皆さんも英語を書いている、あるいは話している時に「自然な言い方がしたい」と思ったことはありませんか。
英語に限らず外国語学習で つまずきがちなのがコロケーション。ある名詞を修飾するときの形容詞、または動詞を修飾する時の副詞の選び方に関連がある概念です。
言語、すなわちこの世界の切り取り方が違えばコロケーションも違います。それは一つ一つ学んで身に着けていかなければいけません。そんな時に役立つのが、今回紹介するOxford Collocation Dictionaryです。
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コロケーションの重要性
コロケーション? 何だか可愛い響きのある単語ですが、一体何なのでしょうか。
コロケーション〔collocation〕
②文中の言葉の結びつき。連語。例えば「囲碁を打つ」とは言うが,「将棋を打つ」とは使わない。
端的に言えば、コロケーションとは、単語と修飾語の自然な組み合わせのこと。
コロケーションは 外国語学習において非常に重要です。言語は文化を映し出す鏡。文化や言語が違えばコロケーションが違うとは先ほど述べた通りですが、自分の言語での言い方が 他の言語では 不自然な言い方になる……というのはよくあります。
たとえば雨を意味するrain。ザーザー降りの時は「強い雨」と言いますが、英語ではどちらかというと「heavy rain」、つまり重い雨と言うのが普通。strong rainでも伝わるには伝わるでしょうが、せっかく英語を学んでいるんだし自然な表現をしたいとは思いませんか?
(ちなみにフランス語でも「強い雨(forte pluie)」と言います)
Oxford Collocation Dictionaryとは?
そんな時に役立つのがOxford Collocation Dictionaryです。Oxford Collocation Dictionaryは、インターネット上で無料で公開されている英語のコロケーションの辞書。単語を検索すれば、その単語と相性の良い修飾語を提示してくれます。
使い方としては、気になる単語(名詞か動詞)を入力して検索をかけるだけ。そうすればすぐその単語にピッタリの修飾語が出てきます。
まずは先ほど言及したrainで検索してみましょう。
検索した単語にもよりますが、以下の項目があります。
- ADJ. ……検索した単語と相性の良い形容詞(adjective)
- QUANT. ……量数詞(quantifier、量を表す名詞、ofが後に続く)
- VERB + 単語&単語 + VERB……検索した単語と使用されやすい動詞。同氏が単語の前に来るもの(単語が目的語)と後に来るものがある(単語が主語)
- PREP. ……検索した単語と相性の良い前置詞(preposition)
- ADV. ……検索した単語と相性の良い副詞(adverb)
- PHRASES……検索した単語を使った慣用句
先ほどのheavy rain もありますし、他にもpouring(たっぷり流れるような)やtorrential(車軸を流すような)、gentle(穏やかな)、intermittent(断続的な)などの形容詞と使えますね。
動詞のrainもありました。
とても便利なCollocation Dictionaryですが、個人的に重宝しているのが前置詞。英語ライティングをするとどうしても前置詞を忘れがちで、in the aim ofかwith the aim ofかどっちだったかな~という時にも お役立ちです(正しくはwith the aim of ~です)。
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スピーキングにもライティングにも役立つ!
コロケーションが分かれば何がいいかというと、自然な言い回しができるようになるということ。
英語ライティングをしている時にちょっとレベルの高い言い回しをしたかったり、友達とメッセージをしている時にでも役に立ちます。
アカデミックな文書を書いているときはよくincreaseという単語を使うのですが、ここで表示されている単語を組み合わせれば、increase dramaticallyやincrease substantiallyなど少しかっこいい言い回しができます。
英語でなかなか言えない「傘を差す」だってこの通り、ここで検索すればopen an umbrellaやput up an umbrellaだと一瞬で分かります。傘を閉じる時の言い方もあわせて載っているのも良いですね。こういう表現は口語でも使えるのでお役立ちです。
ちなみに、僕は使ったことがないのですが書籍版もあります。
オックスフォードでなくても、類似の書籍はいくつか出ているのでチェックしてみてはいかがでしょう。
では。今回は英語学習に役立つツールOxford Collocation Dictionaryを紹介しました。
Header Image by PublicDomainPictures / Pixabay
Arhur
これは素晴らしい!
ありがとうございます。データの出所が本当にOxfordなのかわからないところはありますが(紙版が手元になくて確認できないので)、ちょっと見て見たところ情報としては正確そうですね。これがオンラインで使えるのはありがたいです。閉鎖されなければいいですが…
ところで、他の記事も読ませていただいています。色々な話題をありがとうございます。フィンランド語、もう少し留学中に勉強できていれば、とはおっしゃってますが、いろいろな記事の内容を見るとかなり立派なレベルに達していらっしゃるようで素晴らしいです。私はちょこっとかじっただけで、現地に旅行した時に一言二言使ってみるというレベルなので。フィンランドやエストニアに行くのは大好きなのですが。
めいげつ
Arthur様
コメントありがとうございます!
そうですね、本当にOxfordが公開しているものなのかは確かに少し怪しいので訂正します。ご指摘感謝いたします。僕の方でも確認はできませんが、有用なのは間違いないかなと。
もしかしてフィンランドでの留学を経験されたのでしょうか? 僕のフィンランド語力は正直そう大したものではないですよ笑 特に話す能力に関しては、帰国後何度か向こうの友人と話しているものの……といった風です。もっと精進せねばいけませんね。