェに行く前に立ち寄った時はフロントが真っ暗でしたが、今度はちゃんと電気が点いていました。

バンベルクのHotel Sandsternの外観
Hotel Sandsternの外観

このホテルがなかなか快適だったので、レビュー記事を書きました。

大聖堂と大司教の宮殿、小ヴェネツィア

ホテルにチェックインした後は旧市街をうろうろ。先ほどの旧市庁舎の写真を撮ったり、丘の上のバンベルク大聖堂に行ったり。

バンベルク市庁舎の外観

この橋の上に建つ世にも珍しい旧市庁舎は、レグニッツ川両岸の対立にあくまで中立にいるためにここに建てられたのだとか。レグニッツ川の西岸はバンベルク大聖堂と大司教の宮殿を擁する宗教者サイド、東岸は商業サイドとこの両者が対立していたのですね。

バンベルク大聖堂の外観

丘の上にどっかりとたたずむバンベルク大聖堂。ゴシック様式とロマネスク様式(解説によれば「新」ロマネスク様式らしい)が混在する珍しい大聖堂です。

中は絶賛工事中でした。

バンベルク大聖堂の祭壇

バンベルク大聖堂のすぐ隣には、かつて大司教が暮らしたノイエ・レジデンツ(Neue Residenz)があります。

ノイエ・レジデンツの外観

ノイエ・レジデンツの内部は有料ですが、庭園は無料で誰でも入ります。なのでここからバンベルクの景色を楽しみました。

ノイエ・レジデンツの脇の道を下って道なりに進むと、レグニッツ川に沿って家々が並ぶ「小ヴェネツィア(Klein Venedig)」に出ます。

バンベルクの小ヴェネツィア地区

規模も建築様式も全く異なるのでどうしてもこの「小ヴェネツィア」という名称が気にくわないんですが。だったら現地語のすてきな名前をつけてくれればいいのにな、と思います。

まあヴェネツィアの美しい町はあまりに有名なので、そこにあやかりたいと思うのは人情なんでしょうね。

バンベルクと言えば燻製ビール、ラオホビールだ。

その後バンベルクの目抜き通り、ランゲ通りにあるスーパーREWEで翌日の朝食と飲み物を買い、Brauerei Spezial(ブラウエライ・シュペツィアル)へ。バンベルクでラオホビールを出している3つのビアホールのうちの1つです。

ビーツ好きなら知っている人も多いと思いますが、このバンベルク、燻製したモルトで作るラオホビールで有名な町なんです。

僕は2年前くらいにその存在を知り、都内のオクトーバーフェストで飲んでからというものの、本場バンベルクでラオホビールを飲みたい情熱に駆られていたのでした。

Brauerei Spezialにはラオホビールが何種類かありましたが、今回はラガー(3ユーロ/500ml)を注文。ほんのり煙のアロマがある、スパイシーですこし薄めのシュヴァルツビールみたいなイメージ。本場バンベルクで最初のラオホビールです。

バンベルクのBrauerei Spezialでの料理
グヤーシュと付け合わせのサラダ、そしてラオホビール(ラガー)

料理にはグヤーシュ(9.80ユーロ)を注文。クロース(Kloß)あるいはクネーデル(Knödel)と呼ばれるジャガイモのダンプリングと、付け合わせにサラダが点いてきました。

これで計12,80ユーロ。ビールが500mlなのを考えると、なかなかお手頃ではないですか。

ドイツ人の老紳士と壮年の夫婦と相席になりました。老紳士はミュヘン出身、夫婦はバイエルン北方のコーブルク(Coburg)の出身だそうで。

彼らと楽しくお喋りをしつつ時間を過ごし(1人以外は英語が通じた)、食事を終えた後は8時にもなってませんでしたが早々にホテルへ戻りました。

バンベルク2日目

ノイエ・レジデンツのツアーに参加

起床後、ホテルの自室で適当に朝食を食ったのち、10時頃にホテルを出発しました。

丘の上のノイエレジデンツに行き入場料6ユーロを払うと、40分ほどでガイドツアーが始まるとのこと。ドイツ人の観光客が来なければ英語でガイドツアーをしてくれると。

そこで40分ほどギャラリーを見て過ごしました。中世と、バロック以降のギャラリーに分かれています。

そうこうしているうちにガイドツアーの時間に。結局僕以外誰も来なかったため、英語でのプライベートツアーになりました。

このノイエ・レジデンツはベンベルクの大司教(prince-bishop)のために造られた館。ガイドツアーでは宴会などが行われたスペースから、応接室、大司教のプライベートなお部屋を見ました。

それから階段を上がって、神聖ローマ帝国が来訪する時のためのお部屋や、バイエルン王家が一時期過ごした部屋なども一通り見て回りました。ちなみに神聖ローマ皇帝がこの館を訪れることは、ついぞ一度もなかったそうです。

そしてこのガイドツアーはKaisersaalと呼ばれる広間。日本語にすると「皇帝の間」でしょうか。インスブルック(現オーストリア)生まれの画家メルヒオール・シュタイデル(Melchior Steidl)によって書かれたいわば「騙し絵」が壁と天井一杯に描かれて、それはもう圧巻。

バンベルクのノイエ・レジデンツのKaisersaalの写真

個人でノイエ・レジデンツを訪れるとギャラリー以外は観ることができないので、期待していた以上のものを見せてもらえた感じです。

さてノイエ・レジデンツを後にすると、バンベルク歴史博物館の入っている古いレジデンツ(Alte Residenz)も見てみましたが、案の定閉館中。どうも冬の間は、特別展示の時期以外は閉まっているようです。これが市場ン見たかっただけに残念。

今度はレグニッツ川の対岸の活気あるエリアに移動し、前日に通過した聖マルティン教会へ。ちなみにカトリックの教会です。

バンベルク・St. Martin教会の内装

あの大きなファサードから想像がつく通り天井がかなり高くて、とても見ごたえのある内観でした。

バンベルクで最も有名なラオホビール・シュンケルラ

そしてランチの時間。今度はバンベルクに来たら欠かすことの出来ない有名ビアホール兼醸造所、シュレンケルラ(Schlenkerla)です!

旧市街のど真ん中にあるシュレンケルラは、公式サイトによれば1405年創業の歴史ある醸造所。ラオホビールといえばシュレンケルラというくらい有名で、日本でも酒屋さんで入手できます。

バンベルクの醸造所シュレンケルラの写真
ソーセージとラオホビール。シュレンケルラにて

ビールはラオホビールのメルツェン(3,10ユーロ/500ml)を頼み、その後Festenbierという名のイースターまでの期間限定の無濾過ビール(3.80ユーロ/500ml)を頂きました。

メルツェンはラガーらしい透明感ある濃色系の味わいで、鼻から抜ける煙の臭いが強いです。Festenbierはほんのりとしたカラメルのような甘さが特徴的。

料理は「シュレンケルラ・ソーセージ」を注文。これがまた絶品で、ビールが進みまくり。一人旅で少し寂しくなっていた心を癒してくれました。

しかし、あのシュレンケルラでラオホビールを飲める日がこんなに早く来るとは……!

旧市街の南の方へ

シュレンケルラでのランチを終えた後は旧市街の南部へ。まず向かったのはフラウエン教会(聖母教会、Pfarrkirche Unsere Liebe Frau)。Oberre Pfarreとも呼ばれるようです。

この教会は大聖堂と違い町の中にあるので、歩いていると急に巨大なゴシック教会が現れるので驚愕します。

バンベルクの教会Obere Pfarreの外観
Obere Pfarreの内装

内装もかなり豪華でした。

ラオホビール3軒目

その後はホテルに戻って休憩した後、次なるビアホール、Klosterbräu(クロスターブロイ)へ向かいました。

バンベルクの醸造所兼居酒屋Klosterbräuの外観

このKlosterbräuは1533年創業でバンベルク最古のブルワリーと言われているようですが、どう考えてもシュレンケルラの方が古いですよね。そっちが正しいんでしょう。

ローストポークとラオホビール。Klosterbräuにて

ここではローストポーク(9,90ユーロ)とラオホビール(3ユーロ/500ml)を注文。ビールは全て3ユーロで、ラオホビールは1種類のみでした。

同じ時間帯に入ったBrauerei Spezialに比べて店内は静かで、僕を含めても数組のお客さんしかいなかったみたい。ただ他の2つのビアホールに比べて広いのでそのせいもあるかもしれません。

食事後はすっかり暗くなっていたのでそそくさとホテルに戻り、翌日の出発の準備をしました。

翌日はバイエルンチケットを購入し、バイロイトを経由したのち、ニュルンベルクへと向かいました。

バイロイト旅行記に続く!