こんにちは。めいげつです。

バルト海(フィンランド湾)を挟んだフィンランドの隣国、エストニア。その首都タリンは保存状態の良い中世の旧市街で有名で、ヘルシンキを訪れる人々の日帰り旅行先として人気です(そしてフィンランド人が大挙してお酒を買いに来る町としても知られています)。

ヘルシンキからタリンへは飛行機でも行けますが、どうせならフェリーがおすすめ。いくつかフェリー会社がありますが、今回はそのうちの1つ、バジェットトラベラー向けにEckerö Lineエッケローライン/エケロライン)を紹介します。

※これ以降、本記事では「エケロライン」ではなく「エッケローライン」とします。

【重要】新型コロナウィルスの流行に伴い、各地で入国制限および入国後の隔離等の対策がとられています。詳細は各国大使館等のページを確認していただくとともに、各国の感染症危険状況については、外務省の海外安全ホームページ等をご確認ください。

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中世の街並みが残るエストニア・タリン

タリンの旧市街

フィンランドとは海を挟んだ隣国、エストニア

エストニアの首都タリンには、非常に保存状態の良い中世の街並みが残っていて、さながらテーマパークのよう。迷路のように入り組んだ石造りの街を彷徨い歩き、トームペアの丘から旧市街を見渡していると、純粋な非日常の世界にいるような心地がします。

ヘルシンキからのアクセスの良さから、日帰り旅行先としてタリンをヘルシンキ観光の旅程に組み込む人も多いようです。

そしてフィンランドと比べて低い物価や酒税の安さから、フィンランド人にとってはお酒の買い付け先ともなっています(もっとも旧市街の中はあまり安くないですが)。

事実、タリンからヘルシンキに戻るフェリーではたくさんのお酒をキャリーケースで引きずったフィンランド人をたくさん見ることができます

ヘルシンキからタリンへのアクセス方法は、空路と海路の2つ。しかし飛行機の場合は、距離の割に割高なことがほとんど。飛行時間こそ短いものの、空港に行く時間を考えるとあまり得策とは思えません。

しかしフェリーなら、飛行機より移動時間はかかるものの、ゆったりとしたバルト海クルーズを味わえます。

ヘルシンキ~タリン間を結ぶ代表的なフェリー会社は、タリンク・シリヤライン(Tallink Silja Line)、ヴァイキングライン(Viking Line)とエッケローライン(Eckerö Line)があります。

ヘルシンキ~タリン間を10回以上旅した私としては、その中でもエッケローラインがダントツでおすすめ。特に低予算で旅する学生さんなどにはもってこいなのです。

エストニアのタリンの旧市街を一望。
エストニアのタリンの旧市街を一望。

エッケローラインとは

エッケローライン(Eckerö Line)は、オーランド諸島に拠点を置くフィンランドのフェリー会社。エッケロー(Eckerö)とは、オーランド諸島西部にある地名です。エッケローラインは、主にフィンランドのヘルシンキ~エストニアのタリン間のフェリーを運航しています。

運行しているフェリーは1日に3本ほど。所有している船はM/s Finlandiaという船のみのようです。

僕がヘルシンキ~タリン間をフェリーで往復したのは5回ほどですが、うち4回はエッケローラインを利用しました(最初の1回だけはタリンク・シリヤラインです)。それくらいコスパが良くおすすめなのです。

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エッケローラインがおすすめな理由

僕がここまでエッケローラインをおすすめするのは、単純に安いから

ヘルシンキを早朝に出発しタリンを夕方に出発する日帰りクルーズを予約すれば、なんと破格の19ユーロで行って帰ってこられるのです。片道じゃなくて往復ですよ。国を移動するのに格安。

さらにオフシーズンでは日によっては、日帰りクルーズ(往復)がなんと10ユーロになることも。ヘルシンキで外食ランチを楽しむのと同じ価格でヘルシンキとタリンの間を往復できてしまうのです。

もちろん日帰りクルーズでなくても安さを十分に味わえます。シーズンや日にちにもよるのでしょうが、片道で安くて10ユーロの時もあります。

他のフェリー会社を比べると安さが際立って分かると思います。ヘルシンキとタリンを結ぶフェリーでは有名なタリンク・シリヤラインはかなり高めの値段設定で、デイクルーズでも45ユーロ程度はかかります。行きと帰りを別の日にした場合は、片道50ユーロかかることだってあります。

たまに片道17ユーロの便もありますが、時間が非常に中途半端な場合が多いし、そもそもレアなケースです。

僕も一度タリンク・シリヤラインを利用したことがあり、確かに非常に快適なクルーズを楽しめました。けれど、なるべく低予算で旅したい僕には、往復で100ユーロ近く飛ぶのはダメージが高い……

今紹介した価格は個室(キャビン)を含まないものです。個室を含める場合は上記の価格にプラスして最大39ユーロ(窓付きの4人部屋の場合)がかかります。

日帰りクルーズでない場合は行きと帰りの船にそれぞれ個室をつけるので39×2で78ユーロです。一見高く見えますが、これでも最安値レベル(タリンクも同じ方式をとっていますし)。窓のない個室ならもっと安くなります。

ヴァイキングラインも同じくらい安い値段設定(最低価格はエッケローの方が安い)ですが、季節や日によって14~28ユーロの振れ幅があります。オフシーズンなら安いという単純なことではなさそうです。

フェリー内でのサービスはというと、タリンク・シリヤラインとほとんど大差ないレベル。バーやビュッフェレストランもありますし、もちろんWi-Fiだって完備しています。

ビュッフェにしなくても、普通にサンドイッチなどを買って食べることもできます。

ヘルシンキからタリンまでのエッケローラインでの所要時間はおおむね2時間15~30分。タリンクシリヤラインと比べると15分くらい遅くなりますが、まあチケット価格の差を考えれば大したことはありません。

エッケローラインを利用する時の注意点

エッケローラインでの注意点はというと、やはり本数が少ない点です。1日に3本しか運航していないので、時間の融通が利きづらい。

時刻表はエッケローラインの公式サイト(英語)で確認できますが、ヘルシンキ発のフェリーが9:00、15:00、21:40と、タリン発が6:00、12:00、18:30

その点タリンク・シリヤラインは本数が非常に多いので、細かく時間を決められるので便利ですね。

もう一つの注意点は船内の座席が少ないこと。船内を探索するのはいいですが、それで体力を消耗するよりも早めに座席を確保して温存しましょう。搭乗してすぐにカフェに入れば大抵席が見つかりますので。

エッケローラインでは、チェックインが出発の30分前に締め切られます。まあ出発の1時間前に港についておけば問題ないでしょう。その点飛行機よりも楽ですね。

搭乗券を印刷する必要はもちろんありません。チケット購入完了後にメールで送られてくるPDFファイルの搭乗券をダウンロードしておき、そのPDFに載っているQRコードを改札機にかざせばOKです。

スマホをなくさない限りチケットを紛失することがないので安心ですね(無論スマホはなくさないようにしてくださいね)。

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エッケローラインのフェリー乗り場

ヘルシンキの西ターミナル港(Länsiterminaali)を上空から撮った写真

ヘルシンキの西ターミナル港(Länsiterminaali) kostiolavi / Pixabay

エッケローラインが運航するM/s Finlandia号は、全てヘルシンキ西ターミナル港(Länsiterminaali/West Harbour)のT2です。

ヘルシンキの港のフェリー発着情報はこちら(英語)でも確認できます。Destination Harbourの下のプルダウンメニューからTALLINNを選び、TerminalのメニューからLämsiterminaali 2を選んでください。

ヘルシンキ西ターミナル港へのアクセスはトラムが便利です。Länsiterminaali 行きの7番トラムに乗って終点まで乗ればOK。所要時間は20分ほどです。

ヘルシンキ西ターミナル港にはT1という乗り場もありますが、こちらはタリンク・シリヤライン専用のフェリー乗り場です。絶対間違えないようにしてください。T2は奥の方にある乗り場です(こちらにはエッケローラインとタリンクの両方のフェリーが発着します)。

タリンでの乗り場はAターミナル(A-Terminaali)です。タリンにもいくつか乗り場がありますのでお間違えの無いように。

フェリーのチケットを事前予約するならエッケローラインの公式サイトから行きましょう。日本語対応はありませんが、購入方法は至ってシンプルで難しいことはありません。

港の窓口で当日のチケットを購入することもできますが、僕は事前に購入することをおすすめします。その方が当日に余裕ができますからね。

ヘルシンキの西ターミナル港(Länsiterminaali)の内部の写真
ヘルシンキの西ターミナル港T2の内部。新しく改装されたのでかっこいい

まとめ:格安フェリーで優雅なバルト海クルーズを

今回はヘルシンキからタリンを訪れるバジェットトラベラーにおすすめなエッケローラインを紹介しました。

僕がヘルシンキ~タリン間のフェリーを使ったのはヘルシンキ留学中の事で、2000円強の格安でタリンに行って帰って来られるエッケローラインは非常に重宝しました。さほど潤沢な予算もない僕みたいな学生旅行者にはありがたいと思います。

タリンは本当に魅力的な町で、僕は留学中に結局5回ほど訪れてしまいました。フィンランドにはタリンのように規模が大きい中世の石造りの街並みは皆無(あってもラウマ等の木造建築)なので、どうしても時折行きたくなるんですよね。ヘルシンキから近いし、お酒も安いですし。

皆さんもお財布にできるだけ負担をかけずに、楽しいヘルシンキ&タリン旅行ができることを祈ります。

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