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東京ステーションギャラリーにて2月16日(土)より開催されます。こちらのレビュー記事は、葉山の美術館で2018年11月に行われたほうの展示会(既に終了)のものです。

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久々にサイクリングをしてきました。こんにちは。めいげつです。

今回の目的地は葉山。1時間くらいかけてサイクリングしてきました。

というのも、葉山市にある神奈川県立近代美術館葉山にて、期間限定の展覧会『アルヴァ・アアルト――もうひとつの自然(Alvar Aalto ―― Second Nature)がやっていたので観に行くため。今回はそのレビューです。

※当展示会は既に終了しています。

アアルトの名前については「アールト」の表記もありますが、ここでは展覧会の表題に合わせて「アアルト」に統一します。

入り口の外側

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「アアルト展」とは

「アアルト展」と勝手に略させていただきました。

アルヴァ・アアルト――もうひとつの自然(Alvar Aalto ―― Second Nature)』は、神奈川県葉山市にある神奈川県立近代美術館で9月から開催している期間限定の展覧会です。世界的に有名なフィンランド人建築家・デザイナーのアルヴァ・アアルト(Alvar Aalto)の回顧展です。

アアルトって誰やねんって方はWikipediaに詳しく書いてあるので、ぜひご一読ください。彼の作品の写真も一緒に載っているので、彼がどんな作品を作ったのか一目で分かりますよ。

ヴィトラ・デザイン・ミュージアムとアルヴァ・アアルト美術館が企画した本展は、2014年9月にドイツのヴァイル・アム・ラインにあるヴィトラ・デザイン・ミュージアムで始まり、スペインのバルセロナ、マドリード、デンマークのオールボー、フィンランドのヘルシンキ、フランスのパリで開催されてきた国際巡回展です。日本では約20年ぶりとなる本格的なアアルトの回顧展であり、オリジナルの図面や家具、照明器具、ガラス器、建築模型など約300点で、フィンランドでもっとも著名なこの建築家の生涯と作品を辿ります。

『アルヴァ・アアルト――もうひとつの自然』神奈川県立近代美術館葉山

日本での回顧展はなんと約20年ぶり! まあアールトは有名なので展覧会自体は何度かあったんだろうと思いますが、20年ぶりの国際巡回展が東京ではなく葉山で開かれるとは何とも意外です。

僕の住んでいる場所から葉山までは自転車で行けちゃう距離だったので、久々のサイクリングがてら行くことにしました。

 

僕はまだ学生なので、チケットは1050円。一般1200円、65歳以上600円、高校生100円。中学生以下は無料のようです。

「建物」をテーマに現代美術を楽しむ

「アアルト展」の展示室の前には葉山近代美術館のコレクション展があったのでそちらにも寄ってみました。「アアルト展」のチケットがあれば入れます。

テーマは『描かれた「建物」』。美術館のコレクションから、「建物」をテーマに作品を集めて展示したものだそうです。

同時開催の「アルヴァ・アアルト――もうひとつの自然」展にあわせ、当館のコレクションから建築をテーマに作品を紹介します。建築は、歴史や国によってさまざまな形を示し、都市の風景を構成する重要な要素となっています。松本竣介(1912-1948)や佐伯祐三(1898-1928)など、生涯を通して建物のある風景を描いた画家も多くいます。また、ピーテル・ブリューゲル(1525~1530頃-1569)やヘンリー・ムーア(1898-1986)の版画作品からも見てとれるように、建築は芸術家の空想力を刺激するテーマとしても重要なものでした。本展では、旅先で出会った建築物や遺跡、記憶の中や架空の世界など、古今東西の「建物」が登場する絵画や彫刻作品および資料、計約70点を展示し、造形としての面白さだけでなく、作品にあらわれた作者や時代の思想について考察します。

コレクション展 描かれた「建物」 神奈川県立近代美術館葉山

僕が近代/現代美術を観るのは最後にヘルシンキの現代美術館キアスマ(Kiasma)を訪れた2017年の4月以来1年7ヶ月ぶり。で、色々な作品を観ているうちに、現代美術ってこんな感じだったなあという感覚を思い出したのでした。

特別現代美術が好きなわけではないのですが、キアスマには2~3回行ったし、デンマークのルイジアナ現代美術館も行ったのでなんだかんだ縁があるんですよね。

展示室内は写真撮影禁止だったので写真は載せられませんが(そもそも撮っていませんが)、展示作品の中にはペーテル・ブリューゲルの『7つの大罪」のうち『傲慢』『貪欲』『暴食』の3作品などもありました(建物あんまり関係なくね……?)。

僕が気になったのは、古賀春江(女性だと思ってました!)のルネ・マグリットのようなタッチの『窓外の化粧』、小山恵三の柔らかくも鮮やかな色が目を惹く『アルカンタラの橋』(トレドを描いた作品だそうです)、そしてジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージの『空想の牢獄』(僕こういう厨二心をくすぐるような絵が大好きです)。

ただ美術館って長居し過ぎると超疲れてしまうので、このセクションはさっと見通した後はすぐアアルトの展示室に行きました。

◆関連記事:時間があれば行っても良いかも。ヘルシンキのマイナー観光スポット6選

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さて、フィンランド・デザインの巨匠の間へ

最初の展示室は、ドイツ人写真家アルミン・リンケ(Armin Linke)によるパイミオのサナトリウムとヴィープリの図書館の館内を撮影したビデオがお出迎え。

ヴィープリの図書館は1階からカウンターのある2階に至る階段(左右の壁に沿って2つあります)の左右対称構造が印象的。すごくモダンできれいだと感じました。とても1927年、つまり90年前に建てられたとは思いません(まあきれいなことに関しては図書館スタッフの努力も一役どころか百役くらい買っていると思いますが)。

パイミオのサナトリウムについては、映像を見る限りではなんだか普通のサナトリウムだな、という印象。サナトリウムの一室を再現したものもありました。

ベッド等の一つ一つに至るまでアアルトがデザインしたそうですが、自分が素人だからか、あまりアアルトっぽさはあまりわかりませんでした。これが当時の革新的なデザインだとしたら、当時の一般的なサナトリウムは一体どんな感じだったのでしょう。

 

次の展示室には、アアルトの代表的なイスや照明などの家具や、おなじみのイーッタラのガラス製品(くねくねしたアアルト・ベースやサヴォイ・ベース等々)が並んでいました。

あとはセイナヨキ(Seinäjoki)にある市民センター、フィンランディア・ホール(ここの展示の中で僕が唯一行ったことのあるアールト建築)、ドイツのヴォルフスブルク(Wolfsburg)にある文化図書館(名称要確認)など。フィンランドだけではないのですね。それ以外にも、パリやニューヨークで開かれた万博のフィンランド館のデザインも手掛けていたようです。

 

そんな中、僕の印象に残ったのはポリ市(Pori)のノールマルック(Noormarkku)という場所にあるマイレア邸(Villa Mairea)。シンプルで空間を充分に利用していて、木材をたくさん使った温かみのあるデザインはなんとなく日本の現代的な家(よくCMで流れるような広いお家です)に通じるものがあるように思いました。もしかしたら、そういう日本の今風の家のデザインも彼の影響を受けているのでしょうか。

設計図も色んな所に展示してありましたが、僕は建築はからっきしなのでざっと見ただけで済ませてしまいました。ただ言語オタクな僕にとっては、設計図の端っこの走り書きがスウェーデン語で書かれているのが多くあったのが印象的でした(ちなみにアアルトは家ではスウェーデン語を話したようです)。

展示室を出ると休憩スペースが。中庭を見渡せる窓のそばで、アアルトのデザインした椅子に座って休憩できます。

休憩スペースからは特設コーナー「アアルトルーム」に行けます。ここではアアルトのデザインした代表的な家具が並べてあり、実際に使ってみることができます。カタログなんかも置いてありました。



売店にはアアルトやデザイン関連の書籍のほか、イーッタラのマグカップや鍋つかみが売っていました。結構いいお値段でしたね。

ちなみに僕は、クリアファイルを購入しました。

外に出るともう日が傾いて幾分か経っていたので、購入したクリアファイルを片手に出発し、道中の小さなヴィーガン・カフェで逗子の地ビールを楽しんでから帰路に就きました。

◆関連記事:逗子の古民家ヴィーガンカフェBeach Muffinで湘南の地ビールを楽しむ

 

 

以上、「アルヴァ・アアルト――もうひとつの自然」のレビューでした。展示会は11月の25日まで。アアルトファンでまだ行っていない方がいらしたらお急ぎを! →葉山での展示会は終了しました。

葉山港

葉山の海岸線はサイクリングにもピッタリです!

2019年2月追記:今度は東京にアアルトがやってくる。

日本での20年ぶりの回顧展がなぜ葉山だけで!? と思いきや、ちゃんと東京でも行われるようです。

場所は東京駅丸の内北改札を出てすぐにある、東京ステーションギャラリー。「丸の内北口ドーム」の北側のスペースにあります。

展示会が行われるのは2月16日(土)から4月14日(日)のおよそ2ヶ月間。開館時間の詳細やチケットの値段などは、公式サイトをご覧ください。

公式サイト:
東京ステーションギャラリー アルヴァ・アアルト もうひとつの自然
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201902_aalto.html