数年前の年初めに、フィンランド北部=ラップランドを旅しました。

フィンランド屈指のスノーリゾート・サーリセルカから始まり、近隣のウルホケッコネン国立公園からカウニスパーの丘までを歩きました。

その時撮った写真とともに、サーリセルカとその周辺地域の様子をお届けします。

※3泊ほどしましたがオーロラは見られなかったので、残念ながらオーロラの写真はありません。すみません。

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サーリセルカ基本情報

サーリセルカのメイン通り

サーリセルカ(Saariselkä)は、フィンランドの北部・ラップランドのイナリ市(Inari)にある小さな村。北極圏の中に位置しています。

イナリ市は、南北に長いフィンランドのかなり北の方にある、フィンランドで最も大きい自治体(なお人口は7000人程度)。フィンランド国内で3番目に大きい湖・イナリ湖があります。

サーリセルカはイナリ市の南部にある小さな村ですが、スキーや犬ぞり、オーロラハンティングなどで有名な、フィンランド屈指の冬のリゾートでもあります。

サーリセルカの緯度は北緯68度で、オーロラが最も見やすいと言われるオーロラベルトの真下。オーロラ観光にはうってつけのロケーションですね。

サーリセルカのはずれには、ウルホ・ケッコネン国立公園(Urho Kekkosen kansallispuisto)という大自然が残る広大なエリアもあります。

サーリセルカへのアクセス

サーリセルカへのアクセスは基本的に飛行機(フィンランド航空)。

というのも、フィンランド国鉄VRは、ラップランドでも南部にあるコラリやケミヤルヴィより北には行かないから。

最寄りはイヴァロ(Ivalo)という町にあるイヴァロ空港で、そこからサーリセルカ方面までバスが出ています。Eskelisen Lapin linjat(エスケリセン ラピン リンヤット)というバス会社です。

僕が利用した時は、宿泊場所を伝えるとそこまで直接連れて行ってくれました。

イヴァロ空港の写真

イヴァロ空港に到着する

ヘルシンキ・ヴァンター空港からキッティラ空港(レヴィに行くときに利用する空港です)を経由し、イヴァロ空港に到着しました。フライトは2時間半ほどでした。

昼過ぎの到着です。

イヴァロ空港の中の写真

イヴァロ空港に到着。僕が行ったのは1月の初めだったんですが、こんな可愛らしい飾りがされていました。

写真とかは特にないのだけれど、イヴァロ空港にて面白い発見が。

空港にてバスを待つ間空港内をうろうろしていたら、何やら申請書っぽい体裁の紙を発見。

それを見てみると、フィンランド語とサーミ語の表記がされていましたが、なんとそこにスウェーデン語表記がなかったのです。

フィンランドは、フィンランド語とスウェーデン語の両方が国家語とされている国。2つの言語が平等な権利を持つことは、憲法でも保障されています。

いくらラップランドを含めた内陸部にスウェーデン語話者が少ないとはいえ、2つの言語の平等を謳っているフィンランドでスウェーデン語の表記がないとは思いもしなかったです。

サーミ語とは、スカンジナヴィア半島の北部の先住民族の名前です。

北欧諸国の北部には、サーミ語が公用語になっている自治体がいくつかあって、イナリ市もその一つ(フィンランド語に加え、北部サーミ語、イナリ・サーミ語、スコルト・サーミ語が公用語)。

サーミ語を含めた北欧の言語については、「北欧の言語ってどんな言語?8つの北欧語のまとめ!」をご覧ください。

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北極圏の夜は早い

サーリセルカのとある通り

北極圏の夜は早いです。僕が行った頃には極夜の時期は終わっていましたが、それでも少し明るくなったかと思うとあっという間に暗くなってしまいます。

夜のサーリセルカの通り

サーリセルカのメインストリート。外套の飾りがかわいいです。

夜のサーリセルカの通り

南の方、カクシラウッタネン(Kakslauttanen)やキーロパー(Kiilopää)といった方面に続く道。あんまり何もないので、住宅が何軒かあるあたりで引き返しました。

この時の気温は、マイナス19℃。ただ着込んでいた&風もなかったお陰でさほど辛くはなかったです。

僕はサーリセルカについたその日の夜からオーロラハンティングを開始。天気は微妙で、基本的に曇っていてたまに空が見えるくらい。

街の明かりがあまりなさそうなところをうろついたりしました。

その後ちょっと危険を冒して、町のはずれにあるウルホ・ケッコネン国立公園へ行くことに(オーロラ観測ポイントがあったので)。

あたりは真っ暗で人もいないため、終始ビビりっぱなしで観測ポイントまで到達したものの、雲が厚過ぎたため諦めました。その後はホテルの部屋で適当に時間を潰して就寝。

ちなみに僕が泊まったのは、サーリセルカ・イン(Saariselkä Inn)というホテル。シンプルな朝食&サウナ付き。受付がバーになっていて、お酒を飲む人もちょくちょくいます。

雪をかぶった木の枝

ウルホ・ケッコネン国立公園へ

僕は基本的ににオーロラを見る以外は特にやることもなかったので、前日の夜に行ったウルホ・ケッコネン国立公園を再び訪れることに。

その時は夜で真っ暗だったので、明るいときの姿を見ておきたかったのです。

それに、明るい時間帯はオーロラは見れませんからね。

ウルホ・ケッコネン国立公園の入り口

ウルホ・ケッコネン国立公園の入り口には小さな橋があり、この橋を超えれば国立公園です。入園に際して特に特別な手続きなんかはいらず、ふつうに入れます。

ウルホ・ケッコネン国立公園

公園内は、ただひたすら静かな時間が流れるだけ。冬なので動物の鳴き声なんかも全く聞こえません。ただ、雪に閉ざされた世界で木々たちが立ち並んでいるのみです。

しかし真っ暗の中歩いたときとは違って、明るくてなんと安心感のあることでしょう。

ウルホ・ケッコネン国立公園
ウルホ・ケッコネン国立公園

オーロラ観測ポイントまでは歩いたものの、行ったところで特にすることもないので引き返しました。

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カウニスパーの丘の上へ

サーリセルカ市街から離れたところに、カウニスパー(Kaunispää)という名前の小高い丘があり、中心部からバスが運行しています。

サーリセルカの遠景

サーリセルカからカウニスパーに至る道。雪で真っ白です。

カウニスパーの頂上に着いたものの、そこは強風が吹き荒れていました。気温が低い(たぶんマイナス15℃くらい)のも相まって、風に向かうと呼吸もろくにできないじょうたいでした。

カウニスパーでの写真

三角測量というものに使う設備のようです。

サーリセルカのカウニスパーのレストラン

Kaunispään Huippu(カウニスパーン フイップ=カウニスパーの頂上)という名前の建物。中にはカフェレストランと土産物屋さんが入っています。

外は風が強すぎるし、まともに呼吸もできず苦しいしで死ぬかと思ったほどなので、急いで中に入りました。

中は明るい&温かくて救われて気分になりました。

ラップランドで食べたトナカイ肉のスープ

カフェレストランでトナカイのお肉が入ったスープを注文。トナカイのお肉は独特の臭みがありますが、それさえ気にしなければかなり美味しいです。

サーリセルカのカウニスパーのレストラン

レストランでゆっくりし、土産物屋を物色していると、外はもう暗くなっていました。建物もライトアップされていい感じです。

これだけみるとキュートなテーマパークのように見えるんですがねぇ。とはいっても極北の地域なので、気候は厳しいです。

サーリセルカのカウニスパーのレストラン

極北の森でスキーをする

ラップランドサファリで装備を借りて、クロスカントリースキーを体験してきました。

最初はドイツ出身だという女性がレクチャーしてくれ、その後は自分でラップランドの森を駆け抜けてきました。

スキー板と手袋の写真
サーリセルカのスキートラック

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イナリのサーミ人博物館Siidaへ

サーミ人は、スカンジナヴィアの北方に大昔より住んでいる先住民族。彼らの生活圏は、北欧三ヶ国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)の北部とロシアにまたがっています

彼らサーミ人の文化や生活についての博物館がイナリの町にあると聞き、いてもたってもいられずバスに乗りました。

写真は撮り忘れたので写真はないのですが、サーミ人の使う家や道具などの展示と、彼らの生活様式についての詳細な説明(細かすぎて全然覚えられないくらい)をじゅうぶん楽しみました。

Siidaを訪れようと思っている人は、イナリで宿泊することを強くお勧めします。

というのも、サーリセルカ~イナリ間を行き来するバスが全然ないから。夕方に2便だけです。

Siidaをゆっくり観光したい場合は1時間~2時間くらいみないといけないのですが、それだと帰りのバスに間に合いません。

何を隠そう、僕がやったミスです。

僕がSiidaを出た後サーリセルカへ帰るバスがないことを知り、仕方なくタクシーで戻ることにしたものの、けっこうな金額を払うことになってしまいました。

サーリセルカ観光に便利なサイト

以上、サーリセルカ(含むウルホケッコネン国立公園、カウニスパー、イナリ)をぶらぶらしたようすを写真でお送りしました。

最後にサーリセルカ観光に便利なサイトを貼り付けておきますね。