※※※※本イベントは既に終了しています※※※※
こんにちは。めいげつです。
ワインと言えばフランス、イタリア、スペインなどの旧世界の国々と、チリやアメリカ、オーストラリアなどの新世界の国々が有名ですよね。
しかし古代よりワインを作り続けた「ワイン発祥の国」は、正直あまり知られていないかと。今回のテーマは、現在天王洲で開催されている「ジョージアワイン展」についてです。
※この記事に記載されている価格は全て記事公開当時のものです
<記事は広告の後にも続きます>
ジョージアってそもそもどこ?
ジョージアは、コーカサス地方にある人口370万人ほどの小さな国。
西に黒海、北にロシア、南にトルコとアルメニア、東にアゼルバイジャンと接しています。
首都はトビリシ(Tbilisi)。公用語はコーカサス諸語のジョージア語。4世紀ごろに聖女ニノの活動によりキリスト教を受容した、世界でも古いキリスト教国です。もっと古くはコルキスとかがあった地域でもありますね。
ジョージアはワインの生産国としても有名ですが、なんとその歴史がもの凄く古くて、8000年もの歴史があるそうです。
「ワイン」という言葉も、ジョージア語から来ているのだとか。
ジョージアには、なんと525種類もの葡萄があるのだとか。これは世界中にある葡萄の約4分の1でそうです。
ジョージアのワインは、樽に入れて発酵させるヨーロッパの製法とは違い、地中に埋められたクヴェヴリ(Qvevri)という容器の中で発酵させます。クヴェヴリを使った製法は東部のカヘティという地方中心にジョージア全土で行われていて、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
「ジョージアワイン展」とは
現在天王洲の寺田倉庫B&C Hallにて、「GEORGIA Homeland of Wine 世界最古のワイン ジョージアワイン展」が開催されています。
3月10日(日)に始まり、5月7日(火)までやっています。終了まであと1ヶ月ないですよ。
ジョージアのワインに関する展示から、ジョージアワインのテイスティングまで。酒と歴史好きにはたまらない展示です。
ジョージアワイン展のテーマは、Little Trip。
それはジョージアという国を知る知的な旅であり、ジョージアワインが生まれた8000年前への歴史的な旅であり、
最先端技術を使った仮想的な旅でもあります。
本展示会では「クレオパトラの涙」とも称される世界最古のワインの文化や歴史、
またクヴェヴリ(壺)を使った昔ながらの製法などを、ジョージア国立博物館所蔵の歴史的な美術品や
ソニーの最新技術が生みだす映像空間で心ゆくまでお楽しみいただけます。
「GEORGIA HOMELAND OF WINE」公式サイト(リンク切れ)
ジョージアは個人的にずっと密かに注目していた国で、ワインもいつか飲んでみたいと思っていたので、いいタイミングでした。
では、次の項目から、このジョージアワイン展に行ってきた時のレポートをお送りします。
ちなみに僕はワインに関しては全く素人です。ワインの描写などはあまり期待しないでください。
<記事は広告の後にも続きます>
ジョージアワイン展に行ってきた。
青天の天王洲にて
品川駅から歩いて15分ほど、天王洲にある寺田倉庫B&C HALLにやってきました。
今日初めて知ったのですが、ブルワリー併設のレストランH. Y. Harborのすぐ裏なんですね。隣にスーホルムカフェ(SØHOLM CAFE)もあります。
入場料を払うとこんなパンフレットがもらえます。
※ワインはついてきません。売店で後に別途買ったものです。
中にはジョージアの基本情報やクヴェヴリを使ったワイン醸造方法、展示にもあるジョージアでのワインに関する年表、ジョージア原産のブドウの説明などがあって非常に面白い。
人かなり少なくてスッカスカといった印象を受けました。逆に言えばゆったりのびのびと観覧できました。2階のカフェスペースも、6つある3人掛けのテーブルのうち2つが埋まってる感じです。
1階が展示スペースになっていて、ジョージアについての概説(人口、言語、ワインの語源)的なセットがあったり、ジョージアでのワイン造り年表や、考古学的なもの(クヴェヴリ、酒器、連結容器や入れ物など)が展示されていたりました。
こんな風に動物の形の容器があり、これでワインを飲んでいたとか。飲みづらそう。
展示スペースには、こんなきれいな飾りもしてありました。葡萄の飾りがキラキラ輝いて見えるスマホ用のレンズもレンタルしてくれる、という謎の心遣い。
ジョージアワインをテイスティング!
階段を上ると二手に分かれていて、右に行くとテイスティングへ、左へ行くとカフェスペースになります。
テイスティングスペースでは、8種類のジョージアワインのテイスティングができました。
白ワインはジョージアで一番一般的だというルカツィテリ(Rkatsiteli、ジョージアではカツィテリと発音するらしいです)と、キシ(Kisi)という品種。どちらもジョージアの固有種だそうです。
ここでテイスティングした白ワインはそれも、香りは豊かですがサッパリした飲み口でした。けっこうライトな感じです。
アンバーワインとよばれるだけあって、本当にうすい琥珀色をしていました。白ワインなのに。
これはクヴェヴリに皮とか種とか枝とか諸々全部いれるからこういう色になるんだそうです。でも味はちゃんと白ワイン。
後で聞いた話ですが、葡萄のポリフェノールは枝のあたりが濃いようで、そのおかげでジョージアワインには通常の6倍ものポリフェノールが含まれるんだとか。
防腐剤なんかも使用していないので、悪酔いや二日酔いもほとんどないんだと。本当ですかね。
そして赤ワイン。赤ワインの葡萄の品種はすべてサペラヴィでした。
ドライな赤ワインは、けっこう渋みが強くてスパイシーなのが多い印象。単一品種なのに、香りはけっこうバラバラ。ここに作り手や気候、テロワールなどの違いが出てきてるんでしょうね。
しかしキンズマラウリと呼ばれるワイン(写真一番手前の2つ)はまた別物。発酵を途中で止めているためセミスイートのワインに仕上がっています。
サペラヴィ品種の葡萄じたいが糖度が高くなるものらしく、けっこう甘い。無加糖でもかなり甘いです。デザートワイン向け。
サペラヴィといえば以前ウズベキスタンで買った赤ワイン「Bagizagan」も確か50%ほどサペラヴィでできていたのですが、
この、ちょっと風味がスパイシーで強い渋味が下に残る感じ、まさにこれでした。おそらくそれがサペラヴィの特徴なんだと思います。
あとはワインの搾りかすから作られる蒸留酒「チャチャ」もいただきました。ルカツィテリ(白)のものとサペラヴィ(赤)のものがありましたね。
両者の違いはかなり微妙であまり分からなかったけれど、どちらも飲み込んだ後に甘い香りが広がります。色は赤の方がほんのりオレンジ色です。
カフェスペースでヒンカリをいただく
続いてカフェスペースへ。
ジョージア料理のヒンカリ(風水餃子)が食べられると聞いたのでさっそく注文。
限定20食らしいので無くなってはいまいかと心配しましたが、ちゃんとありました。ラッキー。
一見ただの小籠包だけど、コショウがかなり効いていて香りは大変スパイシーです。
ただ肉汁はなんとなく食べなれた味。意外とボリュームがあります。
販売スペースでまたもテイスティング。
カフェスペースでゆったりした後は1階に降り、そのまま販売スペースへ。展示のある部屋から廊下を通ってすぐの小さなお部屋です。
そこに3つくらいのブースがあってそれぞれジョージアワインを販売しているのですが、なんとそこでもテイスティングが可能! 各ブースそれぞれ6種ほどあり、そのうち2つのブースで試飲させてもらえました。僕は行ってないのですが、ジュースのテイスティングもありました。
展示スペースの2階にあったものとはまた別の、ルカツィテリの白ワインとサペラヴィの赤ワインたち。
ここで新登場した「アラザニバレー」というワインはセミスイートで、キンズマラウリほどではないけど甘みが強い。キンズマラウリも試飲させてくれ、2017年と2013年のを比べてみると、2013のものの方がわずかに渋みがありました。
オジャレシ(Ojaleshi)という、これもまたジョージア固有種を使った「ビネヒ(Binekhi)」という銘柄のワインもキンズマラウリくらい甘かったです。2月に開催された日本のコンペで優勝したのだとか。
あと面白かったのが「グヴィノ(gvino)」という名前のワイン! 口に含むと、まるで穀物とか豆のような香りが鼻に伝わってくるんです。葡萄から作られているのに面白いですね!
さんざん迷ったあげく購入したのはGRW KINDZMARAULI。2013年のものです。
受付やカフェスペースではカードが使えず現金のみでしたが、販売スペースではカードが使えました。
ここで販売されていたワインの価格帯は2000~3000円。「グヴィノ」は確か3200円だったかな。
まとめ:コスパ良すぎるジョージアワイン展
以上、ジョージアワイン展に行った感想でした!
ええと、入場料1000円払うだけで、ジョージアワインについて詳しく説明したパンフレットをもらえて、貴重な展示も見られて、さらに20種類もワインをテイスティングできて……コスパ良すぎませんか?
テイスティングの際にスタッフさんががっつり色々と説明してくれるので、とても楽しくテイスティングの時間を過ごせましたし。
正直テイスティングするためだけにまた1000円払って行きたいくらいです。
コメントを残す