このところフィンランドが大躍進中です。2018年に国連の「世界幸福度ランキング(World Happiness Report)」で1位を飾ったフィンランドですが、今回また別のランキングでトップに君臨しました。

それがThe Good Country Index、つまり「良い国ランキング」。1月23日に発表されたこのランキングでフィンランドが1位になったのです。

そもそも良い国ランキングとは何なのか、何がフィンランドがトップを飾った要因なのか、日本はどれくらいなのか見ていきましょう。

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「良い国ランキング」とは?

「良い国ランキング」とは、どんなランキングなのしょう。

「良い国ランキング (The Good Country Index) 」は2014年に、イギリス人のフリーの政策アドバイザーであるサイモン・アンホルト(Simon Anholt)氏によって創設されたランキング。今回が4回目になります。

「幸福」に続いて「良い国」とはまた曖昧な……思われるでしょうが、このレポートが定義するところによれば「良い国」とは「人類に貢献している国(country that contributes to the greater good of humanity)」のこと。まあ、これではまだまだアバウト感が消えません。

「良い国」度を測る基準としては、

  • 「科学技術(Science & Technology)」
  • 「文化(Culture)」
  • 「国際平和と安全(International Peace & Security)」
  • 「世界秩序(World Order)」
  • 「地球環境と気候(Planet & Climate)」
  • 「繁栄と平等(Prosperity & Equality)」
  • 「健康と福祉(Health & Wellbeing)」

……と大きく分けて7つの大基準があり、それらの大基準がそれぞれ、さらに5つに分けられます。7×5=35の基準で判断しています。

まあこれで、「良い国ランキング」において何が「良い国」たらしめるのかは、何となくイメージがついたと思います。

ちなみに35の基準の全てはこちらです(一部拙訳)。

科学記述 文化 国際平和と安全 世界秩序 地球環境と気候 人類の繁栄と平等 健康と福祉
留学生数(International students) クリエイティブな商品の輸出(Creative goods exports) 国連平和維持軍(Peacekeeping troops) 慈善活動(Charity giving) エコロジカル・フットプリント(Ecological footprint) オープントレード(Open trading) 食糧援助(Food aid)
ジャーナルの輸出(Journal exports) クリエイティブなサービスの輸出(Creative services exports) 国連平和維持軍予算分担金の延滞(Dues in arrears to UN peace keeping budgets) 難民受け入れ(Refugees hosted) 環境協定の順守(Environmental agreements compliance) 海外での国連ボランティア数(UN volunteers abroad) 医薬品輸出(Pharmaceutical exports)
海外での出版(International publication) ユネスコ分担金の延滞(UNESCO dues in arrears) 国際的な暴力的紛争(International violent conflict) 難民生み出し(Refugees generated) 有害な殺虫剤等の輸出(Hazardous pesticides exports) 海外からの送金手数料(Remittance cost) WHOへの超過寄付(Voluntary excess donations to the WHO)
ノーベル賞受賞数(Nobel prizes) 移動の自由(Freedom of movement) 武器輸出(Arms Exports) 出生率(Bitrh rate) 再生可能エネルギーの割合(Renewable energy share) FDI(外国直接投資)の流出(FDI outflows) 人道援助(Humanitarian aid donations)
特許数(Patents) 報道の自由(Press freedom) インターネットセキュリティ(Internet security) 署名した国連条約(UN Treaties signed) オゾン層破壊物質(Ozone) 開発援助(Development assistance 国際保健規則の順守(International Health Regulations Compliance)

赤字はネガティブインディケータ(negative indicatori)なので、スコアが上がるほど評価が低くなるものと思われます(武器輸出や難民の送り出しなど)。これになぜ出生率が含まれるかは分かりませんが。

あとVoluntary excess donations to the WHOって一体何のことでしょう? とりあえずWHOへの超過寄付と訳しました。

国連(UN)や世界保健機関(WHO)、世界銀行(World Bank)などの国際機関によるデータに基づき、世界153の国々の「人類への貢献度」をランキング化しているようです。

2019年の「良い国ランキング」結果

OpenClipart-Vectors / Pixabay

ランキングの1位はフィンランド。公式サイトのデータを見ると、

  • 「移動の自由(Freedom of movement)」
  • 「報道の自由(Press Freedom)」
  • 「環境協定の順守(Environmental Agreements Compliance)」
  • 「特許数(Number of Patents)」

などの8項目において非常に高い得点を獲得しています。

「人類の繁栄と平等」という大基準で2位につけているのはさすがと言うしかないですね。環境への負荷の少なさという点でも非常に評価が高いです。

逆に「武器輸出(Arms Exports)」の得点が低いのですが、「良い国ランキングについて」のページに「(人々を)傷つけることなく自国の人々の利益にかなう(A country that serves the interests of its own people, but without harming )」ことが良い点とされているようなので、武器輸出の点が低いのはどちらかというとプラスであると考えられます。

20位までのランキングは以下の通り。

  • 1位……フィンランド
  • 2位……アイルランド
  • 3位……スウェーデン
  • 4位……ドイツ
  • 5位……デンマーク
  • 6位……スイス
  • 7位……ノルウェー
  • 8位……フランス
  • 9位……スペイン
  • 10位……カナダ
  • 11位……ブルガリア
  • 12位……ベルギー
  • 13位……オランダ
  • 14位……エストニア
  • 15位……イギリス
  • 16位……ルクセンブルク
  • 17位……オーストリア
  • 18位……ニュージーランド
  • 19位……イタリア
  • 20位……オーストラリア

ちなみに日本は24位でした。シンガポールの1つ下、マケドニア共和国の1つ上です。

日本は移動の自由や特許数、出生率(!?)では好成績を出しているものの、留学生の数、難民の受け入れ海外送金手数料(?)のスコアが低く大きく順位を落としている模様です。

以上、駆け足で「良い国ランキング」のニュースをお伝えいたしました。

参考文献・ウェブサイト

The Good Country Index – About the Index(「良い国ランキング」公式サイト、「ランキングについて」) https://www.goodcountry.org 

The Good Country Index – Results https://www.goodcountry.org/index/results 「良い国ランキング」公式サイト「結果」

This is Finland – From Good to “Goodest”: Finland Tops The Good Country Index https://finland.fi/life-society/goodcountryindex2018/

ハフィントンポスト – 「良い国ランキング」一位はアイルランド、日本は何位? https://www.huffingtonpost.jp/2014/07/11/good-country-index_n_5576578.html

駐日フィンランド大使館 – フィンランドが「人類への貢献度」世界1位に http://www.finland.or.jp/public/default.aspx?contentid=381619&nodeid=41206&culture=ja-JP

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