こんにちは。めいげつです。
ノーベル文学賞を受賞したドイツ出身の作家ヘルマン・ヘッセと、その故郷カルフ(Calw)。バーデン・ヴュルテンブルク州のシュヴァルツヴァルト=黒い森周辺にあるこの町は、風光明媚な田舎町でした。
この度カルフで、ヘルマン・ヘッセの生涯について学べる博物館に行ってきました。
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ヘッセの故郷にある博物館
こちらが、ヘルマン・ヘッセ博物館。マルクト広場から北西にそのまま道なりに進めばすぐです。
博物館が入っているこの建物=「シュッツ邸(Haus Schütz)」は1813年に建てられたものですが、ヘッセとの直接的なつながりはなさそう(ヘッセの生家はマルクト広場にあって、今はMode Schaberという衣料品店が入っています)。
どうせならヘッセの生家に作ればよかったのに。
入場料は大人一人5ユーロ=610円。日本語の音声ガイド付きです。
ここの奥にあるロッカーにバックパックを置いていきます。お手洗いがあるのもここ。展示室は2階から。
ヘルマン・ヘッセの生涯が簡潔に書かれています。この展示と同様、ヘッセ博物館内の展示は全てドイツ語なので、ドイツ語が分からない人はオーディオガイドに頼ることになります。
ヘッセ博物館の最初の展示室。おもにヘッセの祖父母や両親について書かれています。
意外だったのがヘッセの両親のどちらもインドに深いつながりがあったこと。ヘッセの母はインド生まれで、父はインドで布教していた。
祖父のヘルマン・グンデルト(Hermann Gundert)に至っては、インド南部で宣教活動の傍ら、現地語マラヤーラム語の最初の辞書や文法書を作った人物。
のちに彼がインドやシンガポールなどの東方文化、とくに仏教に系統していくようになったのも故無きことではなかったのでしょう。
ここにはヘッセの胸像と、その後ろには世界中のあらゆる言語に翻訳されたヘッセの本が並んでいます。
日本語版やフィンランド語版もあります。
ヘッセの最初の手稿。
カルフの街の風景。いい眺めです。
日本の読者に向けた手紙が展示されていました。当時は積極的に読者と文通していたようですね。
マウルブロン神学校の「ヘラス」の名簿。『車輪の下』の少年ハンスと同じ、ヘッセも「ヘラス」の一員だったんですね!
今回の旅、最初の予定ではマウルブロン修道院にも行く予定でした。しかし経済的&時間的な理由で断念……正直行けばよかったなと思いました。
ヘルマン・ヘッセの著作はいくつもありますが、僕のお気に入りはいまのところ『シッダールタ』です。もちろんヘッセの著作をすべて読んだわけではありませんが。
ここにはベルリンで出版された『シッダールタ』の第一版が展示されていました。
ヘッセは水彩画も好んで描いていて、その内の数作品が博物館に展示されていました。
ヘルマン・ヘッセ博物館(Das Hermann-Hesse-Museum in Calw)
【住所】Marktplatz 30 · Haus Schüz, 75365 Calw
【電話番号】07051 7522
【メールアドレス】hermann-hesse-museum@calw.de
【ウェブサイト】http://www.hermann-hesse-museum.de/
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