こんにちは。めいげつです。
フィンランド観光と言えばおそらく全員が行くのが首都・ヘルシンキ。ただ日程に余裕がある場合は、ヘルシンキの外に足を伸ばしてみたくなりませんか。
そんなときにおすすめなのがポルヴォーという町。ヘルシンキから日帰りで行ける、かわいい旧市街が人気の古都です。
【重要】新型コロナウィルスの流行に伴い、各地で入国制限および入国後の隔離等の対策がとられています。詳細は各国大使館等のページを確認していただくとともに、各国の感染症危険状況については、外務省の海外安全ホームページ等をご確認ください。
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ポルヴォーってどんな町?
ポルヴォー(Porvoo)はヘルシンキのあるウーシマー県にあり、ヘルシンキとはシポーという町を挟んで隣町。人口は5万人程度の小さな自治体です(フィンランドではそんなに大きい方だけど)。
スウェーデン語ではボルゴー(Bodgå)といいます。住民の3割ほどがスウェーデン語を母語。
ポルヴォーの創立は1380年とされ、トゥルク、ラウマ(世界遺産)、ウルヴィラなどと並んでフィンランドで最古の町の一つです。
ポルヴォーはフィンランドの歴史の舞台でもあります。1809年にフィンランドがスウェーデンからロシアの支配下に移った時、ここポルヴォーで最初の議会が開かれました。
ポルヴォーの町は大きく南北の二つに分けられます。南はロシア時代に整備された碁盤の目のような新市街で、北が中世の面影を色濃く残す旧市街です。
ポルヴォーの旧市街は、中世のヨーロッパの町に特有なくねくねした路地と、かわいらしい木造の家々が特徴。毎年160万人もの観光客がが訪れます。
ちなみに新市街の設計に携わったのは、ヘルシンキの元老院広場の設計でもしられるドイツ人建築家カール・ルートヴィヒ・エンゲル(Carl Ludwig Engel)。
ヘルシンキには、彼の名前を冠したカフェ・Engelがありますね(大聖堂の正面にある景色の良いカフェです)。
ポルヴォーを街歩き
ポルヴォー川と赤い倉庫群
ポルヴォーの旧市街および新市街は、町を流れるポルヴォー川(Porvoonjoki)の北東部。
ポルヴォーで有名なのが、ポルヴォー川の岸に並ぶ赤い木造の倉庫群ですね。こちらは旧市街にあります。
川沿いの倉庫が赤く塗られたのは、スウェーデン王グスタフ3世(1746-1792)が訪れた際に見た目を美しくするため。もちろん、木材の保護という意味もありますが。
こちらは赤い倉庫群のなかでも一番橋に近い建物。こちらは木オズでなくレンガ造りで、サイズも飛びぬけて大きいすが。ここにはPaahtimoというカフェが入っています。
木造の倉庫があるのとは反対側の川岸には、うってかわってモダンな建物が並びます。
倉庫と同じ色で揃えてられているのがとても粋ですね。新旧の良いコントラストをなしていると思います。ちょっと住んでみたいかもと思ってしまった。
ポルヴォーの主な観光地はすべてポルヴォー川の東側にありますが、当然川の反対側にも町は広がっています。こっちはどちらかというと2000年代に開発された新市街で、まあ言ってしまえば生活感あふれる「普通の町」になります。
それでは旧市街の方へ行ってみましょう。
木造の家々が並ぶ旧市街
(川の東岸の)新市街にも木造の家はありますが、旧市街には木造の家々&道路が石で覆われた古い街並みが見られます。まあ旧市街なので古いのは当たり前なんですが。
ヨーロッパの旧市街というと石造りの重厚な家々が並ぶ様子を想像しますが(ポルヴォーにもあるにはありますが)、ここはこじんまりした木造の、しかもパステルカラーの家が並んでいてかわいい。
もちろんドイツやチェコ辺りにあるような石造の家々もとてもメルヘンチックでかわいいけれど、ここはまた違った温もりがありますね。
旧市街にはカフェやレストランの他、お土産屋さんやアンティークショップがたくさんあります。
こちらはチョコレートショップ・ブルーンベリ(Brunberg)。町のはずれに向上を構える、ポルヴォーの老舗お菓子メーカーです。
Brunbergには150年の歴史があるそうで、フィンランド最古とも言われます(1871年創業)。有名なファッツェルの創業が1891年なので、それより20年も古いんですね。
ここではチョコレートだけでなく、キャラメルやゼリー、当然ながらサルミアッキなどのリコリス菓子も売っています(だってフィンランドだもの)。試食もできるのでじっくり選べますよ。
僕はリコリスも含めていくつか試食したんですが、結局一番オーソドックスなダークチョコを購入しました。美味しかったですよ。
対岸に旧市街を見渡せる小高い丘があるので、体力に多少自身のある方は足を運んでみましょう。
木造の小さな家々から大聖堂までが見渡せます。ポルヴォーの旧市街では、丘の斜面に沿って家々が建ち並んでいます。
それでは向こう岸に戻って旧市街へ。
こんな風に路地裏をぶらぶらするだけでも楽しくなってきます。
なんだか、全てがお菓子でできたファンタジーの世界に紛れ込んだように錯覚してしまいます。
「冬季は車輪の通行不可」の看板もバイリンガルです。
こうした日の当たらない、細い裏路地もいい味を出していますよね。
旧市街の2つの教会
ポルヴォーには教会が3つあって、そのうちの2つが旧市街のある丘の一番上にあります。
もう1つは正教会の教会で、川の西岸のかなり離れたところにあります(ちょっと遠いので、今回は取り上げません。あしからず……)。
こちらは小教会(Pikku Kirkko)。ポルヴォー大聖堂の境内にある小さな教会で、鐘楼と礼拝堂がついています。
こちらがポルヴォー大聖堂(Porvoon tuomiokirkko/Borgå domkyrka)。旧市街を見下ろすような位置に立っている、ゴシック様式のルーテル派(プロテスタント)の教会です。
佇まいはどっしりとしているものの、どことなく素朴な趣きがありますね。
内部はプロテスタントの教会らしく非常に質素。カトリックや正教会の教会のような壁の装飾がほとんどなく、白一色です(同じくルーテル派のヘルシンキ大聖堂も飾りっ気のなさでは同様ですね)。
ルーネベリが暮らした町
そういえば、ポルヴォーはフィンランドの国民的詩人ルーネベリ(Johan Ludvig Runeberg)が暮らした町でもあります。
ルーネベリはフィンランド国歌のスウェーデン語の作詞をした人物で、ほかにも『旗手ストールの物語』などの著作を発表しました。
旧市街からは少し離れますが(とはいっても数百メートル程度)、新市街にある公園にルーネベリの銅像があります。
また新市街にはルーネベリが亡くなるまで妻子と共に暮らした家があり、現在は博物館になっています。
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ポルヴォーの旧市街でお手頃ランチ
ポルヴォーの旧市街と新市街にはレストランがいくつかありますが、せっかくなら旧市街の真ん中にあるお店でのランチはいかがでしょうか。
Restaurant Hanna-Maria(ハンナ・マリア)では、フィンランドの食材を使った、フィンランドの家庭料理が楽しめます。
すごく庶民的な、アットホームな雰囲気のある食堂といったところ。店内は結構広いです。先ほど紹介したBrunbergチョコレートショップのすぐ近くにありますよ。
僕が注文したMetsästäjänpihvi(メッツァスタヤンピフヴィ=「狩人のステーキ」)は、マッシュルームソースのかかったステーキです。
サラダ、パン、飲み物(コーヒーや牛乳、自家製ビールが選択可)がついてなんと9ユーロ。物価(特に外食)の高いフィンランドの観光地にあってものすごく手軽な値段でランチが楽しめます。
ポルヴォーでの現地ツアー
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アクセス
ヘルシンキからポルヴォーまでは、バスで50分から1時間ほどで到着します。
Matkahuoltoなら9.8ユーロ。Wi-Fiや充電端子つき。バスによってはトイレもついています。
フィンランドの格安バス会社Onnibusなら、4.4~5.4ユーロ。時間によっては1ユーロの場合も。こちらもWi-Fiつきで乗り心地も悪くないので、基本的にはこちらで良いでしょう。
どちらのバス会社を選んだ場合でも、バスはKamppiにある長距離バスターミナルから出発します。
ポルヴォーのバス乗り場はこちら。
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