今まで実際に足を運んで見た世界遺産のなかで、圧倒的な印象を残したものとを5つ挙げるとすると、
- ケルン大聖堂(ドイツ)
- プラハ旧市街(チェコ)
- サマルカンド(ウズベキスタン)
- ヴェネツィア(イタリア)
- メテオラ(ギリシャ)
この5つの中でさらに上位に入るのが、ギリシャのメテオラ。友人とギリシャを数日の予定で旅行する中で、僕がわがままを行ってギリギリのタイミングで旅程に組み込みました。
その結果が、アテネからの日帰りバス旅行。超ハードな旅になりながらもその甲斐あったと思わせるほどでした。そんな旅の記録です。
【重要】新型コロナウィルスの流行に伴い、各地で入国制限および入国後の隔離等の対策がとられています。詳細は各国大使館等のページを確認していただくとともに、各国の感染症危険状況については、外務省の海外安全ホームページ等をご確認ください。
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アテネ~カランバカまでバス旅
ギリシャ北西部にあるメテオラ(Μετέωρα)は、大地から突き出たいくつもの巨岩と、その上に建てられた修道院群から構成されています。
世界遺産の多いギリシャでも珍しい、文化遺産と自然遺産の両方を含んだ複合遺産として登録されています。
アテネからメテオラへの旅は、鉄道旅が主流。
ただし僕らの場合はチケットの予約がギリギリ過ぎたため鉄道のチケットが取れず、バスで日帰り度をすることになりました。
利用したバス会社は、メテオラを含むトリカラ県にギリシャ各地からバスを運行しているKTEL Trikala。
アテネからメテオラのあるカランバカまで、往復で41ユーロでした。基本的に低予算を是とする僕にとっては、距離を考えると少し割高です。
当日のスケジュールは、早朝7時30分にアテネを出発し、昼過ぎにメテオラの麓の町カランバカ(Καλαμπάκα)に到着。そこから4時間ほど観光し、夕方の5時15分にアテネ行きのバスに乗ります。
アテネからメテオラまでは、片道5時間15分ほどの道のり。なので、合計で10時間以上もバスに乗っていたことになります。さすがに疲れました。
というわけで、アテネを出発したのは早朝の7時30分。KTELのバスは、アテネ中心から北に行ったところにあるリオシオン(Λιοσίων)というバスターミナルから出発します。
途中、カランバカの手前の、トリカラ(Τρίκαλα)という町のバスターミナルで40分ほど待機することになります。
ちょうど昼頃だったので、僕らはここで適当なサンドイッチを買ってランチにしました。
トリカラは古代からの歴史がある都市ですが、バスターミナルは中心街からかなり離れているので、トリカラ市内の観光はまず無理。
ついにメテオラに到着する
カランバカに着くころには、メテオラの巨岩たちが姿を見せてくれます。あまりに大きいので、これだけでもう感動モノですよ。
カランバカ市内から。こんな巨岩がいくつも大地から飛び出ているのは、世にも不思議な光景です。
これは後で撮ったものですが(どこで撮ったか忘れた)、こんなふうに巨岩と巨岩の間はぽっかり空いています。
さてカランバカに着いたはいいものの、問題はそこからどう修道院まで行くかです。歩いてこの岩々の頂上まで登るのは不可能です。
すると、カランバカ市内から大メテオロン修道院までバスが往復していることが分かったので利用することに。
ただ、短い時間で修道院を複数回りたい僕としては、いささか心配ではありましたが。
バスに乗っていると、途中の道で巨岩の上にたたずむ修道院が見えました。これはどの修道院だろう?
先にネタバレですが、メテオラにある6つの修道院のうち僕らが行けたのは、
- 大メテオロン修道院
- ヴァルラアム修道院
- 聖ステファノス修道院
の3つ。半分しか行けてないじゃないかとツッコミが入りそうですが、正直3つだけ見られただけでも感動モノなのです。僕にとっては。そもそも若いうちに来れると思ってなかったし。
しかも観光の時間はかなり限られていたので、全然満足ですよ。無論、機会があれば今度はじっくり回りたいけど。
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大メテオロン修道院
バスが到着しました。メテオラにある修道院群の中でも最大規模の大メテオロン修道院(Ιερά Μονή Μεγάλου Μετεώρου)です。
1400年代の創立。もともとはメタモルフォシス修道院、つまり変容修道院という名前だったそう。
この威風堂々たる姿。巨大な岩の上にこれだけ大きな修道院をどうやって建てたんでしょう? 今みたいに道路が整備されてないし、バスもないわけですし。
こちら側と向こう側が繋がっていないように見えますが、大丈夫。ちゃんと繋がってますよ。ここから下に降りたらちゃんと道がありますので。
あと、大メテオロン修道院周辺からの眺めも素晴らしいんです。周りを見渡すと、2つの修道院の姿が見えました。
日本の仏閣に見慣れている僕からすると、けっこうゴージャスに見えてしまいます。
大昔に使われた厨房だそうで。
さて次の修道院に行こう……と言いたいところでしたが、僕の心配も当たります。
バスはわりと短期間で戻って来、それを逃すとしばらく来ません。そのうえ修道院どうしは結構遠く、歩いていくのはけっこうたいへん。
となると一旦そのバスをつかまえて、カランバカまで戻らねばなりません。時間がないのに時間を無駄にしてる気しかしませんでしたが、仕方がないのでそのバスに乗って市内へ戻りました。
ヴァルラアム修道院
次に何をしたかというと、タクシーのチャーターです。
カランバカは、いわばメテオラ観光の拠点。ここを訪れる観光客はほぼ全員メテオラの修道院群を巡りたいと思ってくるので、そのためのアシを提供する人がいます。
街中色々回っても意外と見つからず焦ったものの、なんとかタクシーを一台発見できました。運転手は寡黙だけど人の良さそうなおじさんでした。
次に向かったのは、ヴァルラアム修道院(Ιερά Μονή Βαρλαάμ)で、1541年建立の修道院。修道院まで至る道は、大メテオロン修道院以上に高低差があってかなり疲れます。
実は天国を模したのでは? と勘ぐってしまうくらいいい場所でした。眺めもいいし。
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聖ステファノス修道院
さて、最後の修道院です。
聖ステファノス修道院(Ιερά Μονή Αγ. Στεφάνου)は、一番観光しやすい修道院。なんたって、階段の上り下りをせずに修道院へたどり着けるから。
ほら。駐車スペースから修道院までまっすぐでしょ。
実はこの聖ステファノス修道院は、女性の修道士が暮らす女子修道院だそうで。ベルギーでいうベギナージュのようなものかな。
ここは前に見た2つの修道院と比べ、緑が多い印象でした。なんだか心が安らぎそうな、そんな雰囲気でした。
さて、この聖ステファノス修道院、眺めがとてもいいんですよ。
カランバカ市内を一望。
ギリシャ国旗と。
アテネへ帰還
聖ステファノス修道院を観光した後は、カランバカ市内に戻って来ました。バスに乗り遅れたくないので早めに。
市内をぶらつき、バスの待合室で軽食をついばみながら適当に時間を潰したのち、時間になりバスがやってきました。
その後、5時間以上かけ、アテネに帰還しました。アテネに到着した時には、夜の10時を軽く過ぎていました。
こうして僕の超ハードな(でも行ってよかった)アテネ~メテオラ日帰りバス旅が終わったのです。
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メテオラ観光に便利なサイト
- Visit Meteora(英語)
- Omioでヨーロッパ中の鉄道やバスを検索する
- Booking.com
- ホテルズドットコム
- アゴダ
- エクスペディア
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