「各語の90%以上を理解しようとする場合、フランス語なら約2000語、英語なら3000語、ドイツ語なら約5000語、日本語なら10000語が必要と言われている」と言われます。

こんにちは。めいげつです。

「日本語は語彙が多い」とよく聞きますね。日常会話の大半を理解するために必要な単語数が多いとか、そもそも語彙のサイズが大きいとか。

どうして日本語の語彙が多いと言われるのかの理由をいくつか挙げてみました。

(ネットで出てくるどの記事にも、信頼に足るソースが示されていなくて真偽が怪しいんですけど。まあそれは置いておきましょう)

※ちなみに【難易度世界一?】という文言は、いちおう日本語が最難関に認定されている、アメリカ外交官養成局のランキングを参考にしました。

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日本語の豊富なオノマトペ(擬音語、擬態語)

大雨の中の船の写真
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オノマトペ(onomatopeia)とは擬音語や擬態語の事。

擬音語は「バタン」とか「カタカタ」「ざあざあ」など音を言葉であらわしたもので、擬態語は「くねくね」「きらきら」「うるうる」など、音というよりはようすをあらわしたもの。

私達日本人は、オノマトペを日常会話でものものすごく頻繁に使っていますよね。

その日本語のオノマトペは実に多様。「滔々」「燦燦」「錚々」など漢字を当てられているものから、「ふわふわ」「ころころ」「わちゃわちゃ」などひらがなのみで書かれるのものも。

「ころころ」と「ごろごろ」、「さらさら」と「ざらざら」など清音か濁音かでニュアンスが変わったりもします(カタカナにしても変わる……?)。

一方英語にはbangとかding dongなどがあったりしますが、日本語よほどは多くない印象です。

日本語のオノマトペは本当に種類が豊富で、多様なニュアンスを表すことができます。しかも、新しく作ることだって可能ときた。

日本語の創造性豊かなオノマトペが、日本語の「語彙数」の多さに貢献していることは間違いないかと思います。

3種類の日本語の語彙:和語、漢語、外来語

日本語の単語は、語源によっていくつかの種類に分けられます。

和語は古来の日本語に由来していることば。ひらがなで書かれることが多いですが、漢字を使う場合は訓読みがされます。

漢語は中国語由来の言葉で、漢字で書かれることが多いもの。主に音読みが使われますね。

外来語は、それ以外の外国語から入ってきた単語。英語やドイツ語などのヨーロッパの言葉から入ってきた「カタカナ語」が代表的ですが、「金平糖」など漢字で書かれるものもあります(厳密にいえば漢語も外来語だけど、漢語を日本語とみなさない人はいないでしょうね)。

日本語の語彙はこの3種に大きく分けることができますが、ある程度オーバーラップがあります。つまり同じ意味でも語源が異なる単語があるということ。

例えば「速さ」「速度」「スピード」がそうですね。この3つの単語は意味こそ同じですが、ニュアンスや使われる状況、携帯論的なルールなどが微妙に異なったりしています。

他にも「気持ち」「感情」「フィーリング」など、日本語にはこの手の意味が重複した単語が多く見られます。

日本語にはもともと漢語があるうえに昨今では英語由来のカタカナ語が大量に生まれているので、これも日本語の「語彙数」を押し上げているものと考えられます。

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敬語による違い

握手している場面の写真
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日本語は非常に複雑な敬語体系を持つ言語です。

「です」「ます」を語尾につける丁寧語に始まり、美化語や、尊敬語と謙譲語があります。

「食べる」一つとっても「お食べになる」「召し上がる」「いただく」「頂戴する」と4つの形があります。

それに「会社」も、あなたの会社か私の会社化で「貴社」「御社」「弊社」「当社」(これは敬語ではないですが)があります。探せば、同様の例はいくらでも出てくるはず。

敬語に限らずこういった単語は、日常生活(主にビジネス)でも非常によく使う言葉。

こういうことを鑑みると、日本語で「日常会話を理解する」のには多くの語彙が必要というのもさもありなんと思えますね。

位相語や役割語

女性語とか男性語とか、ちょっとお行儀のよくない単語とかいっぱいありますよね。そういった単語は役割語とか位相語と呼ばれます。

自分の夫の事を「夫」と言わずに「主人」とか「旦那」と言ったり、その逆で「妻」と直に言わずに「家内」と言ったり。「おいしい」と「うまい」があったり。

フィクションの女性が「-かしら」とか言ったり、ご年配の方が「ーじゃ」とか。どちらも現実世界では絶滅危惧種ですが。

日本語は人称も豊富ですね。「僕」「俺」「私」「あたい」「おいら」「拙者」「小生」「当方」「わし」「我」「ミー」、「あなた」「君」「お前」「貴様」「あんた」「ユー」等々。

ただ、お行儀の悪い言葉とかスラングとかは他の言語にもあるので、少し微妙なところではありますが。

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その他、単語のバリエーション

自転車に乗ってどこかへ行く人の写真
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そのほかうまく分類できませんが、日本語には非常に単語のバリエーションが多いと思います。

これは漢語に多いです。

「行く」でも、「行く」目的地によって「出社する」「出勤する」「登校する」「入獄する」「出頭する」「参列する」だったり。

「見る」も、「鑑賞する」「観賞する」「視認する」「観覧する」「閲覧する」、そして敬語を使って「ご覧になる」「拝読する」など。

最後に:そもそも「単語」の基準って何だろう

以上、「日本語の語彙数が多い」という主張に対する考えれられる理由をあげてみました。

ただ言語の単語数を数えることは、非常に大きな問題をはらみます。

それが「『単語』とは何か」についての基準です。何をもって単語とするかは、思っているより遥かに難しいのです。

「です」「ます」はそれぞれ1単語なのでしょうか? ならば「食べていらっしゃったらしいから」はいくつの単語からなるのでしょう?

多義語に関しても同様です。特に日本語では、発音やひらがな表記が同じでも、意味やニュアンスが違えば漢字表記が異なるという例もあります(「作る」「造る」など)。

以上の理由から、「日本語は語彙数が多い」という言説は慎重に考えなければならないと思います。

そんなこんなで色々と御託を並べました。お楽しみいただけていれば幸いです。

……あと、「語彙数」って単語おかしくないですかね?

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