非常に保存状態の良い中世の街並みが楽しめるエストニアの首都・タリン。

中世の時代から残る、迷路のようなかわいらしい街並みが特徴のタリンは、エストニア随一の観光地。

タリン旧市街はいつまでも歩いていられるくらい楽しい場所ですが、いかんせん体力は有限なので、そうともいかないのが現実。歩き回るのに疲れたら、どこかに一休みしくなりますよね。

そんな時にぴったりな、一休みをしつつ非日常を感じられるカフェがタリンにはたくさんあります。

その中でも、「ここだけは最低限行ってみてほしい」というカフェを2軒紹介します!

一休みしながら、贅沢で非日常を感じられる場所ですよ。

筆者がここを訪れたのは2016年と2017年のことなので現在は変わっているところもあるかもしれません。コロナ禍の事情も含めて(2021年3月現在で潰れていない確認はしました)。

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エストニア・タリン旧市街で行くべきカフェはこの2軒

タリンのラエコヤ広場
タリンのラエコヤ広場

エストニア・タリン旧市街で行くべきだと思っているカフェは、

  • エストニアで現存する最古のカフェMaiasmokk
  • タリン旧市街の城壁カフェDannebrog

の2軒。

なぜこの2軒を選んだかというと、1つはエストニアで最も古く、もう1つは中世の城壁を利用したカフェということで特別感があるから。

特にケーキやコーヒーが美味しいからというわけではなく(別に悪くはなかったけど)。

せっかくエストニアまで来たんだから、こうした「特別な」カフェで一息してみたくなりませんか?

エストニア最古のカフェMaiasmokk

最初に紹介するのは、タリン旧市街の中心部にあるカフェ・Maiasmokk(マイアスモック)。

Maiasmokkとは「甘党」という意味だそう。

タリン旧市街のランドマーク・ラエコヤ広場からそう遠くない場所の、2つの道がちょうど交わるところに立っています。

タリン最古のカフェMaiasmokkの外観
Maiasmokkの外観

Maiasmokkの創立は、なんと1864年。およそ160年の歴史があるというのだから驚きです。日本でいうと江戸時代の末期で、明治維新が起こる4年前ですね。

それ以前の1806年からも、同じ場所に小さなベーカリーがすでにあったそうです。

タリン最古のカフェMaiasmokkの内装

とても贅沢な内装で、人気店のため常にお客さんがいっぱい。いきなり押しかけても開いている席を見つけるのは難しいかも(僕は運よく見つけられましたが)。

中世の街タリンの観光に疲れたら、19世紀から続く由緒あるカフェで一息つけるのは贅沢というほかありません。

Maiasmokkでは各種ケーキやコーヒー、それにマジパンが数多くそろえられていて、選ぶだけでもけっこう大変。

そんななか僕が何を選んだかというと、エストニア名物・ヴァナタリンコーヒーです。

タリン最古のカフェMaiasmokkのヴァナタリンコーヒー

みなさんは「ヴァナタリン」というお酒をご存知でしょうか?

ヴァナタリン(Vana Tallinn)というのはエストニアの有名なリキュールで、ジャマイカ産のラムをベースに、オレンジ油、シナモンやヴァニラなどのスパイスから作られています。アルコールは40~50%。

Vana Tallinnとは「古いタリン」とか、「古都タリン」といった意味合い(vana=英語のold)。まあ銘酒のお名前なので、「古都タリン」のほうがいいかも。

エストニアでは有名なお酒なので、エストニアの酒屋さんやスーパーのお酒コーナーにはだいたい置いてあります。

ツンとするような匂いで、種々のスパイスが混ざった複雑なフレーバーと少しねっとりするような甘みが特徴の、大人な飲み物です。僕はそこまで好きではないんですが。

ヴァナタリンコーヒーは、このヴァナタリンをコーヒーに混ぜ、その上にクリームをトッピングしたもの。エストニアではかなりポピュラーな飲み物なんだそうです。

お味は、まあ予想通りの味という感じ。コーヒーが温かい分アルコールを強く感じます。

ただでさえ大人な味わいのヴァナタリンにコーヒーの苦味とアルコール、そしてクリームが加わるので、さらに大人な+贅沢な飲み物に化けた感じ。

ヴァナタリンコーヒーでもマジパンでも普通のケーキでもいいですが、タリン観光で少し疲れた時は、この贅沢な空間で一休みするのはいかがでしょう?

Café Maiasmokk(カフェ マイアスモック)
【住所】Pikk tn 16,Tallinn, Estonia
【公式サイト】:https://kohvikmaiasmokk.ee/en/
【営業時間】9:00~21:00

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タリン旧市街の城壁カフェDannebrog

続いては中世の街がそのまま残るタリンという町ならではのカフェです。

Café Dannebrogは、旧市街を囲む城壁の回廊に設けられたカフェなんです。タリン旧市街の、「短い脚」という名前の上り坂を上った先、トームペアの丘の上にあります。

「キーク・イン・デ・キョク(Kiek in de Kök)」という名前の砲塔があるのですが、そのすぐ近くです。

タリンのカフェdannebrogを遠巻きに撮った写真

↑の城壁のオレンジ色の屋根の真下に階段があるのが見えますでしょうか(小さくてとても見えづらいですが……)。その階段がカフェの入り口です。

城壁の上部にある回廊の右側、ちょうど木で隠れているあたりにカフェがあります。

タリンのカフェdannebrogの入り口
「Dannebrog」の入り口。この急な階段を登る

ここがDannebrogの入り口。この階段がものすごく急&一段一段がかなりデカいので(高いというよりデカい)、充分注意して登らないと後ろにひっくり返りそうになります。

おじさんたち、気を付けてー。

Dannebrogは城壁の回廊にあるので、その高さまで階段を上らねばなりません。体力に自信のない人はけっこう辛いと思います。

中世の時代を再現したのか、いちおう手すり代わりに鎖が設置されているので、きちんと掴まりながら登っていきましょう……

タリンのカフェdannebrog

こちらがテラス席。中世の時代にはここを兵士たちが走り回ったり、街の様子を観察したり、仲間同士で色んな話をしたのでしょうか。とてもロマンを感じます。

デンマーク国旗のような布が掛かっていますね。

それもそのはず、カフェの名前になっているDannebrogとは、デンマーク語でデンマークの国旗のことだから。デンマーク語では「ダンネブロ」のように発音されます。

実はこのデンマーク国旗、13世紀にデンマーク王がエストニアに十字軍を送った時、そこでの戦いの最中に天から舞い降りてきたという伝説があります。

カフェの名前といいこの国旗といい、その伝説に因んでいるんですね。とても粋です。

ちなみにタリンという町には、デンマーク人に支配されていた歴史があります(あとスウェーデン人とドイツ人、ロシア人にも)。「タリン(Tallinn)」という名前には、もともと「デンマーク人の町」という意味があったそう。

タリンのカフェdannebrogからの景色

ちょっと身を乗り出して撮ってみました。当然ですがかなりの高さがあります。こうして見ると、中世の城壁にいるという実感が湧いてきます。

こういう城壁ってツアーに参加するか入場料を払わないと行けないイメージがあるので、ここでコーヒーを楽しめるなんてクワクします。

タリンのカフェdannebrogのケーキとカプチーノ

カプチーノを一杯と、ココナッツのついたケーキを頂きました。味はまあまあ。これで日本円でおよそ1000円くらい。観光地でさらに城壁の上となるとかなり割高です。

ケーキは種類がたくさんありましたし、飲み物もコーヒーだけでなくビールやワイン、それにエストニアを代表するリキュール・ヴァナタリンも飲めるみたいでした。

中の席もあったのですが僕たちは利用しなかったので、カウンター含めて中の写真は撮りませんでした。他にも日本人の方が何人か行っているようなのでそちらのレビューも参考にしてみてください(このサイトとかこのサイトとかこのサイトとか)。

◆関連記事:ヘルシンキのお気に入りのカフェを3つ紹介する◇‍

Café Dannebrog
【住所】Lühike jalg 9,Tallinn, Estonia
【営業時間】9:00~23:00

最後に:タリン旧市街はお洒落なカフェの街

いかがでしたでしょうか。今回はエストニアのタリン旧市街で行くべきカフェを2軒紹介しました。

中世の街・タリン旧市街にあるエストニア最古のカフェMaiasmokkと、城壁に登ってコーヒーを楽しめるカフェDannebrog。こんな特別な雰囲気のカフェで一休みしたいと思いませんか?

タリン旧市街には他にもおしゃれなカフェがありますので、ご自身で探検してみると楽しいですね。