こんにちは。めいげつです。
フィンランドと言えばヘルシンキ。フィンランド観光をする上で、ヘルシンキに行かない人はまずいないでしょう。
ただ、時間があるなら他の都市も訪れてみたいもの。ここでは、フィンランドにある7ヶ所の世界遺産(2021年1月現在)のうち、観光名所としておそらく一番魅力が多い中世都市・ラウマをご紹介します。
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フィンランドで3番目に古い町ラウマ
ラウマ(Rauma)フィンランド南西部にある町。サタクンタ県の南部に位置し、ボスニア湾に面しています。
人口約3万9000人。ヘルシンキからは240kmの距離のところにあり、トクルク(92km)やポリ(50km)といった都市に近いです。
ちなみに原子力発電所(現在3号機目を建設中)で有名なオルキルオト島は、ラウマのすぐ北にあります。
世界遺産の町
ラウマは15世紀にまで遡るフィンランドで3番目に古い町で、レース産業や、スウェーデンとの交易の中継地点としての海運で栄えました。毎年7月には、レース・ウィークなるイベントが開催されるそう。
17世紀初頭に火事で町の大部分が消失したものの、その後中世の建築様式が忠実に守られる形で再建されました。
1991年には、「ラウマ旧市街(Old Rauma/Ancienne Rauma)」としてユネスコの世界遺産に登録されました。
フィンランドにある世界遺産が7ヶ所(2021年1月現在)の内、2ヶ所がラウマ市内に位置しています。
1つがここで紹介する「ラウマ旧市街」、そしてもう一つがラウマ市東方にある青銅器時代の遺跡・「サンマルラハデンマキの青銅器時代の石塚群」です。
「ラウマ語」?
ラウマ市は、海を隔ててスウェーデンに向かい合う西海岸に位置しながら、フィンランド語が多数派の町です(西海岸にはスウェーデン語マジョリティの町が一定数ある)。
しかしラウマで話されるフィンランド語は訛りがきついことで有名で、フィンランド院をして「ラウマ語」と言わしめるほど。
それを現地の人も意識しているらしく(誇りにしているのかネタにしているのか定かではないけれど)、ラウマ観光のフィンランド語版公式サイトのトップページや、何ならおみやげ物にまで「ラウマ語」のフレーズが載っていたりします。
「Ol niingo gotonas!」は標準フィンランド語にするとおそらく「On niin kuin kotonasi」で、「あなたの家にいるようだ」といった感じ。tまりアットホームとかコージーと言いたいんだと思います。
ラウマ旧市街を街歩き
木造の街並み。ラウマ旧市街には600もの建物があり、木造建築の町としては北欧で最大規模を誇ります。
市街を通る道路は、フィンランドの数少ない中世の町の一つ・ポルヴォーほど曲がりくねってはいないものの、しっかり計画・整備されたいわゆる「碁盤の目」とはまでは遠い、といった印象です。
一方、主に19世紀から開発が進んだヘルシンキの整備された街並みとは違うのが分かることでしょう。
中世ヨーロッパの街並みと言えば石造りの、しかもそれなりに大きな建物が主流。なのでこういった木造の、背の低い家々が集まっている光景というのはけっこう新鮮。
僕がラウマを訪れた初日はちょうどイースターの休日を重なっていたので、人通りはまばらでした。
お店も休みのところが多かったものの、レストランは何軒か開いていましたよ。
カラフルな木造の家々が背中を向けあうこんな路地裏も、ラウマ旧市街の魅力ですね。
「マーケット通り(Kauppatori)」。奥の方に見える時計塔は教会ではなく旧市庁舎。つまりあのあたらいにマーケット広場があることになります。
こちらの少し小さな広場は、Kalatori(カラトリ)つまりフィンランド語で「魚広場」といい、15~16世紀からの歴史があるそう。
もともとはこのKalatoriもマーケット広場として機能していたものの、1640年に広場のそばにあった聖三位一体教会が火事で焼失してからはその機能は徐々に現在のマーケット広場へと移っていったようです。
現在このKalatori周辺にはHotel Vanha Raumaというホテルと、レストランや衣料品店が並んでいます。
旧市街の外側(北側)。ラウマ川(Raumanjoki)旧市街の北を東西に流れています。この川にそって西方面(この写真が向いているのとは反対方向)に進めば、聖十字教会にたどり着きます。
こう言っちゃ何ですけど、きっちり綺麗に整備された旧市街内部とは違って、旧市街の外縁部分はいささか無造作な印象があります。良くも悪くも、素朴なのかな。
聖十字教会(Pyhän Ristin kirkko)は、1512年に完成したフランシスコ修道会の教会。
花崗岩で造られ、三角形の屋根がのっかったようなこの重厚感のある教会は、ポルヴォー旧市街にも同様なものが見られます。
現在ラウマ旧市街において、中世の時代から残っている唯一の建造物です(旧市街の大部分は一度ないし数度焼失しているので)。
聖十字教会は、宗教改革に伴う1538年のフィンランドでのフランシスコ修道会廃止以降は荒廃するに任せられていましたが、1640年の聖三位一体教会の焼失後再び使用されることになりました。
ここからラウマ旧市街の中心地へ戻っていきます。この門を通って道なりにまっすぐ進めば、マーケット広場です。
他の中世ヨーロッパの町とおなじように、ラウマ旧市街の中心にはマーケット広場(Kauppatori)があります。当たり前ですが、ヘルシンキにあるカウッパトリと同じ名前です。
午前中の時間に広場に行けば、お店がいくつか出ていて食料品などを売っていてそれなりの賑わいがあります(そりゃヘルシンキのマーケット広場ほどの賑わいではないけれど)。
このマーケット広場の北側にはCafe Saliがあり、南側には旧市庁舎を改装した博物館があります。
マーケット広場の北西の角にある建物(写真の左側の赤い建物です)にはスカンジナビア料理店・Ravintola Gotoがありました。
僕はそこでディナーにしたのですが(モダンな感じでとても美味しかったです)、最近閉店してしまった模様。現在はHehkuというバーが入っているようです。
マーケット広場(Kauppatori)の北サイドに立つこの特徴的な建物には、Cafe Saliというお店が入っています。
スタイリッシュなこのお店は人気があるようで、かなりの賑わいを見せています(僕がランチに行ったときは席が全く空いてなかった)。
ケーキなどのスイーツから、サンドイッチやバーガーなどのカフェランチも楽しめるようです。
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ラウマへのアクセス
ラウマへはバスが便利。ヘルシンキからは3時間40分~4時間強の道のり。
また、トゥルクやナーンタリといった都市からも近いので、そこから直接行っても良いでしょう。
バスの予約は、格安バス会社Onnibusがおすすめ。格安だけれど、乗り心地は悪くないし、機内にWi-Fiもついているので便利です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は中世フィンランドの世界遺産都市・ラウマをお届けしました。
おそらくヨーロッパでも珍しい木造の中世の町(+世界遺産)は、見る価値アリ。僕はイースターと重なったためあまり多くのことはできませんでしたが、他の時期なら博物館などの観光スポットも開いてるはず。
7月にはレース・ウィークも開かれます。7月のフィンランドなんて日が長い&自然が美しいので、その中でのレースのお祭りなんてすごく楽しそう!
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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ラウマ観光に便利なサイト
最後に、ラウマを観光するにあたって便利なサイトを紹介します。
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